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何となく消化不良気味だったパネル・ディスカッションに続いて行われたのが、オレゴン大学のLieberman先生の招待講演「Colon Cancer Screening in the United States」。
いやあ、これは素晴らしい。目の覚めるようなノイエスこそ何も無いものの、この講演を聞けば大腸がん検診の全てがわかると言っても過言ではない。
便潜血、S状結腸鏡、大腸内視鏡、CT colonographyについて、非常にクリアカットにお話いただき、最近の米国の傾向として、便潜血検査数が減少して内視鏡が増加しているといった興味深い事実も知ることが出来た。
我が国の消化器病学は、早期胃癌研究会に代表されるように、とかく小さい癌を如何に発見するかといったことに終始しがちである。今回の学会にやって来た若い医者のほとんどは、拡大内視鏡を使った診断学や、ESDなどの新しい治療法を勉強しに来たのだろう。それはそれで構わないが、木を見て森を見ずということになってはいないか、患者の命を救うための検査なのか、小さな癌の綺麗な写真を撮って自己満足に浸りたいのか、そのあたりは常に念頭に置くべきではなかろうか。
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ということで、大腸がん検診のパネル・ディスカッションは遺伝子などを調べる新しい検便、注腸、内視鏡、PET-CT、カプセル内視鏡などの立場から7演題。内視鏡の立場から発表予定だった国立がんセンターの演題が取り下げになっているのは、何たることか。
大腸がん検診の目標を転移が起きる前の進行がんの発見に定めるのであれば、一次スクリーニングにおける検便の立場は多くのエビデンスもあり、揺るぎないものである。
丸山雅一さんのようにsm癌を検診のターゲットにすべきといった過激な意見を持つ人たちは、より診断精度の高い検査を検診に導入することになるが、現在最も診断精度が高いのが内視鏡であることは異論のないところであろう。
大腸がん二次検査を原則として大腸内視鏡とした経緯についても、かなり精度の高い注腸撮影を行っている施設においてもがんが見逃されたためと、斎藤博氏は述べていた。
注腸と内視鏡の比較は古くて新しいテーマであり、内視鏡も屈曲部には盲点があるので、注腸サイドからの力強い発表を期待したが、がん発見率などのデータ発表は一切なく、残念ながら議論のスタートラインにも立てないような発表で終わってしまった。6割強の被検者に注腸の方が楽と回答されてしまったT大の内視鏡医には、もっとしっかりせいと言いたい。
その他の検査についても、カプセル内視鏡はカプセルが大腸まで届かないとあっては問題外で、PET-CTもデータ集積不十分、virtual endoscopyは発表無し、ということで、まだまだがん検診への利用は遠いことを思い知らされた。
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