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2008.01.02 21:17 |  診療  |  なし  | 推薦数 : 2

病的な認識と病気の違い

精神科の治療は「病気が治る」ことではなくて、その人がその人の社会に適応出来るようになることが目的なんだと思う。
だから統合失調症なんかの重症患者のほうが、軽症の患者より治療が単純で手がかからなかったりする。
病気が重いと誰の目にも「仕事は無理」とかわかるから、家族ももう、家で穏やかに暮らしてくれればいいと思う。
「家で暮らせるレベル」がゴールになると、治療は比較的スムーズ。
そう考えると、内科の病気と精神科の病気は少し意味合いが違うのかもしれない。
精神科の病気は、その人が属する社会が病気と認定しないと病気にならない。
金持ちなら、「家」の範囲内で十分満足して暮らせるから、病的な認識であっても病気として「発病」しない。
オウムの麻原も、逮捕される前から病的だったが、発病したのは逮捕されてから。
病的であっても必要とされたり、尊重されたりすると「発病」しない。
昔、ⅤIPで、明らかな統合失調症の患児が入院してきて、妄想は残っていても、親の前ではそれを語らなくなったら、「よくなった」と親に認定されて退院していった。
当時は、この状態で退院させるなんて!と反対したが・・・・その後、上の先生の話では、再度「発病」することなく、家で暮らしているとのこと。昔はさっぱりわからず、なぜ暮らせるのかわからなかった。
でも、一般社会で通用しない病的な認識でも、家で暮らすことが出来るなら、治療は成功なんだと思う。病院で活発だった症状が家にもどると目立たなくなることもある。患者さんが自分の社会でどう他人とコミットしていくかが大切なんだと思う。

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