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2008.01.16 19:08 |  診療  |  なし  | 推薦数 : 1

RPGに学ぶ「ルーツ」

研修医に新患の診かたを教えていたころ。

優しくて真面目な子ほど患者の生活歴を読めなかった。

「虐待」があれば悲しい目にあった可哀想な人。

「いじめ」を受ければ辛い目にあっている被害者。

自分の主観でストーリーを組み上げてしまって

客観的な視点を失いがち。

 

RPGを結構やるようになって、

今なら昔よりは上手に教えられるかも。

新患は、医者の前にレベル29くらいでやってくる。

思春期の患者さんならレベル18くらいか。

どちらにせよ、戦士か魔術師か、賢者か、踊り子か。

キャラクターとしての方向性はだいたい定まっている。

 

生活歴を読むということは、患者さんが

自分自身をどうプレイしてきたか見るということ。

レベル1から始まって、経験値をためてレベルを上げる。

レベルが上がった時、ポイントをどこに振り分けたのか。

攻撃力か防御力か。

=社会で自分を主張する力か整える(守る)力か。

物理か魔法か。

=身体的能力を使ってか、頭を使ってか。

 

「虐待」という事実を見たら、

その経験値を何に振り分けたのか診ることが大切。

生活歴が現在の病状の理解にぐっと役立つようになる。

普通、防御力(痛みを感じないスキルとか)に振るから、

そこが特化されて魔法防御主戦型のキャラに

なることが多い。

 

思春期の患者さんを診ていると、

親の存在の大きさを感じる。

患者さんがどういうキャラを志向するかは親の影響。

親はたいてい魔法攻撃主戦型になってほしがるが、

その時々の子どもの気持ちを考えず、

攻撃力ばかりにポイントを振ってしまうと、

打たれ弱さが目立つようになる。

だったら、闘いでは後列に配置して、

前列に出ないようにしなくてはいけないのに・・・

病院にやってくる不登校やらうつの患者さんたちは、

みんな最前列で魔法を使おうとするから、

囲まれてボコボコにされてやってくる。

 

患者さんというキャラに、

親や患者さん自身は何を求めているのか、

それがどうポイントを振るかに繋がって、

キャラの肉付けをするのだと思う。

生活歴はそういう風に読むと面白い。

 

       

  *ちなみに魔法攻撃主戦型は、論理攻撃タイプと感情攻撃タイプに分かれる。論理タイプの上級職は賢者(エンジニアや医師)、感情タイプの上級職は魔術師(商社マンやマスコミ関係)などである。

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