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2007.06.25 12:29 |  仕事 / 職場  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  三毛猫  | 推薦数 : 2

産業医の仕事

産業医の仕事にはいろいろあって、たとえば毎月開かれる安全衛生委員会に出席したり(・・・開いていない企業さんもちらほらあるのですが・・これは法律で定められた義務なのです。)、職場巡視をしたり、健康診断のあとの健康指導を行ったり、長く病気で休んでいた人が復帰する時に、業務の軽減や配置換えなど必要ないか検討したり、その他たくさんあります。最近では精神面で病んでしまった人のケアも、大切な業務の一つになっています。

 

ある会社では、毎月私が行くと、机の上に面談者リストが置いてありました。そして、一人10分ぐらいの割り当てで、とにかくひたすら面談をさせられたのでした。

 

リストにあがっている人は、前月の労働時間が長かった人。一通り健康状態を聞くともう時間がきて、

「では、次の人どうぞ。」

 

なんとなく、こんな産業医の仕事はいやだなあと思っていました。だって、仮に誰か体調不良の人がいても、「この方、休ませてあげないといけませんよ。」と忠告したところで、「上司に伝えます。」と言われたきり、結局労働条件は変わりはしなかったのです。

 

かろうじて職場巡視はさせてもらっていましたが、「産業医は安全衛生委員会に出席する義務もあるのですよ。」と何度話しても、「上と相談します。」の繰り返し。

 

安全衛生委員会に出席できれば、この労働条件の悪さを改善していただくよう、議題として取り上げてもらえます。少なくとも産業医が直接、会社に問いかけのできる唯一の場なので、安全衛生委員会にはこだわっていました。

 

あるとき、リストに同じ人が結構あがってくるので、その社員さんに現状を聞くと、

「結局仕事があるから休めない。」

「自分が休んだら他の人にしわ寄せがいくから休めない。」

と言うのです。

病院へ戻る道々、考えました。

 

・・・私は、会社が長時間労働をさせることにお墨付きを与えてしまっているのではないだろうか。

 

産業医との面談を受けさせているから、会社はきちんと健康管理をしています、そういう言い訳にされているだけなのではないだろうか。

 

とても大きな無力感でいっぱいになりました。

 

ある日意を決して、産業医契約を終了したいと申し出ました。本当は院長先生に相談してからそうすべきだったのですが、私の中では結論が出ていたのです。

 

先方は、私が帰った後病院の職員に、大変激しい口調で電話をかけてきたそうです。

「頭を下げてまで頼むようなことではない。」と。

 

結局その会社との契約は翌月から終了となりました。

ほっとしたと同時に、なんだか後味の悪い結末でした。

 

東証一部上場の、立派な会社なのですが、中で働いている人たちが必ずしも幸福とは限らないことがよくわかる経験でした。

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コメント

コメント一覧

1部上場の会社ですら、この程度の労働者の保健に対する認識しかありません。産業医の立場は微妙ですから、先生の悩まれたことは良くわかります。その上で、その会社の産業医を辞退されたことは、判断として間違ってはいません。
 その会社は労働安全衛生法に形式的に従って「過剰労働者に医師の面接を受けさせているだけ」です。会社の法務部や顧問弁護士などに「何をさせなければ違法となるのか。どこまでが努力義務で違法ではないのか」ということを徹底的に検討させていますよ。サギとまではいいませんが今のところ合法だからいいだろうという考えですね。
 産業医の中立性を担保するものがないかぎり、会社側は「産業医にカネを払ってやっとるのに文句を言うな」と強気で傲慢な態度を続けるでしょう。
法の整備が必要です。
written by 沖縄の海 / 2007.06.25 18:57
以前、勤めていた会社には産業医が常勤をされていて、結構暇そうで、患者が来たら殆ど診察よりも健康の悩み相談室って感じで、のんびりしていたけどな~。
たぶん、殆どの人が産業医って、会社の健康診断の為の医者で、会社の労働条件とかに口出ししてくるような立場ではないと思っているんじゃないかな。
私も、産業医がそこまで考えてくれるなんて知らなかったよ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

梅雨の真っ只中ですね。
私の住んでいる町では、毎晩カエルの大合唱が聞こえますよ。
written by アネ! / 2007.06.26 11:25
沖縄の海先生
初コメントいただきありがとうございます。

最近労働安全衛生法の改正やいろいろな通達で、産業医に対して「あれやれ」「これやれ」の大合唱なんですが、結局真摯に対応しようとしても、実質上の権限がないことは大きな障壁になっています。

やはり、法の整備、必要なんでしょうね。

あきらめずに、がんばりたいと思います。
written by 三毛猫 / 2007.06.26 12:15
アネ! さま

みけの雑記帳にお寄り下さいありがとうございました。
うちの病院の院長も、私が外でどんな仕事をしているか、あまりご存じありません。といいますか、興味ないみたいです。派遣元の病院長がこんな調子ですんで、企業さんのほうでまだまだ理解いただけないこともある意味仕方のないことかもしれません。

もう少し産業医の存在感がアピールできるよう、がんばりたいです。
written by 三毛猫 / 2007.06.26 12:17
辞める前に、伝家の宝刀、産業医の勧告権を行使するのも良かったかもしれませんね。
でも長時間で面接したのだったら、思い切って、就業制限かけてからなのかな?
まーそういう企業は辞めて正解だったと思いますけど。
written by メタボ / 2007.07.03 14:42
メタボ先生

こちらにもコメントいただき、感謝です。
そうですね~、勧告権使っても、あの会社はたぶん「勧告権」なんて知らない気がします。ただ、私もちょっと対応が弱かったかもしれません。
今度同じようなことがあったら、この経験を生かしたいと思います。
written by 三毛猫 / 2007.07.03 18:07
私の職場の産業医の実態をご紹介します。

産業医意見書による「2ヶ月休業」が納得できないので、産業医との面談カルテを開示してもらった。

カルテには、職場関係者と思われる(相手の名前は非開示)人との話合い内容が記録されていた。

「強制的治療を検討してほしい。」「産業医意見に基づく理事長の判断」など。

これらについて書面で問いあわせると、弁護士と相談の上と前置きされて、「一つの一つに説明する義務はない。」と回答された。

今回の「2ヶ月休業」は、まったく医学的診断と思えない。
written by 労働者A / 2007.10.07 13:13
労働者A 様


う~む、詳しい状況がわからないので私が口をさしはさむべきではないのですが、率直な感想として、面談記録を開示してもらわないといけないような、信頼関係がない状態というのは、労働者A様にとっても、しんどいですね。
written by 三毛猫 / 2007.10.10 13:08
面談記録には、「怖いのは内部告発ですね。労働者Aさんなりに理屈だっているので。」との記載もあります。

私の事業所は、「公益通報者保護法が制定されています。法律を守りましょう。」と、常勤職員研修で指導します。

(法律の主旨はそのとおりなのですが、説明のしかたは間違っている様に思います。非常勤職員さんを敵対視しているような。)

公益通報者保護法に逃げ込まれる前の、産業医権限を利用した(合法的な?)「二ヶ月休業」処分であると考えています。

誤診裁判で争点となる「診断」という専門性に逃げ込み、第三者からの批判を受け付けない。姑息というか、賢い方法です。

医療関係者・研究者・技術者etc、専門性の高い職能者は、それに応じた高い職業倫理を持つべきです。

written by 労働者A / 2007.10.11 05:54
労働者A 様


いつもコメントありがとうございます。
もうそろそろ2か月たったのでしょうか。
職場復帰可能かどうかは、誰が判断なさるんでしょうねえ。
written by 三毛猫 / 2007.10.11 12:33
三毛猫先生、いつもご返答いただき、ありがとうございます。

★訂正:先のコメント(written by 労働者A / 2007.10.11 05:54)での「非常勤職員」は、「契約職員」の間違いでした。訂正して、お詫びします。

>職場復帰可能かどうかは、誰が判断なさるんでしょうねえ。

雛形どおりの「職場復帰支援プログラム」が提示され、復職し、「プログラム」の途上にいます。本当に雛形どおりで、「病人」の個別事情は考慮されていません。この間、第一次勤務時間管理者である直近上司に就業区分変更内容が伝えられていないというお粗末さです。

担当産業医の変更を申し出ていますが、がんとして認めてくれません。
written by 労働者A / 2007.10.12 05:02
労働者A 様


そうですか、すでに復帰されていたんですね。
それにしても、個別の病状に関係なく復帰プログラムにそって進めていくのは、やっぱり強引な気がしますね~。

マニュアル大好き、というのが最近の傾向ですけど、もうちょっと柔軟に対応する余地もほしいところですね。
人間なんですから…
written by 三毛猫 / 2007.10.12 13:04
私の職場復帰支援プログラムの実例を紹介します。

2週間ごとに、午前中勤務→6時間勤務→8時間勤務→外勤可→残業可、現在ここまできています。小出しに就業規制を解除し、とことん産業医の管理下に置きたいようです。

担当産業医は隔週勤務です。そのため、2週間毎の就業区分決定と産業医面談日が同期していません。
9月は、9/4(火)産業医面談により9/13~9/26の就業区分(8時間労働)を決定。9/18(火)の産業医面談で9/27~10/10の就業区分決定。

2週間の8時間就労期間の評価を、最初の9/13(木)と9/14(金)の二日間の実績のみから、9/18(火)に支障なしと判断し、9/27からの就業区分を決定します。

★このような診断は、普通では考えられません。
私の「産業医」は、とても優秀で未来予測力をもっているようです。大学法人の講師や某病院の医科長もされていますし~。
★病気の診断基準でも、広く認められた診断基準ではなく、自身の「診断基準」を適用します。
「事業所に対して批判的意見を述べることは病気。」
「あなたは正しいと思ってやっていることでも、結果として周囲の人が喜んでいないので病気。」

★5月面談記録にある「怖いのは内部告発ですね。労働者Aさんなりに理屈だっているので。」・「強制的治療を検討してほしい。」を経て、産業医はその「未来予測力」をもって、「私が近々自殺する可能性が高い」との意見書を理事長に提出。「産業医意見に基づく理事長の判断」により、「二ヶ月休職」が発令されました。
さらには、妻を説き伏せ、産業医が医科長を務める病院の受診を決定。「保護入院」まで目論見ました。

★まったくどうしようもない独立行政法人です。行政機関は非を認めようとしません。非を認めると国家賠償責任を負うからです。そのため、自浄能力が働きません。社会保険庁の年金問題も同様でしょう。告発しようとした職員はきっとおられたはずですが、・・・

★三毛猫先生、この件での書き込みは今回限りとします。
私のストレス解消に付き合っていただき、ありがとうございました。
さしつかえなければ、引き続きこのブログを拝見し、一般のコメントをさせていただきます。
written by 労働者A / 2007.10.13 06:02
労働者A 様


いつもコメントいただき、ありがとうございます。
ここでの書き込みがストレス解消の一助になったのであれば幸いです。
一般のコメント、大歓迎ですので、これからもよろしくお願いします。
written by 三毛猫 / 2007.10.13 18:35

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