汚染米の食品への流通の事実は、広がる一方です。
流通先として公表された業者の中には、自分達も被害者なのに、と憤慨している人もいるようです。
しかし、私は、汚染米を食したことの事実を消費者は知る権利があるので、公表自体は必要だったと思っています。
ただし、公表の仕方には問題があります。
消費者が最も知りたいのは、現時点で健康にどのような被害が出るのか、でないのか。
どのぐらいの期間その影響が出る可能性があるのか。
ということでしょう。
マスコミの情報は、「今のところ健康被害は出ていない。」ということのみですが、今現在出ていなければ将来も安心なのかどうかについて、まったくわからないことが問題です。
農林水産省は、「人間の健康」については、自分たちの範疇になく、それは厚生労働省の仕事だと思っているのかも知れません。
ならば、情報を厚生労働省に提供して、今後の対応についていっしょに考えたのだろうか。
今のところそのような形跡はないし、厚生労働省が汚染米の流通について、言葉を発している様子はありません。
そもそも、汚染米のカビはどこから来たのでしょうか。
農薬は産地で使用されたことが明らかですが、カビの出所はそうとも限りません。
平成17年度の会計検査院の報告書には、農林水産省が輸入したミニマムアクセス米は、在庫が増える一方だと書いてあります。
(会計検査院のレポートは下記アドレスにあります。)
http://report.jbaudit.go.jp/org/h17/2005-h17-0842-0.htm
とすれば、輸入した時点ですでにカビが生えていたのかもしれないけれど、保管の方法が悪くてカビが生えたのかもしれません。
どうせ食用には回さないから、と考えて、ずさんな保管をしていたのでしょうか。
あるいは、はじめからカビが生えているとわかっていても、そのまま保管していたのでしょうか。
会計検査院は、保管にかかる費用が増加していることにスポットを当て、ミニマムアクセス米の保管期間を縮めるよう指導していますが、結局のところ、農林水産省は、国際政治の中で決定された米の輸入について、その使い道をきちんと決めずに、ただ輸入しているという状態なのだと思います。
そして、在庫を減らそうと、どんな業者でもいいから買ってもらいたかった、その結果が、今回の汚染米の食品への流通につながったのでしょう。
このような事実からは、ミニマムアクセス米の取り扱いについて、その消費方法についても、保管方法についても、誰もきちんとした方針をたてず、だらだらと買い続けた挙句、消費者に健康被害をもたらすかもしれない事態を招いたことが浮き彫りになったのではないでしょうか。
大臣や事務次官がただ辞めるだけでは、何の解決にもなりません。
このような問題が再発しないためには、ミニマムアクセス米の取り扱いについての、具体的かつ説得力のある方針を、早急に立ててもらわなければなりません。
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