財務大臣の諮問機関だという財政制度等審議会が、6月3日に、地域や診療科間による医師の不足や偏在について、医師の適正配置などを柱とした医療改革の必要性を提言したそうです。
なぜ、財務省?
与謝野財務大臣に提出した2010年度予算に向けた建議書の中で、触れているのだそうですが…
”我が国では原則、医師は診療科や勤務地を自由に選べる。このため、激務とされる産科や外科などの診療科や、地域医療などで、深刻な医師不足を招く背景となっている。
建議では、ドイツが保険医の開業に際し診療科や地域ごとの定員枠を設けているなどの例を挙げ、日本以外の主要国では制度や事実上の規制があるとして、このような取り組みを 参考に「我が国においても、早急な対策を講ずることが必要である」とした。 ”
… ドイツと比較したらあかんでしょう。
ドイツは2006年までは医学教育を含めて、授業料が無料だったんですから。
2006年以降は州によって有料化の動きも出てきているようですが、反対論も根強く、再び無料に戻した大学もあるそうです。
まあ、有料ってったって、5万円ぐらなもんらしいですが。
私が研修医のころ、少なくともこれほど医療が崩壊しなかったのはなぜか、と考えてみますが、やっぱり「時給260円」が支えていたんとちゃうかなあ~ って思います。
「マクドナルドのアルバイトより安い。」が当たり前でした。
いや、それでも修行やと思って頑張ってましたし。
上の先生だって、そんなにお給料もらってなかったですし、結構タダ働きしてました。
そういう無茶な労働条件でも、なんとかモチベーションが保てたのは、病院に来る患者さんたちが、あまり文句、言わなかったということもありますね。
マスコミの医師バッシングも、今ほどではなかったですし。
訴訟は、それなりにあったと思いますが、民事訴訟が中心であり、医療事故で医師がいきなり逮捕されて刑事事件にされてしまうなどということは、あったのかもしれませんが、今ほどではなかったんじゃないか…
少なくとも私自身がいつ警察に逮捕されるかわからんと、戦々恐々とするような毎日ではありませんでした。
昔のような労働条件が、今は改善しているとはとても思えません。
ただ、それを受容してでもがんばろうとする人が、もうがんばりきれなくなってきて、がんばりきれなくて疲弊する先輩を見て、二の足を踏む医学生が増えた、ということなのであり、まあ、お金がないないと先頭を切って喧伝する財務省あたりに、医療制度をいじられたないわ、と、しらけた気分になります。
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