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ある冬の日の夕方、
「今日は底冷えがして寒いね、風邪引きそうだ。」
「大丈夫ですよ、何とかは風邪引かないって言うから」
「まるで、アホやとでも言うの??」
「まぁ、・・・」
「オイオイ、、」
などと、しゃべっていたら、やっぱり救急車の依頼。
「53歳男性、農薬を飲んだ模様です。受け入れいかがですか?」
「OKですが、種類は分かりますか??」
「パラコートのようです。」
「エッ!どれくらい?」
「コップ一杯だそうです。」
「意識レベルはどうですか?」
「問いかけに返答あります。ほぼ清明です。」
「嘔吐してますか?」
「ハイ、青い吐物で石油臭い匂いがします。」
「SpO2 は?」
「94% ですが、酸素投与してません。」
「バイタルは?」
「血圧 140の76 、脈拍 86 です。」
「あと何分ですか?」
「5分ぐらいで到着予定です。」 さあエライのが来たぞ!ルート確保、胃洗浄、採血検査などなど、準備しているところへ到着。「病院に着く直前から、意識レベル低下してます。」
診ると真っ青な顔してぐったりしていました。
「お名前は?」
「・・・・・・・」
「目を開けてください。」
ジッとしたまま、少し痛み刺激を加えると、辛うじて手を動かす程度。急いで気管内挿管して呼吸を確保しなきゃ。
空気で呼吸を補助しながら、気管内挿管を行いさらに胃洗浄。排液が透明になるまで行い、とりあえずの応急処置は終わり。 吸収されてしまっているパラコートを出来るだけ早く取り除くには血液吸着です。当院には、残念ながら設備がないので設備のある病院へ転送してお願いしています。心配そうに待っている家族に
「とりあえずの応急処置は終わりました。ここからは、血液の中の毒素を取り除かなければ行けません。」
「助かりますか
「飲んでから処置までの時間は早かったのですが、量が多くて・・・」
「ダメですか?」
「何とも言えません、ここからは救命救急センターへ転送しさらに処置が必要です。」
「ここんところ、死にたい死にたいと言ってたんで注意してたんですが・・・・」
「何か、治療を受けてましたか??」
「仕事が行き詰まって最近は欠勤が多いので病院に行くようにも言ってたんです。まだどこにもかかってません。」
「最近買った農薬ですか?」
「古い納屋の奥にあったのを飲んだみたいです」
「古いのは、濃度が濃くてねぇ・・・」
「エッ!ダメですか?」
「まだ何とも言えません。とにかく急いで出来るだけのことをしましょう。」
今回は、近くの3次救急センターが受けてくれました。救急車で、約30分かかります。その間呼吸の補助をしながら乗って行くのは正直結構つらかったです。道中なにかあったら・・・・
無事センターに到着し、申し送りをした後には、ぐったりしてしまいました。
1カ月半後亡くなったと連絡がありました固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
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