麻生新総理大臣がニューヨークに行っている間に、小泉純一郎氏が、次期総選挙に出馬しないことを表明しました。
政治活動は続けるようですが、地盤・看板は二男に継がせるのだとか。
私の中では、もうすでに過去の人であったので、小泉氏の一挙手一投足が報じられるたびに、バカバカしく思っていたものでした。
さて、その小泉純一郎氏が私たちに残したものは何だったのでしょうか。
私の考えでは、小泉氏の政策の是非は別として、私たち有権者に、民主主義とは何かを実感させた人だと思っています。
「郵政解散」はいただけませんでした。
郵政民営化の是非を問うと宣言して、自民党が衆議院において圧倒的な多数を得たあと、郵政民営化以外のさまざまな法律が、強行採決を頻発させながら決定されてしまったからです。
でも、結局小泉自民党に、強行採決さえも躊躇しない力を与えてしまったのは有権者なのであって、誰も文句は言えません。
私は、あの熱風のような選挙の時、郵政以外の様々な政策が置き去りにされていることに危機感を覚え、自民党には投票しませんでした。
でも、民主主義は最後は多数決で決まるのです。
そして、小泉自民党の政策が次々と実現した結果、今の日本があり、私もその結果を受け入れざるを得ませんでした。
しかし、安倍内閣に変わったあと、有権者は自民党に力を与えすぎたことに気づき、野党に多数を与えました。
衆議院では与党が3分の2の議席を持ち、参議院では野党が2分の1を持つというねじれ現象が誕生しました。
この「ねじれ」によって、これまで知り得なかった霞ヶ関の秘密を、私たちは知ることになります。
これが、民主主義の本質でしょう。
今まで、選挙は組織票で固められ、選挙結果は投票前からわかってしまうほど、政治は動きませんでした。
しかし、小泉純一郎氏の登場によって、自民党内部も派閥の力学がきかなくなり、国会議員の選挙では無党派層の投票行動によって、結果が大きく振れるようになりました。
小選挙区制度というのは、ひとつの選挙区から一人しか国会議員が選ばれません。
だから、結果的にそれは、政党を選ぶ選挙になります。
いろいろと批判されながらも、政権を担える力をつけてきた民主党が、もう一つの選択肢を有権者にもたらしつつあります。
郵政選挙で小泉氏が圧勝したことは、裏を返せば、自民党が政権を失い、野党が政権与党になる可能性を示したことになったのだと私は思うのです。
そして、それが私たち有権者の投票行動によって決まるのだという実感を、郵政選挙とその後の参議院選挙で、得ることができました。
私はその1点のみにおいては、小泉純一郎氏を評価したい。
小泉氏が二男に地盤を譲ろうとも、有権者がそれをよしとしなければ、選挙で投票しなければすむ話。
私たちは、自分たちの意思を投票で示すことができるのですから。
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