ある会社のCさんは、うつ病で休職中です。
ネット社会らしく、たまに休職中の人ともメールでやり取りすることがあります。
Cさんは、めったにメールを出してはくれないのですが、最近ブログのURLを教えてくれました。
そおっとのぞいてみると、そこには、私の知りえないCさんがいました。
産業医というのは、身体の具合が悪くなってから初めてお会いすることが多く、Cさんについても、元気なころを私は知らないのです。
「うつ病」のせいなのか、「抗うつ薬」のせいなのか、面談で会うCさんは、感情のひだがあまり感じられず、私の言葉をどう感じているのか、どうしたいのか、表情やしぐさからでさえ察することが難しい感じでした。
ブログの中のCさんは、おしゃれで、読書好きで、表現力の豊かな、とても魅力的な女性です。
彼女の本当の姿はどっちなのだろうか。
それとも、いずれも本当の姿ではないのだろうか。
ブログを読みながら、どんどんとCさんの世界にのめりこみそうになりました。
日々の産業医活動の中では、無駄と思えるような雑談も大切にして、できるだけ多くの労働者と積極的にコミュニケーションを図るように努力してきましたが、結局それは、向かい合っている人の一側面を見ているだけにしかすぎないのだという、当たり前のことを改めて考えてしまいました。
いや、ブログも同じことがいえるのでしょう。
ブログの中のCさんが、彼女の本当の姿とも言えません。
Cさんは、どんな人なのだろう。
少なくとも、今までの私が描いていたCさんではないことは確かなようです。
自分のコミュニケーション力に、ちょっと自信過剰だったかもしれない。
少し、自分自身の力のほどを、見直さなければならない気がしています。
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コメント
コメント一覧
★いずれも、Cさんの本当の姿だと思います。場や相手に応じて、対応を変化させることは当然のことです。
例えば、恋人との語らいで、上司に対する言葉遣いをすることはありません。
>ブログを読みながら、どんどんとCさんの世界にのめりこみそうになりました。
★ブログは私的な日記であることに留意すべきです。
Cさんの病状の診断は主治医にゆだね、産業医とし就労能力や就労条件の検討に重きをおくべきです。
コメントありがとうございます。
産業医として、時には労働者の方にとって耳障りなことも話さなければならないことがあります。
普段からできるだけ信頼関係を築いておかないと、たとえその方のためを思って話す言葉も、曲解される場合がありますね。
私は、相手の方に私の真意がきちんと届くようにしたいので、相手の方をできるだけよく知ろうという努力をしています。
コミュニケーションはその一つです。
労働者Aさんのおっしゃるように、産業医として就労能力や労働条件の検討に重きをおく、ということは確かに正しいことのなのだけれど、それを進めていくためにも、やはり相手のことをできるだけ理解するように努めることは必要なんじゃないかなあと思っています。
Cさんを理解されたいと思うミケ先生のお気持ちには、ありがたいと思います。
しかし、先生はCさんの主治医ではないのです。主治医の診断に基づき、Cさんの状況に適した職場配置を事業者に勧告することが、産業医である先生のお立場だと思います。
これは、私が一度受診した、EBMと唱えるS先生の見解でもあります。
うつ病になる前の自分、うつ病中の自分、うつ病後の自分、客観的に見てすべて異なりますが同じ自分にかわりはありません。
みけ先生がうつ病患者さんを見る時にこのような事を心の片隅にでも思ってくれるとうれしいです。
もちろん、私はCさんを治療しようとは思ってないんですよ。治療は主治医先生におまかせしております。
産業医と社員という間柄に、信頼関係を築きたいと思っているのです。
でも、人をよく知るということは簡単ではないですね。
みけの雑記帳にお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
そうですね、うつ病の前、ただ中、後、いずれもその人自身であることを忘れてはいけませんね。
かえるあんこう様は、今はうつ病を克服されて、お元気でいらっしゃるのでしょうか?
くれぐれもご自愛くださいね。
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