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10/3ランチョン大腸内視鏡前処置のUP to DATE
本邦で経口洗腸液が保険収載されて15年以上経つ。それに対して新たな選択肢になりうるリン酸ナトリウムの錠剤の使用経験報告である。
発表した二人のドクターの話を聞く限り、最大の売りである錠剤化が同時にセルロースの塊を大腸内に生じて観察の妨げになるという弱点にもなっていることがわかる。
メーカー側はセルロースは吸引できるから問題ないと言うが、実際に自院で使用した時も回盲部にセルロースがたまっていて、観察しづらかった経験が脳裏に浮かぶ。
そんなわけで、今回の発表は何と、「如何にしてビジクリアの量を減らすか」ということに終始していた。
最初の調布東山病院のドクターは自らビジクリアを飲んで経時的に大腸内を調べた結果、30錠飲んだあたりで検査すると残便もセルロースもあまり見られず、良好な結果が得られたと報告していた。
何度も大腸に内視鏡を入れられた上、同時に胃の中まで内視鏡で観察するという体当たりの発表には敬意を表するが、日本人用にわざわざ錠剤を小型化して50錠飲むという用量設定がされたビジクリアを本当に30錠で腸管がきれいになるのか?という疑問が残る。
次の愛知医大のドクターの発表は、さらに困った内容であった。まず、このドクター、大腸検査のとき、全例に前日検査食を食べさせていたのである。この段階で普通ならこの発表は却下である。さらにこのドクター、前日に加えて当日もラキソベロンを飲ませることでビジクリアの量を減らせると報告していた。忍耐強い司会の日比教授もさすがにこれには・・・
大学のお偉い先生が全く大腸内視鏡の前処置の何たるかを理解していなかったという現実は、我が国の大腸内視鏡普及に向けて越えるべきハードルがいかに高いかということを痛感させられた。
昨年のJDDWでの上野文昭先生の発表が、いかにも第一人者にふさわしい究極の内容で、1年経過して何か新しい知見が積み重ねられたのかと期待したが、今回の発表は残念ながら収穫ゼロであった。
少なくともセルロースをもっと減らした製剤を開発しない限り、ビジクリアが生き延びる道はないであろう。
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