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< うつで自殺した部下 | メイン | 治癒の定義 >
2008.05.01 18:17 |  診療  |  なし  | 推薦数 : 1

自分の欲のコントロール

僕は最近、精神科関係の本をあんまり読まない。

もちろん知識を仕入れるために調べ物はするけど、

精神科医の本って、どうも感情が反発するから面白く読めない。

ちょっと前まではビジネス本ばかり読んでいて、

最近は野球選手やサッカーの本。

みんな自分と同じような事を考えていて凄く面白い。

 

先日落合の打撃理論の本を読んでしびれた。

野球なんて小学校以来やったことないけど、

たぶん、僕が野球をあんまりやったことないから面白いんだろう。

 

ああいう「理論」の本は抽象度を上げて書いてある。

抽象度が高いということは、いわば細かい事をさっぴいて

骨組みだけを書いているという事。

だから、精神科医の僕でも、野球の理屈がわかった気になる。

その骨組みを自分の専門の骨組みに置き換えてみて、

今まで気がつかなかったことに、気がづかされたりしてしびれる。

 

でも同じプロの選手たちは、

落合の打撃理論や、野村監督の理論本をどう見ているんだろう。

案外、「ばかばかしい!」とか思っているんじゃないかな。

そこで展開されている理論は正しくて、

きちんと筋が通っているんだけど、

でもそんなこといったってこういうケースがある・・・というのは

プロの選手は自分の経験からいつだって反論できる。

 

たぶん、これは感情の問題。

野球選手も精神科医も自分の技をもっている。

技っていうのは、単なる技術じゃなくて感情なんだと思う。

例えば、バッティングの技術といえば、

ボールの捉え方だけども、それはただのボールを捉える技術じゃない。

それは自分の成功体験の積み重ねによって、

もしくは失敗体験によって作られた形で、

自分の中で技術が感情になっているんだと思う。

 

そういう「自分のやり方」は感情になっているから、

野村監督に教えられて、学んだつもりでそれは知識にしか過ぎないから

感情にならない。自分の中には入っていかない。

教えられなくても答えを出せるだけの経験はつんでいるし。

だから素人のほうが感情がない分、すんなり入る。

野村監督は試合後、それもわかってぼやいているんだろうけど、

「あそこで、・・・しないと駄目じゃろ!」とか。

 

でも、選手にはあそこでぼやき続ける監督が絶対必要なんだと思う

プロの選手たちは、監督に怒られながら、反発しながら、

だんだん「監督なら今のところで怒るだろうな」とか

想像できるようになったら、たぶんそれが

技術の進歩につながっていくんだろうと思う。

 

コメントで自分の欲をコントロールする方法を聞かれて、

自分なんかに出せる答えは、こんな感じ。

自分の頭の中に、もう一人誰かを住まわせる事

結局、自分で自分をうまくコントロールするのは難しいと思う。

なんかのアニメで言っていたけど、

「自分を信じるな、お前を信じる俺を信じろ」

そういってくれるような誰かが必要。

そこまで強烈じゃなくていいから、向き合ってくれて、

自分の頭の中で自分を思い留まらせてくれる誰かが必要。

精神科医としてはそういうふうな関係をつくりたい。

 

で、脱線したけど精神科医の話。

患者さんと向き合い方も自分の技で、

みんな自分の得意技を持っている。

だから、あんまり理論書って反発してしまって、

知識として仕入れる分には問題ないけど、

自分のものにするような読み方が出来なくなっている。

 

・・・書いてて、これは伸びる為にはまずい状況だなと思いはじめた。

うん。僕は間違っている。

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[日記]理論と現実
今日は、抑うつ状態がひどく、夕方までベッドでウンウンうなってました。クスリを飲んで寝たらちょっと復活。クスリって効きますね。やっぱり。でも、なんだか、せっかくの休日を無駄に過ごしてしまった気がします... [続きを読む]
posted from そーり日誌 2008.05.02 04:54

コメント

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人は周囲の環境によって随分変わっていけますよね。
周囲と関係を閉ざしてしまったら頼れるのは病気の本人しかいなくなりとても治療が遅くなると思います。
そして回復への経験は人との関係によってしか得られないならば家族や友人を含めた周囲が積極的に関係を持つべきなのかなぁと思いました。

ところで件のアニメですがいいアニメですよね^^
written by 布良 / 2008.05.02 14:50
>ところで件のアニメですがいいアニメですよね^^

はい。かなり。
written by なし / 2008.05.02 16:30

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