病院が急患の受け入れを拒否した。

患者さんが「たらいまわし」にされた。

 

今年はそういう言葉が氾濫した1年でした。

 

患者さんを受け入れられなかった病院には、それなりの理由があって、何も「受け入れられるのに受け入れなかった」わけではないと思います。

でも、搬送先がなかなか決まらないと、患者さんのほうは「たらいまわし」にされた、と感じるかもしれません。

 

こういう現象は、今に始まったことではない、という気がしています。

  

私自身、子供のころから、数年に1回の割合で持病が悪化して、救急外来を受診して緊急入院をしていましたが、最初に手術を受けた病院でさえも、時間外に必ず診てくれるとは限りませんでした。

私の具合が悪くなると、いつも母があちこちの病院に電話をかけて、診てくれる病院を探していました。

 

日本の医療はレベルが高い、と昔から言われていましたが、自分自身の経験では、夜は一気にレベルが下がる、という感じ。

いや、レベルが下がるというよりも、医療過疎になるといったほうがいいでしょうか。

もう30年も前から、そういうことが続いていて、状況は悪くなる一方です。

 

正直に言えば、医師になる前は、「たらいまわし」にされている、という意識がなかったとは言えませんでした。

 

自らが医師になってからは、電話の向こう側の事情がよくわかるようになったので、複雑な思いです。

 

 

 

 

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