週刊新潮が掲載した、朝日新聞社襲撃事件の犯人の手記が誤報であったことが、マスコミ界を騒がせています。
最近、テレビでも証言者が偽の証言をしていて、社長が退任する騒ぎになりました。
検察や霞が関のリーク情報をあたかも事実であるかのように垂れ流すマスコミ(特に記者クラブに入っている大マスコミ)の姿勢に、批判が出ていたさなかです。
こういうことが連続して起きたので、マスコミ全体に対する不信感が起きていることは間違いないと思います。
人間のすることだから、誤りを完全になくすことはできないと思います。
問題は、そういう不祥事が発生した時の、後始末の方法がきちんとできているかどうか、そこのところに、当事者の本当の力が現れるのではないでしょうか。
今回の週刊新潮のトラブルを見ていると、食品偽装の問題とよく似ていると感じます。
消費期限のラベルをつけかえたり、一度出した食材を他のお客さんに使いまわしたり、産地を偽装したり、有害な物質で汚染された原料を売りとばしたり…
こういう食品偽装は、偽装と分かっていてするのだから、今回の誤報とは根本的に異なります。
しかし、食品偽装で問題になった企業の、その後の顛末を見てみると、危機を乗り越えて再生したところと、廃業に至ったところと、その差は、
不祥事についての正しい問題分析を迅速に行ったかどうか
分析結果をきちんと公表して説明責任を果たしたかどうか
再発防止について大多数の人が納得できる対策を講じたかどうか
によって決まったんじゃないかと思います。
今回、週刊新潮の編集長は、個別に新聞社のみのインタビューに答えてはいますが、記者会見は開かず、テレビメディアへの説明はほとんどしていません。
つまり、顔が見えないのです。
また、今日発売の週刊新潮には、事の顛末を記事にしていると言いますが、それは雑誌を買った人でなければ目にすることはできません。
なんだ、結局、スクープの誤報を逆手にとった商売なんじゃないの、と私などはちょっと考えてしまいました。
誤報に至ったプロセスがそこで説明されているとしても、再発防止については、今のところ何も言っていないに等しいのではないか、とも思えます。
まあ、朝日新聞襲撃事件に対して、人々がどの程度関心をもっているのかはよくわかりませんし、もう昔の事件として風化しているのかもしれません。
だから、案外、今回の誤報について騒いでいるのは、同じマスメディア関係者だけなのかもしれません。
ただ、舌鋒鋭くいろいろなことを批判をしているマスコミ関係者が、自身の不祥事については、極端に露出度を減らしてしまうという行動は、見ていてあまり潔いものではありません。
さらに、既存のマスメディアに望むことは、このことが週刊新潮だけの問題ととらえずに、今マスメディアに充満している人々の「不信感」を払しょくするために必要なことを、真剣に考えてほしいということです。
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