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医者という人種は、私益が公益に優先する。
おかしな言葉に聞こえるかもしれないけど、
公益が私益に優先してしまうと、
医者のインテリジェンスはたいてい悪い方に働くと思う。
だって、公って誰かが作ったルールのことで、
ルールは解釈次第でどうにでも破れるものだし。
たとえば研究。データなんてどうにでも解釈できる。
データは玉虫色でもちゃんと体裁が整った論文なんて、
雑誌を読めばいくらでも載っている。
ルールに沿って、最小限の努力で最大の効果を!
なんて、医者にとって一番簡単なこと。
でも、医療とまじめに向き合うほど、
治療をまじめに悩んだりするほど、
そういうやり方と対極に向かうようになる。
全力を出して、その先のプラスアルファを夢見てしまう。
昔の自分の仕事振りより一歩でも先にいけて、はじめて
自分をほめてやれるようになる。
どう自分の全力以上を出し続けるかが問題になる。
そうなったとき、医者の私益は、
患者さんの利益と確実につながる。
だって、僕は私生活で苦労したり楽しんだりしていても、
全部精神医療からしか考えられなくなっているし、
私生活のもろもろが、自分の医療における考え方に還元されないといやだし。
自分の「私」が豊かになるほど(金じゃないよ)、
たぶん、患者さんたちへの還元は上がると思う。
患者さんたちに対する公益を第一に考えないと
不真面目だというのは絶対に間違っている。
「公共の利益を最優先」と強制されたとき、
強制されてまでプラスアルファを求める医者はいない。
最小限の努力で最大の効果を求めるほうにシフトする。
医者の頭の中をみることは出来ないから、
行動とか出てくる数字をみるしかないけど、
事務系の人たちにわからないようにごまかすなんて、
そんなにむずかいしことじゃない。
情熱を医療以外に傾ければ、それは本当に簡単。
でもそれじゃ誰も幸せにならない。
だって、僕らは僕らなりの夢を描いて暮らしてて、
その実現のために社会で仕事をして金を稼ぐけど、
金を稼ぐためじゃなく、仕事に夢をみたいじゃない。
仕事が夢なのか、稼いだ金で違う夢を描くのか、
それは人それぞれだろうけど・・・
まあ、とにかく、公益が私益に優先しちゃう病院、
そのへんのことがわからない事務系の人が多いところは、
すごく医療の質が落ちるんだと思う。
もっと上手に僕らを使ってくれれば、
今よりさらに馬車馬のように、質も上げながら働くのに。
・・・ただ、現状を徹底的に肯定するなら
今は医者が最低限の努力で、
最大の効果を目指す時代とわりきって、
公益の範囲内で生きることが大切なのかもしれないけど。
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