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世帯の所得を把握するのは、現実的には不可能です。

たとえば、夫婦が共働きの家庭で、妻か夫が一方の扶養家族になっていなければ、減税措置を全く受けないので、妻と夫がそれぞれの所得に応じた税金を払うだけのことです。

役所の方では、妻と夫の収入を合計して世帯の所得を計算したりはしません。

 

いまはなつかしき麻生政権のとき、定額給付金に所得制限を設けるかどうか、議論になりました。

そのときは、麻生太郎前総理大臣が、「何億も収入があるの人は普通は定額給付金はもらわない。人間の矜持の問題」とか言っちゃって、あとのほうで「自分も定額給付金もらいます」って、自爆してしまいました。

あのときの議論で、注目すべきだったのは、世帯の所得を捕捉することは法律上できない、という当時の鳩山邦夫総務大臣の言葉でした。

実際に、市町村役場では、勝手に世帯の所得を照合する権限はないのです。

 

もうひとつの問題は、当時も話題になりましたが、私たちは「住民票」をおいているところが「今住んでいるところ」なわけで、学生さんなんかが下宿して住民票は実家のまま、というケースって結構ありますが、実際には親とはいっしょに住んでいないのだけれど、書類上は住民票を移さない限り「同一世帯のメンバー」とみなされるわけです。

 

たとえば、単身赴任のお父さんがいる世帯は、お父さんがたまたま住民票を単身赴任先に移していれば、その世帯はお母さんだけの所得になるし、お父さんが単身赴任先に住民票を移していなければ、お母さんとお父さんの両方の収入を足したものがその世帯の所得になるわけですね。

 

だから、「世帯」を把握するのも実はすごい難しいわけです。

 

こういう煩雑な事務作業を考えると、「子ども手当」も、所得制限を設けるのは、やめといたほうがいいということになりはしないでしょうか。

 

もっと頭が痛いのは、じゃあ、難しくても何でもとにかく世帯の所得を国が把握して、いったい何円のところで線引くの?っていう、これはかなり、国民の損得勘定がぶつかり合う問題があって、本当にみんな納得できる線ていうのが引けるんでしょうかねえ…

 

本当は所得に関係なく渡してあげるのがシンプルでいいし、来年度分は、とにかく税収も落ちたし、特別会計にも時間切れでいまいち切り込めなんだし、というならば、来年度はひとり1万円にするとか、そういうんでもいいんとちゃうのかな。

 

金額を下げるって言う議論が出てこないのは、不思議です。

 

 

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