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研修医に新患の診かたを教えていたころ。
優しくて真面目な子ほど患者の生活歴を読めなかった。
「虐待」があれば悲しい目にあった可哀想な人。
「いじめ」を受ければ辛い目にあっている被害者。
自分の主観でストーリーを組み上げてしまって
客観的な視点を失いがち。
RPGを結構やるようになって、
今なら昔よりは上手に教えられるかも。
新患は、医者の前にレベル29くらいでやってくる。
思春期の患者さんならレベル18くらいか。
どちらにせよ、戦士か魔術師か、賢者か、踊り子か。
キャラクターとしての方向性はだいたい定まっている。
生活歴を読むということは、患者さんが
自分自身をどうプレイしてきたか見るということ。
レベル1から始まって、経験値をためてレベルを上げる。
レベルが上がった時、ポイントをどこに振り分けたのか。
攻撃力か防御力か。
=社会で自分を主張する力か整える(守る)力か。
物理か魔法か。
=身体的能力を使ってか、頭を使ってか。
「虐待」という事実を見たら、
その経験値を何に振り分けたのか診ることが大切。
生活歴が現在の病状の理解にぐっと役立つようになる。
普通、防御力(痛みを感じないスキルとか)に振るから、
そこが特化されて魔法防御主戦型のキャラに
なることが多い。
思春期の患者さんを診ていると、
親の存在の大きさを感じる。
患者さんがどういうキャラを志向するかは親の影響。
親はたいてい魔法攻撃主戦型になってほしがるが、
その時々の子どもの気持ちを考えず、
攻撃力ばかりにポイントを振ってしまうと、
打たれ弱さが目立つようになる。
だったら、闘いでは後列に配置して、
前列に出ないようにしなくてはいけないのに・・・
病院にやってくる不登校やらうつの患者さんたちは、
みんな最前列で魔法を使おうとするから、
囲まれてボコボコにされてやってくる。
患者さんというキャラに、
親や患者さん自身は何を求めているのか、
それがどうポイントを振るかに繋がって、
キャラの肉付けをするのだと思う。
生活歴はそういう風に読むと面白い。
*ちなみに魔法攻撃主戦型は、論理攻撃タイプと感情攻撃タイプに分かれる。論理タイプの上級職は賢者(エンジニアや医師)、感情タイプの上級職は魔術師(商社マンやマスコミ関係)などである。
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