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2006.08.10 21:23 |  診療  |  scatterbrain  | 推薦数 : 0

してあげたいとしてはならないの狭間

患者のほとんどは痛みや苦しみを取り除いて欲しくて医者にかかるわけだから、良い臨床医とはどんな些細な訴えにも耳を傾け、細かいところまで丁寧に対応してくれる人のことだと思う。

 

しかし、最終的に病気を治すためには、あえて動かないこともある。感染性腸炎と思われる下痢の場合、下痢を止めてくれと頼まれても止瀉薬は出せないし、インフルエンザで高熱を出していてもボルタレン坐薬は出せない。

何とかしてあげたいという気持ちはあるが、あえて安静、クーリング、水分補給などで様子を見ようと言うしかない時がある。

 

慢性疾患の高齢者などで、それだけでお腹が一杯になりそうなほど薬が処方されているケースがある。薬ひとつひとつはそれぞれ理由があって処方が開始されたのだと思うが、薬をやめたらそれまで認知症だと思われていたお年寄りが元気になった、なんて話も良く聞く。

 

先日24時間以内に2回痙攀を起こして救急車で搬送された6歳の子供は、数日前から熱が出て、主治医から小児には禁忌であるクラビットのほか、ジスロマックも同時に処方されていた。薬を全て止めさせたら、痙攀の再発もなく、39℃台あった熱さえも下がってしまった。

 

何とかしてあげたい、でもしてはいけない、そんな葛藤が毎日の診療にある。 

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