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2010.08.19 12:45 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  三毛猫  | 推薦数 : 0

あのCM、趣味悪いわ。

電車の中で、サラリーマンが胸を押さえて倒れこむ、アレです。

背中に、動脈の断面図が出てきて、みるみるうちに詰まってしまうというやつ。

バックには、恐怖映画のオープニングかエンディングにでも流れそうな、やけに静かで圧迫感のある音楽が流れている、アレ。

 

「動脈硬化は自分では気が付かない」

 

まあ、間違いではありません。

自覚症状がないんだから、LDLコレステロール値を測りましょう、と。

ただ、ねえ。

あんなふうに、おどろおどろしくテレビで見せてますけど、あれって、結局テレビCMでしょう。

CMというからには、何かを売るための宣伝にちがいありません。

 

あのCMには、一切出てませんけどね。

単に血液検査しましょう、だけですけどね。

 

「薬飲まんと、死ぬでえ~」

 

って、言ってませんかね、あのCM。

 

アステラス製薬とファイザー製薬の共同CMのようですけど。

→アストラゼネカと塩野義製薬でした… 昨日から何回も見たので、今度は間違いないはずです(2010.08.20)。

 

私は血液検査だけで動脈硬化がある、なしは断言できないと思っています。

LDLコレステロール値の正常範囲も、実はしっかりとした根拠はありません。

なぜなら、LDLコレステロール値が高くなるほど動脈硬化性の病気(心筋梗塞とか脳卒中とか)にかかりやすくなるという研究はたくさん報告されているけど、じゃあどの値までなら安心なのかという数字は、出てませんからね。

 

今のままだと、下げれば下げるほどよいっていうことになってしまうんですから。

 

私の経験だと、LDLコレステロールの数値と、エコー検査でみた頸動脈の動脈硬化の程度は、あまりパラレルではないという印象です。

だから、数字だけで服薬させるのは、ナンセンスと思ってます。

薬売りたい製薬会社に乗せられたくはないですね。

やはり、LDLコレステロールの数字だけでなくて、せめて頸動脈をエコーでみてあげて、動脈硬化がおこりつつあるようなら、服薬するぐらいでいいんじゃないですかね。

 

そもそも、日本人の動脈硬化の原因のうち、コレステロールはどのくらい関係しているんでしょうか。

コレステロールより血糖値のほうが、圧倒的に問題ありと思っていますが、どんなもんでしょうか。

 

糖尿病患者さんの頸動脈は、ほぼ間違いなく、結構な動脈硬化をおこしています。

高コレステロール血症だけの人は、そうでもありません。

 

あんなCM流すなよ、と言いたくなります。

 

まだ、徳光さんがなんか言っているぐらいのほうが、よろしいのと違いますか?

 

 

 

 

 

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2010.08.06 13:03 |  診療  |  生活 / くらし  |  その他(医療関連)  |  三毛猫  | 推薦数 : 1

ああ、夏休み。

世のお医者さんの中には、夏休みなんかとってられへん!というぐらい忙しい先生方もたくさんおられると思います。

だから、ブログに書くのは少々気が引けるのでありますが、今週は夏休みをいただいておりました。

 

夏休みといっても、ほとんど日常生活と変わらず、結局身内への義理だなんだで、自分のための特別な時間は、あまり…ありませんでした。

どこへ行くにしたって、蒸し暑いばかりだけれど。

 

で、出先で身内が救急で病院にお世話になる事態に。

本人ももと医療関係者の上に、現役医師がついておりながら… 

平日の救急外来は、それはもう、患者さんと付き添いの人であふれかえっており、午後10時、11時にもなるのに、外来も会計窓口も、こうこうと電気がついておりました。

身内の者は、結局脱水だったんだろうという結論であり、入院するかもと心配しておりましたが、事なきを得ました。

 

結果を説明してくれたのは、若い女性の研修医で、大音量のテレビがついている中で、自信なさげな小さな声で説明してくれるものだから、正直、あまりようわからなかったんですが、検査結果に大した問題もないということだけはわかりました。

 

次から次へと救急車が来ていたし、もう疲れていたのかもしれません、その女医さん。

きっとその夜は寝ずの番だったんじゃないでしょうか。

 

だから、説明の声が小さいなどと小さいことで腹を立てる気にもなりませんでした。

 

たいしたことなくてよかった、と思うべきなのだろうけれど、こんな程度で救急車を呼んで、しかも夜間に救急外来を受診する必要があったんだろうか、と自分の判断に疑問符をつけつつ、騒々しい救急外来を後にしました。

 

病院の先生方、スタッフの皆様、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

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仕事がら、うつ病の方と接することが多いのですが、年々、うつ病とか、その他の「心の病」にかかる方が増えております。

各企業も、温度差はあるものの、そういう人に偏見を持たないように社員教育もし、また治療に専念できる環境や、スムースな社会復帰ができるしくみをつくろうという努力はしています。

 

そんな中…

もっとも理解すべき「妻」や「夫」の不理解が、病気治療の障害になっているケースに少なからず遭遇いたします。

とくに、古典的なうつ病(現代型うつ病とは区別する意味でこのように表記いたします)の場合、一定期間の休養は必須であり、時間に追われず、仕事に行かなければならないという強迫観念から解き放たれて、くたびれ果てた脳を回復するのを待つ必要があります。

 

たいていの場合、それは自宅療養という方法になるわけですが…

朝なかなか起きてこない夫、昼間っからだらだら寝ているだけの夫、家事の手伝いひとつできない夫、にいら立ち、「とっとと会社へ行け」的な反応を示す奥方がいます。

 

ある会社のCさんは、会社での超多忙状態と親の看病で心身が疲れ果ててしまい、体調不良で仕事を休みがちとなっておりました。

明らかに、うつ病に足を踏み入れておりました。

私としては、今きっちり休まなければ、結局後になって長期間療養しなければならなくなる、と説得を続け、ようやくメンタルクリニックに行ってくれました。

ただ、ご家庭の状況から、静かに自宅療養をしていただくことが望めないと思ったので、「入院」して、自身の療養に専念するように勧めたのです。

 

ところが…

幼い子供を抱えた妻が、夫の病状の深刻さを理解しないばかりか、入院なんて恥ずかしい、と大反対したらしいのです。

Cさんが、せめて産業医の話を聞いてほしいと妻に言ったところ、

「産業医なんか最低ランクの医師だから信用なんてできない」

とのたまったのだとか…

 

まあ、間接的に言われただけですし、まともに取り合うべきではないことぐらい、私にもわかるのですが…

一度も会ったことのない人間に、そこまで言われなきゃあいけませんかねえ…

と思うと、Cさんに対してまで、少しネガティブな気持ちを持ってしまいました。

そこまでおっしゃるなら、勝手にどうぞ、と。

 

いや、あかん、一番つらいのはCさんなんだから、会社側の人間としてどこまで手を差し伸べられるかをよく考えてみようと、頭の切り替えを試みてはいるのですが、心ない一言というのは、こうも私の心をとらえて離さないものなのでしょうか。

 

最低ランクの医師…

世間の受け止め方は、こんなもんなんでしょうか。

 

…私自身にも、少々休養が必要かもしれないなあと、思った次第です。

とほほ。

 

 

 

 

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菅内閣の新成長戦略が閣議決定されたそうですが、報道されている内容しか見ていない現段階ではあるのですが、「外国人患者の受け入れ」を成長戦略の中に入れているようです。

 

お金儲けの一環ということですと、海外のお金持ちの方が、日本の医療を受けるために来日し、病棟の最上階にある特別個室のようなところに入院していただき、至れり尽くせりの医療を提供する…てなイメージなんでしょうか。

この場合、医療保険の適応はどうなるんでございましょうか。

自費診療で、お望みの検査と治療をいくらでも、てなことになるわけでしょうか。

 

日本人の患者さんでさえ、病院がなくて困っているというのに、さらに外国人の患者さんを受け入れるなんて、大丈夫なんでしょうか。

 

海外のセレブ相手の病院ばかりが増えても困りますし。

 

もうちょっと詳しく説明してもらいたいものです。

 

 

 

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日本医師会の会長選挙の結果です。

 

原中 勝征 先生:131票

森 洋一 先生:118票

唐沢 祥人 先生:107票

 

白票はなかったそうです。

 

私も医師会員ですが、あまり気にしていませんでした。

原中先生は民主党といっしょにやっていく、森先生は中立で、唐沢先生は自民党、と一応カラーは出ていたようですが、どの候補の先生も過半数を得ておらず、日本医師会が一枚岩になっていけるのかなあというところは、これからの推移を見守る必要があるでしょう。

 

それでも、去年の衆議院選挙の前から、原中先生は、小泉政権下で進んだ医療改革に明確に「反対」を表明し、自民党離党を迫られた経緯があります。

結局茨城県の医師会は、家族も含めて自民党を離れた人がかなり出たと記憶しています。

 

茨城県と言えば、自民党の牙城だったところです。

さんざん「無駄な空港」と批判された「茨城空港」の開港に深く関与していた自民党の額賀氏をはじめ、大臣経験者が多く出ている選挙区です。

そういうところで、まだ政権交代が実現するかわからない段階で「自民党の医療政策はNOだ。」と表明したことの衝撃は、大きかったと思います。

その衝撃は、茨城県においても政権交代した衝撃へとつながっていきました。

 

それにしても、この得票数。

どうとらえればいいのか…

完全に拮抗しとるやないですか。

 

医師会員でありながらお恥ずかしいことですが、過半数取るまでやり直すんじゃなくて、あくまで得票数の多かった候補が当選するんですね。

知りませんでした。

 

圧力団体のようなことにはならないように、正々堂々と、理想の医療像を掲げて政府と交渉してほしいというのが、現時点での率直な感想です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2010.03.30 12:52 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  三毛猫  | 推薦数 : 1

KYな人

ある会社でのことです。

もうすでに、退職していて、他支社に再就職が決まっている人が、わざわざ私の面談に来ると言うのです。

仮に、その人をAさんとでもしておきましょう。

 

Aさんは、以前「うつ状態」と診断されて、しばらく仕事を休んでいた時期があります。

そこそこの職責にある人でもあって、会社としてはその職責に見合う仕事ぶりを期待していたのですが、思い切って言ってしまえば、「うつ状態」であることを盾に、職責通りの仕事はしないけど、職責は下りないという態度で、会社の幹部はかなり手を焼いていたのです。

 

もちろん、本人にはそんなこと言いませんし、私も何度も面談しましたが、あくまでAさんの不平不満に積極的に耳を傾けるという面談が延々と続いた人でした。

だから、正直なところ、退職されてほっとしたんです。

 

ところが…

面談時にAさんに示した「理解」の部分を真に受けて、私が「ほっとしている」ことなど露ほども気づいておられないことがわかりました。

つまり、その後も、時々私の産業医としての時間を平気で割くことに何の躊躇もなく、ただ現在の自分の境遇や不満、あるいは自慢話をしに来るようになったのでした。

 

話が終わるたびに、「どうぞお気遣いなく。」とやんわりお断りするのだけれど、その「お気遣いなく」が、「遠慮」ととられて、かといって「もう来ないでくれ」というのは大人げなく、対応に苦慮しておりました。

 

先日見えた時、たまたま私が疲れていたこともあって、「歓迎されざる客」をもてなすのに、少々エネルギー不足の状態でした。

 

「先生、今日はお疲れのようですね。聞くところによると、(わが社で)残業なさっているとか。ほどほどになさったほうがいいですよ。」

 

返す言葉がなく、いつもよりもやもやとした滑り出し。

面談を段取りしてくれた事務方が、この面談がエンドレスにならないよう後ろに一人、別の面談を組んでくれていました。

そのことを知っていたのか、

「なんなら、私、しばらくそのへんで時間つぶしてますから、その方の面談先になさいますか。」

ときたのです。

 

疲れた顔の私に向かって、仕事をほどほどにしろとさっき言ったばっかりのその口で、自分の面談は時間を気にせずやっちまえってえことなのか? と、思わず口汚い言葉が頭に浮かび、ひきつった作り笑いを浮かべて、

「あ、いや、大丈夫ですよ。」

とわけのわからない反応をしてしまいました。

 

ああ… その後、小一時間みっちり、しゃべりたいだけ自慢話をして帰って行ったAさん。

もう来るなよ、と、私の頭の中はさらに口汚い言葉で充満していました。

それでも、Aさんはまた、来るのでしょう。

 

KYな人。

うつ病になる人は、一般的に自分の力の無さを憂い、自責の念に駆られると言いますが、たまにこういう人がいます。

誰かのせいで、なった「うつ」。だから自分は好きなようにやらせてもらいますよ、という人。

本当は、そのKYさ加減が周りから自分を浮いた存在にし、うつ状態になる原因を作っていることがわからない。

本当の治療は、そういうKYなところを気づかせてあげることなんだとわかってはいるけれど、指摘したところで本人は、「うつがひどくなった。」と反発するんでしょうし。

 

最近は、こういう人のおかげで、一旦緩み過ぎた「うつ」に対する偏見が、反動のようにまた偏見に満ちるようになって、本当に助けてあげなければならない「うつ病」の人が、助けてあげられにくくなってきている気がします。

 

本当の「うつ」とそうでない「うつ」、ちゃんと仕分けて治療しないと、いずれ社会は大変なことになる… 

私は、最近そんなふうに思っています。

 

 

 

 

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2009.11.19 12:57 |  仕事 / 職場  |  生活 / くらし  |  その他(医療関連)  |  三毛猫  | 推薦数 : 1

深夜食堂

このサイトのブログで、書いていいものかどうかわからなくて、あまり触れてこなかったのだけれど、昨今、日本の医療の質が落ちていると言われていることには違和感を感じ続けています。

それは、「質が落ちていない」というのではなく、「もともとそんなに質は高かったわけでもないし、今も高いわけでもない」、というのが本音です。

 

先天性の病気を患って長く患者をしてきたので、その体験から言えば、不満がなかったわけではありませんでした。

途中で医療をする側にはなったものの、私はどんなにがんばっても患者であるキャリアを、医師としてのキャリアが超えることはなく、だから、患者としての自分と、医師としての自分が時に又裂き状態になることだってありました。

 

日本の医療は、大都会でも夜になると無医村になる…

極端な言い方かもしれませんが、患者としてはずっとそう思ってきました。

もちろん、夜の医療を懸命に支えてきた医師がいて、現在もいるのだとは思います。

しかし、圧倒的に数は足りていなかったんじゃないかと思っています。

 

私が子供のころ、病状が悪化するたびに、診察を受け入れてくれる病院を探すのに親が苦労しているのを何度も見てきました。

特に中学生を過ぎて高校生になってくると、担当科が小児科から内科に変わり、小学生の時に外科治療を受けていた私は、小児科でもない、内科でもない、外科でもない、というような、中途半端な立場にあって、夜間救急での受診となると、「小児科医しかいない」「普通の内科では対応できない」というような言われ方をして、病院探しに困ったのでした。

 

いざ自分が医師になってみると、大学病院での研修1年目から、夏を過ぎると当直アルバイトに強制的に行かされるようになりました。行かされる、というのは半分間違っていて、アルバイトをしないと生活できないぐらいのお給料だったという理由もあります。

 

とにかく、点滴の入れ方、基本的な縫合の仕方ぐらいを覚えておいて、あとは救急マニュアルを抱えて、「今日はどうか重症の患者さんが来ませんように」と、祈るような思いで当直をしていたし、その日の大学のオンコールの先生をつかまえて、「今日アルバイトで当直なんです。困ったら助けて下さい。」と、約束を取り付けておくことも大事でした。

自分で判断できなければ、オンコールの先生に電話をし、場合によっては大学病院で受け入れてもらう…

そういう「安全保障」を取りながら、のアルバイトでした。

 

大学病院から市中病院へ出ると、アルバイトはいろんな理由からできませんでしたが、やっぱり夜の医療を支えているのは私たち若い医師たちだったし、規模の大きい公立病院などでは、40歳以上の先輩先生は当直業務を免除されているところも多かったのです。

もちろん、自分の手に負えない場合に備えて、オンコール制を敷いていて、先輩先生のバックアップはあったわけですが…

 

そういうふうに、どうにかこうにかやってこられていた「夜の医療」は、新臨床医研修制度の導入で、とうとう壊れてしまいました。

卒後2年間は、厚生労働省の作った研修プログラムに従って、多少の選択制はあるものの、メインの科をすべて回ることになりました。

(私から言わせれば)一人前の給料が支払われる代わりに、2年間のアルバイトは禁止、自分が研修を受けている病院の当直も認められておらず、あくまで当直医が監視しているところでの医療行為のみ認められる、という厳密さ。

研修医が自律的に医療行為をすることは、認められなくなってしまいました。

 

そこで何が起こるかは、簡単に想像できます。

若い医師が支えていた夜の医療は、あっという間に担い手を失ってしまいました。

そうして、研修医を抱えた病院は人数ばかりが増えても、日常診療と研修医の指導の両方を中堅以上の医師が支え、さらに当直業務もこなし、当直翌日も通常業務が待っている…という過酷な労働が、以前にもまして強いられるようになってきたのではないでしょうか。

 

夜の医療を、経験のある医師が担うようになったことは、患者さんにとっては正しいことかもしれません。

しかし、その代わりに、夜の医療を受けられるところを極端に減らしてしまいました。

そのうち、地方に派遣していた医師も大学病院を守るために引き上げざるを得なくなり、昼間の医療でさえも危うくなってきています。

その現象が顕著に表れているのが、産科、小児科、外科…いえ、いまや内科も医師不足に陥りつつあります。

 

私の分析は間違っているでしょうか。

 

新しい制度を導入するとき、そのメリットとデメリットを把握して、デメリットの部分をいかに小さくするかのセーフティネットを張っておくべきだったのに、なぜか厚生労働省はそこのところを全くしてこなかったとしか思いようがありません。

 

挙句の果てには、やれ勤務医に比べて開業医が楽して収入が高い、などとわざと医師同士の争いに仕向けられようとしてる気がしてなりません。

問題点はそういうところにあるのではなく、研修医の指導はどうするのか、日常診療をどうするのか、当直業務をどうするのか、その医師の労働条件の部分をきちんとしない限り、医師の収入論争をやっていても意味はありません。

開業医の先生が楽して収入だけ高いと言うのなら、一度開業医の先生が全員いなくなった時のことを想像すればいいのです。

そうすると、開業医の先生方が支えている医療も相当多岐にわたっていて、無くてはならない存在だと言うことが分かるでしょう。

 

私が経験した阪神淡路大震災の時、かばんに薬を詰めて、被災地の患者さんを1軒1件探して歩いていたのは地元の開業医の先生方だったことを忘れてはなりません。

 

ああ…

それに比べて産業医とは!

予防医学と偉そうに言うけれど、結局私は何をやっているんだか。

企業だって、法律に決められているから産業医を雇っているだけで、産業医の意味など感じているところは少ないのです。

 

そういうことをつらつらと考えいてたら、「深夜食堂」というドラマが始まりました。

好きな俳優の小林薫が主人公。

昨日は魚の好きな少女とか、かつ丼を食べるボクサーが出てきました。

そこから始まる恋の話。

あ、いや少女とボクサーではなく、未亡人である少女のお母さんとボクサーの恋の話。

 

深夜にこんなドラマをやっていたんだと思いながら、ぼんやりと、とうとう最後まで見てしまいました。

 

う~ん、なんか疲れております。

 

 

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昨年4月から始まったメタボ健診。

40歳以から74歳までの公的健康保険加入者全員が対象で、会社勤めのオトーサンだけじゃなく、たとえばその扶養家族の方々まで対象です。

そして、きめられた基準を超えた人は、保健指導を受けなくてはいけないのです。

 

制度の細かいことは、いまだにようわかりませんが(…あんまり知りたくもないし。)、保健指導でメタボが解消された人の人数の割合で、達成率がわるければ健康保険料が上がる仕組みになってたと思います、確か。

つまり、ペナルティが設定されておるわけです。

 

この健診と保険指導を義務付けられているんは健康保険組合。政府管掌保険なら、社会保険事務所。国家公務員なら共済組合。

従業員だけじゃなくて、その扶養家族まで、保健指導分まで面倒みなけりゃいけない制度で、費用負担はものすごいものです。

 

ある会社では、保健指導に1人あたり3万円もするとか、聞きました。

 

産業医の立場で一番腹立たしいのは、メタボ健診が導入されてから、健康診断の正常値がどんどんきびしくなっていること。

企業でやる健診は、労働者の健康管理が目的なんですが、一人の労働者が会社の健診とメタボ健診を2回受けるのは二度手間だから、ということで、健診の項目も基準値も、メタボ健診のほうに合わせられてしもうたんですね。

だから、これまで以上に、健診で「*」のような「異常ですよ」と示すマークがついてしまう人がめちゃめちゃ増えたんです。

 

でも、よう見たら、これってそんなに目くじら立てなあかんほどの数字なん? というの、多いんです。

LDLコレステロールだって、血糖値だって、そこまで厳しうせんとあきませんかねえ…

 

なんか、メタボ健診優先で、そもそも会社がやらなあかん企業健診がすご~く軽視されている気がしますねん。

 

メタボ健診後の保健指導にお金かけたくないから産業医にやってくれ、って言ってくる企業も少なくないらしいですが、私は専属産業医でもないし、企業が義務を負っている健診でもないんで、頼まれても断るようにしています。

 

ところで、メタボ健診をやってみて、どれだけ人々が健康になったんでしょうか。

このたび発表された国民健康栄養調査では、メタボの人が減ったとか言うてましたが、それってメタボ健診の効果なんでしょうか。

それとも、やたらとテレビなんかで「メタボ」「メタボ」言うてますんで、その効果なんでしょうか。

 

私はそっちの宣伝効果のほうが大きいんじゃないだろうか、と思っています。

もちろん、メタボ健診に批判的だから、どうしてもそういう考えに偏るんかもしれませんが。

 

フツーの基準値で判断して、フツーに健康指導させてもらいたい、と常々思うています。

 

 

 

 

 

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2009.09.14 13:33 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  三毛猫  | 推薦数 : 0

そこはかとない不安

インフルエンザがじわじわと、広がりを見せています。

「じわじわ」なんて、いまさらなにを言うとんねん! としかられるかもしれません。

しかしながら、最近まで私が産業医をしている事業所で、社員さんがインフルエンザにかかったという情報はあまりありませんでした。

 

このところ、そのような報告がちらほらきます。

 

ほとんどの場合、季節性インフルエンザと同じようにタミフルでよくなっているので、あまり不安をあおってはならないと思いつつも、死亡には至らないまでも、重症化している新型インフルエンザの患者さんが、実はそれなりに発生しているらしいと、報道などで聞こえてきます。

 

その、「報道で聞く」ということが、私にとっては最も不安です。

 

新型インフルエンザのワクチンについても、自分が勤めている病院に、公式な情報は何にも入っておらず、インターネットやテレビで得られる情報しか誰も知らないという事実は、国や地方自治体が、あるいは地域の医療ネットワーク(そんなもん、はじめからないのんかもしれへんけど)機能していない証拠とも言え、重症者が多発した場合の、明らかにキャパシティが不足しているこの地域の現状を合わせて考えると、そこはかとない不安を感じるのです。

 

まるで、まだ問題が顕在化していないから、なんとなく日常が過ぎているだけ、という気がしてなりません。

 

インフルエンザは、これからどうなるのか。

未知のウイルスの恐ろしさは、これから身にしみてくるのかもしれません。

 

 

 

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2009.08.27 12:55 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  その他(医療関連)  |  三毛猫  | 推薦数 : 2

自給率32%

日本の食糧自給率は、カロリーベースで41%。

今度の新型インフルエンザのワクチンは…

5300万人分は必要なところ、国産では1700万人分しか作れない、ということは、自給率37%。

 

ただでさえ、世界中のタミフルを消費している、と批判されがちな日本ですが、不足分のワクチンは輸入するそうです。

 

仮に輸入で必要量が確保できたとしても、これだけ「副作用」がおきるかもしれないって話が広がっている現状では、おそらく「国産ワクチン争奪戦」が始まるのではないか、と危惧しています。

それとも、外国産のワクチンを値引きしろ、とか…

大坂のオバチャンやったら言いそうです。

 

病院でワクチンを打つ時に、

「これ、国産ですのん?」

って聞かれたらどうするんでしょうか。

 

優先順位を決めると言う話も出ていますが、子供とか妊婦さんならわかりやすいとしても(それでも妊娠3ヶ月ぐらいまでなら外見上わからないこともありそう…)、合併症があるとかは、だれが認定するんでしょうか。

 

基準作りでも何か月もかかりそうで、国の方針が決まったころには年があけてるんちゃいますかねえ…

 

 

 

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