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微量採血用穿刺器具は血糖値を迅速に測る目的で
本邦では平成9年1月に発売開始された。
その種類には
1器具全体がディスポである:
1回使用ごとに全部廃棄・交換
2針周辺部分がディスポである:
針と周辺部分を1回使用ごとに廃棄・交換
本体は複数患者に使用可能
3針周辺部分がディスポでない:
針のみ1回使用ごとに廃棄・交換
周辺部分・本体は繰り返し使用のため
個人の自己血糖測定に使用
の3種類がある。
つまりタイプ3の器具は当初から
インスリン治療している糖尿病患者が
自分個人で使うことを想定して作られたもので
使用上の注意にも
「複数の方との共用はしないこと(感染事故防止のため)」
という文章が記載されている。(平成18年改定前)
さらに平成17年11月にイギリスで
タイプ3の器具を使用した介護施設において
B型肝炎が発生したとする発表があったことで
平成18年3月に本邦でも使用上の注意の項目に
「患者個人の使用に限り、複数の患者に使用しないこと」
が新規追記された。
今回の騒動の発端となった島根のクリニックでは
器具の使い方もよくわからず
針の交換すらしていなかった。
これは全くの論外で、十分反省していただくほかない。
ところがその後の調査で
さすがに針を交換していないところは無かったが
多くの医療機関がタイプ3の器具を
不特定多数の外来・入院患者や
健康教室等のイベント参加者に
使い回ししている実態が明らかになった。
周辺部分をアルコール消毒して使ったと
言い訳している医療機関があるが
アルコールで肝炎ウイルスが不活化されないことは
医療従事者なら当然知っておくべき事実で
何の弁明にもならない。
しかしこれだけ多くの医療機関が
タイプ3の器具を個人による自己血糖測定以外の
誤った目的で使用していたという事実は
紛れも無くメーカーが
**********************
間違った情報を医療機関に提供して
自社製品の販売促進を行った
**********************
と断言せざるを得ない。
今回の一連の報道ではメーカーは一貫して
悪いのは使用法を誤った無知な医療機関
器具を使い回したモラルの低い医療機関
という態度をとっている。
もしこのままメーカーが知らぬ顔を押し通すつもりなら
断固として戦う用意がある。
コメント
コメント一覧
ちょっと同意はしかねるんですが
はっきりいってそりゃ医師の責任逃避でしょ
ここまでいくとちょっと人のせいにしすぎかと
まあ「断固として戦う」姿勢を見せていただければ色々こちらの誤解が分かるのかもしれないので是非戦って何が悪いのか患者にわかるようにしてください
不特定多数の患者に使い回すことで、何か経済的メリットを
享受できるかというと、実は何も無いことがわかる。
つまり医療機関としてはタイプ2の器具
(周辺部分がディスポであるもの)を
使っている感覚だった訳である。
なぜこれほど多くの医療機関がそのような幻想を抱いてしまったか
それはタイプ3の器具を販売しているメーカーが
この器具が個人使用に限定されていることを説明せず
外来の血糖測定にお使いください
先端キャップに血が付いたらアルコールで拭いて
再使用して下さいと医療機関に説明したためである。
糖尿病でインスリン治療を受けている人はそれほど多くない。
その人たちの自己血糖測定だけにしか自社製品が使えないとなると
多くの利益は望めない。
それにひきかえ、内服薬で治療している糖尿病患者の数は桁外れに多い。
その人たちの外来での血糖検査に自社製品が使われたならば
(本来この目的で使ってはいけない製品であるが)
自社で供給している血糖測定センサーや穿刺針等の消耗品が
安定した売れ行きを示して収益を上げることができる。
おそらくそんなもくろみで、メーカーは自社のタイプ3の製品を
あたかもタイプ2であるかのように説明し、販売したのであろう。
そんなのはおまえの勝手な推測じゃないかと
おっしゃる方もいるだろう。
しかし私もまたタイプ3のメーカーであるN社やJ社から
先ほどのような説明を受けた当事者の一人なのである。
さすがに「血液をアルコール綿で拭いて・・・」などといった
幼稚な説明にだまされることは無かったが。
きちんと確認しなかった医療機関が悪くないと
言うつもりは無い。
しかし今回の件で、悪意を持って患者さんを
感染症の危険にさらしたのは誰かと問われれば
医療機関ではなく、メーカーだと断言する。
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