た、狸が梨食ってる!!
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2006.11.27 00:09 |  診療  |  仕事 / 職場  |  た、狸が梨食ってる!!  | 推薦数 : 36

お風呂に気をつけて!!

 老若男女問わず冬はよく風邪を引きます、風邪を引いた時には入浴を避けるように、とはよく言われることです。

 しかし、熱のではじめの時は寒く感じるので多くの人が風呂でよーくあったまって、布団に寝ちゃおうという人が多くいろいろなことが起こります。 

ある寒い当直の日、雪でも不利そうな天気でした。こういう日は、しずかにしみじみ過ごしたいと思っていたら、救急隊からのコールが鳴りました。

 

「82才女性、入浴中に心停止となりましたが、家族が蘇生して、自己心拍は戻りました。受け入れお願いします。」

 

「受け入れ大丈夫ですが、バイタルを教えてください。」

 

「意識レベル一桁、呼吸速迫で酸素5L投与してSpO2 98%です。血圧は、120の80心拍数90回です。」

 

「後何分ですか?」

 

「約5分です。」

 

到着してみると割りと元気そうだったので、レントゲン等の検査をすすめていると、肺全体に真っ白い影が広がっていました。

さてどうしたもんか、元気そうだしとりあえず呼吸も落ち着いているので、とりあえず入院し肺炎の治療をと家族に話して病棟に上がりました。

 家族に話を聞いてみると、・・・・

 

「どんな状態だったのでしょうか?」

 

「実は、ばあさんは風邪引いて37度5分熱があって、寒い寒いと言ってたんです。」

 

「今日一日はどうでした?」

 

「いちんちじゅう布団に入って、食事もあまり取ってませんでした。」

 

「なぜ風呂に・・・?」

 

「あんまり寒いって言うもんだから、風呂であったまればちょっとは違うかと思って入れたんです。」

 

「はあ、いつも独りではいるのですか?」

 

「そうですが、今日は風邪引いてたので、孫が風呂の外でばあちゃんに声かけてました。」

 

「そうですか。」

 

「そうするうちに、突然バシャ、バシャと音がし始め、行ってみたらうつ伏せになって動かなくなっていました。すぐに引き上げてみたらぐったりしていました。」

 

「どなたか蘇生の心得があったのですか?」

 

「孫が、救急救命講習会を受けていて、少しできるので息を吹き込んだら、咳をして戻りました。」

 

「どれくらいの時間でしたか?」

 

「ほとんど1分もかかっていないと思います。」

 「すぐに蘇生できたので、後遺症は少ないと思いますが、肺炎はひどいのがありますので、入院して治療しましょう。」

 約一カ月後お孫さんに手を引かれ喜んで帰って行く姿を見るとなんだかうれしくなっちゃいました。

 

「バイ・スタンダーCPR」といって周りにいる人がとりあえず出来ることから始める。という考え方で、最近特に普及してきました。

誰しも知ってて損は無いと思います。

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2006.11.19 18:57 |  診療  |  仕事 / 職場  |  た、狸が梨食ってる!!  | 推薦数 : 7

意識障害

 ある日の午前、救急から緊急連絡が入りました。

「65才女性、自宅で意識消失し通報がありました、現在意識レベル100です。血圧140の75、呼吸25、SPO2 98%、です。受け入れよろしいですか?」

「どうぞ、どれくらいで到着しますか?」

「後5分くらいです。」 

あぁ時間ないのに、と思いつつ点滴の用意や場合によっては蘇生も有り得るかと準備を始めたりしていたらピーポーと到着。

急いで救急室内に搬送し、バイタルチェック。

 

「血圧130の70、脈拍72、サチュレーション99%です。」

とテキパキと報告してくれるナースたちの声を聞きながら診察をしたところ、痛み刺激に少し反応するくらい。瞳孔縮小左右差なし、聴診上問題なし、左右両上肢・下肢の筋力低下、病的反射なし。

「・・・何だろう?脳幹部梗塞か???」

「ルート確保して、採血して緊急検査取って。」

「それから、MRI空いてるか聞いてみて。」

「はい。」

「家族の方は?」

「廊下にいます、息子さんです。」 

「どんな様子でしたか?」

「朝起きてトイレに行ったところ急に倒れました。」

「今までにこんなことはありましたか?」

「ここ数年別に暮らしているのでよく解りませんが、多分ないと思います。昨日は久しぶりに家に帰ったもので・・・」

「おとうさんは?」

「2年前に心筋梗塞で亡くなりました。」

「診察したところ、脳梗塞それも脳幹部という一番深いところの梗塞の可能性があります。今からMRIで調べてみます。ここでもう少しお待ちください。」 

救急室に戻ると・・・

「MRI準備できました。」

「じゃあ行こう、検査結果が出たらすぐ連絡を。」

で、MRIの前室で準備していたら、院内PHSが鳴り

「検査です。今の救急室からの××さん、血糖24です。」

「外に何か異常所見はありますか?」

「わかってる範囲ではありません。」「あがとう、」

と返事しすぐにPHS切る間もなく。

「すぐに、50%ブドウ糖もってきて静注!低血糖だぁ~~!もちろんMRI中止!」

バタバタ用意し、静注すると、半分も入ったころより急に意識レベルの回復がみられました。

「お名前は?」

○○××です。ここは病院ですか??」

「ご自宅のトイレで倒れて、運ばれたのです。」

「そうですか、実は私、去年から糖が高くなって糖尿の薬を飲んでいるんです。」

「アァそうですか、ここんところ血糖はいかがでしたか?」

「少し低めと聞いてます。掛かり付けの先生に、低血糖に注意するようにといわれました。」

「血糖は24です。まさに低血糖です。」

それから様子観察のため入院とし、あわせて、教育入院とし糖尿病の勉強をしていただきました。 

 

 確かに教科書に、意識障害の原因のひとつに低血糖があります。基本なんですけどねぇ、つい後回しになってしまうのです。

それから「重症だ!」と叫んだ後実は・・・と話すのは何ともバツの悪いものです。でも患者さんも家族の人も穏やかなのか、今までクレームはこれといってありませんでした。

 

が、基本のきに立ち返ってみると反省しきりでした。 

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 この時期は、なぜか自殺もしくは自殺未遂が多いのです。一説には忙しくて周囲の人の注意が薄れるからだとも言いますし、また一説には世の中が忙しくなっている時期に「自分はそんなでもない、やっぱり自分は阻害されているんだ!」と考えるようになるからだ、ともいいます。 

ある冬の日の夕方、

 

「今日は底冷えがして寒いね、風邪引きそうだ。」

 

「大丈夫ですよ、何とかは風邪引かないって言うから」

 

「まるで、アホやとでも言うの??」

 

「まぁ、・・・」

 

「オイオイ、、」

 

などと、しゃべっていたら、やっぱり救急車の依頼。

 

「53歳男性、農薬を飲んだ模様です。受け入れいかがですか?」

 

「OKですが、種類は分かりますか??」

 

「パラコートのようです。」

 

「エッ!どれくらい?」

 

「コップ一杯だそうです。」

 

「意識レベルはどうですか?」

 

「問いかけに返答あります。ほぼ清明です。」

 

「嘔吐してますか?」

 

「ハイ、青い吐物で石油臭い匂いがします。」

 

「SpO2 は?」

 

「94% ですが、酸素投与してません。」

 

「バイタルは?」

 

「血圧 140の76 、脈拍 86 です。」

 

「あと何分ですか?」

 「5分ぐらいで到着予定です。」 さあエライのが来たぞ!ルート確保、胃洗浄、採血検査などなど、準備しているところへ到着。 

「病院に着く直前から、意識レベル低下してます。」

 

診ると真っ青な顔してぐったりしていました。

 

「お名前は?」

 

「・・・・・・・」

 

「目を開けてください。」

 

 ジッとしたまま、少し痛み刺激を加えると、辛うじて手を動かす程度。急いで気管内挿管して呼吸を確保しなきゃ。

 空気で呼吸を補助しながら、気管内挿管を行いさらに胃洗浄。排液が透明になるまで行い、とりあえずの応急処置は終わり。 吸収されてしまっているパラコートを出来るだけ早く取り除くには血液吸着です。当院には、残念ながら設備がないので設備のある病院へ転送してお願いしています。 

心配そうに待っている家族に

 

「とりあえずの応急処置は終わりました。ここからは、血液の中の毒素を取り除かなければ行けません。」

 

「助かりますか

 

「飲んでから処置までの時間は早かったのですが、量が多くて・・・」

 

「ダメですか?」

 

「何とも言えません、ここからは救命救急センターへ転送しさらに処置が必要です。」

 

「ここんところ、死にたい死にたいと言ってたんで注意してたんですが・・・・」

 

「何か、治療を受けてましたか??」

 

「仕事が行き詰まって最近は欠勤が多いので病院に行くようにも言ってたんです。まだどこにもかかってません。」

 

「最近買った農薬ですか?」

 

「古い納屋の奥にあったのを飲んだみたいです」

 

「古いのは、濃度が濃くてねぇ・・・」

 

「エッ!ダメですか?」

 

「まだ何とも言えません。とにかく急いで出来るだけのことをしましょう。」

 

 今回は、近くの3次救急センターが受けてくれました。救急車で、約30分かかります。その間呼吸の補助をしながら乗って行くのは正直結構つらかったです。道中なにかあったら・・・・

 

無事センターに到着し、申し送りをした後には、ぐったりしてしまいました。

 1カ月半後亡くなったと連絡がありました

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2006.11.15 20:51 |  診療  |  仕事 / 職場  |  た、狸が梨食ってる!!  | 推薦数 : 4

何が救急?

 

  国語辞典によると、救急とは「急な病気や負傷の手当をすること。」となっています。このなかで「急な」と言われていますが、ちょっと振り返って考えてみたいのです。

 

救急の一番問題な「急な」、というのはどれくらいのことを言うのでしょう。面倒でもちょっと考えてみたいと思います。

 

当直勤務をしていて・・

 

「急におなかがひどく痛くなって、すぐに診ていただきたい!」

 

と事務当直に連絡があり、準備をして待っていると、割合けろっとした顔で来院しました。

 

「先程電話で連絡をした、○○ですが・・・」

 

なんでもない顔をして一人で受診受付をしています。

 

「あのー、患者さんは?」

 

てっきり腹痛のためどこかで痛がって、寝込んでいるのではないかと思い聞いてみたのです。するとあにはからんや返って来た答は、・・・

 

「わたしです。」

 

まあ、と思い受付し終わるのを待って診察室に入ってもらい、

 

「いまお腹のいたみは、いかがですか?」

 

「全然ありません。」

 

「ちょっと詳しいことが分からないので、状態を教えてください。」

 

「夕飯を9時半ごろ食べた後、30分くらいしてから急に下っ腹が痛くなり我慢出来なくて電話をしたのです。でも、家を出ようとしたら、便意を催してトイレに行ったら大便がいっぱい出て・・・」

 

「すっきりしましたか?」

 

「ハイ、でも夜中にまた痛くなってご迷惑をおかけしたらとおもって来てみたんですけど。・・・」

 

「時間外なので、検査等は限られますよ、よろしいですね?」

 

「ちょっと診ていただいてお薬がいただければ、・・」

 

というように診察が始まることが多いのです。

 

救急患者は、いったい誰が決めるのでしょうねぇ??

 

患者さん本人?

 

患者さんの家族?

 

病院の医療関係者??

 

 

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2006.11.12 21:14 |  診療  |  仕事 / 職場  |  た、狸が梨食ってる!!  | 推薦数 : 3

救急と身だしなみ

  当直中です。体調が今ひとつのため、なるべく身体を休めるために横になっていました。夕方になり、転倒して口をけがした2歳の男の子が来院したと連絡が入り救急外来に行ったところ・・・

それまで泣いていた子供が、急に泣きやんで不思議そうにわたしの顔を見たあと暫くして急に火がついたようにまた泣き出しました。 

きっと処置が怖いのだろうと思って 

「はい、はい、大丈夫ですよ、、、、、」

 とよそいきの声を出して最大限の笑顔を作って処置をしたのですが、泣きやみません

「仕方ない泣き虫の子なんだ。」と思って手早く処置を済ませお母さんに説明をして終了しました。 

 

終わったあとで、処置を手伝ってくれたナース達に 

「泣き虫の子だったねぇ」 

と話しかけると 

「あの子が泣き虫だったかも知れないけど、それだけじゃないと思いますよ。」 

「エッ、どうゆうこと??」 

「アタマが寝癖でモシャモシャで、しかも無精ヒゲが生えてるおじさんがいくらよそいきの声を出しても怖いでしょう。」 

だ、誰のこと??

 「センセですよ、ほら!」 

鏡を見せられて愕然、、、、、確かにその通り。 

「大変なのはわかりますがねぇ、もうチョット身だしなみを整えてください」 

「やってるつもりだけど、、、」

 「今度櫛と鏡を置いておきますからね、子供だけでなくお母さんもびっくりしてたでしょ。お願いしますよ。こんど接遇委員会に出しますよ、」 

「ひえぇぇぇぇ!」

 

 忙しくても身だしなみは大事なのですね。

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このブログのペンネームが「た、狸が梨食ってる!!」です。

救急と狸なんて関係ないじゃないかと思われる方もごく少数いらっしゃるかと思いますが、以下のエピソードからひらめきました。

 

春のある日曜日、ポカポカ陽気でとろとろ眠い。今頃散歩したら気持ちいいだろうなぁ、当直誰か代わってくれないかなぁ。と、当直スタッフと話をしていたら・・・

突然救急入り口のドアが開いて、

 

「ケガしたから見てくれよ!」

 

オヤオヤ春の気分は終わりか。

 「どうしました?」「タヌキにかまれた!」

「エッ?」

 

こんな住宅地の近くにタヌキなんざいないだろうと思って怪訝な顔をしたら。

 

「そろそろ、用水路を掃除しようとしたら、がぶっと咬まれて、てーっと逃げて行った。走る姿は絶対タヌキだ」

 

「災難でしたネェ」

 と傷を診てみると、確かに牙の刺さった後が右手の平と手の甲にそれぞれ4カ所。そのうち2カ所は結構深い傷でしたが、深い小さな傷は縫合してはならないのが鉄則です。基本どうり充分洗った後消毒して破傷風トキソイドを打ちました。

もちろん説明の時に必要性を充分に話をしました。

 「タヌキは、歯を磨かないから、口腔内にどんな菌を持っているか分からないし、特に怖いのは破傷風菌です。破傷風はねぇ、口が開かなくなったり息ができなくなったりする病気ですヨ。これは、予防するのが一番で発症したら、死んでしまう人もいるくらいだから。

それに、野生のタヌキは、ねぇ・・・」

 

と、狂犬病の話を仕掛かってはたと困りました。はぁ、タヌキねぇ。タヌキは、猫より犬に近いって聞いたことあるぞ、でも、狂犬病はあるけど、狂ニャン病、狂ポンポコ病は聞いたことないぞ。・・・あれこれ考えながら、狂犬病の説明をしておきました。明日くれぐれも受診し続きの処置が必要と話し、何かいつもと変わったことがあれば救急車でくるようにと話し帰宅してもらいました。

 後で調べると、狂犬病はタヌキにも感染し得ることを知り、また、保健所に問い合わせると少なくとも流行地ではないとのこと。ホッと胸をなでおろしました。

 

このことが強烈に印象に残っているので狸とつけました。

エッ、わたしの体型のまんま?? そ、それもありかな! 

 

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2006.11.08 06:41 |  診療  |  仕事 / 職場  |  た、狸が梨食ってる!!  | 推薦数 : 13

ある日の出来事ー重症編

ある日のちょっとしんどい当直の出来事です。 

 

 近所のスーパーで心肺停止の患者さんが倒れていると通報があり、救急隊により急いで搬送されてきました。こちらも身元不明。とにかく蘇生に全力を挙げ、せめて家族が見つかるまでは、と蘇生処置を続けました。ところが、全く蘇生処置に反応せず、搬送10分後には、瞳孔散大、心静止、自発呼吸なしと生命徴候なく各種治療に反応せず、蘇生を続けました。

 

 「何とか家族が来るまで。」

「自分の親だったらせめて、、と思いますよね。」

「できるだけ頑張って見よう。」

 

 並行して身元の確認を急いだのですが、所持品もほとんど何も無く、財布も小銭入れだけでした。警察によると、スーパーにこんな軽装でくるからには近くの人に違いない、と考え聞いて回りまったそうですが見つからなかったようです。かれこれ1時間近く蘇生処置を続けましたが全く反応せず。

 

「かれこれ1時間以上経つけど、家族は連絡取れた?」

「イエ、まだです。」

「近所の人とか分からないの?」

「それがさっぱり分からなくて、警察も頭を抱えてるんです。」

「いくら何でも、全く反応がないからどう考えてももう戻らないよ。」

 

先が見えなくなり、蘇生中止としました。 

ご遺体を霊安室に安置し、警察の検死を済ませ家族が見つかれば・・・と思って、じっと待っていたら。家族が見つかったとの連絡。

  それから30分後には、霊安室が大変なことになりました。奥さんと息子さんが到着し、絞り出すような嗚咽と

 

「ウソだろう!」

「おとうさん!」

 

の涙声、なんともいたたまれない場面です。少し落ち着いたところで、家族の方にお話を・・・

 

「この度は、・・・。」

「どういう状態だったのですか?」

「詳しい状況は警察よりお聞きください。何か治療中の病気はありましたか?」

「もともと、狭心症で治療中でしたが、最近調子がいいからってあまり薬飲んでいなかったみたいです。」

「関係しているかは分かりませんが、状態から見て、心臓に何かがあったとしか言えません。心筋梗塞のひどいのを起こしたか?あるいは、不整脈を起こしたかいずれかと思われます。詳しく追求するためには解剖が必要ですが・・・」

「解剖は、絶対必要ですか?」

「事件性は無いとの警察の話ですので、ご家族のお気持ちですが・・・」

「ならもう連れて帰りたいのですが。」 

「苦しんだのでしょうか?」

「そのような形跡は見当たりません。」 

 

その後、丁寧にお見送りをしました。

 

コンビニ救急のつらい日でした、ご冥福をお祈りします。

 

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  当直続きの時に、ちょっと風邪を引いてしまっ
たのを無理して仕事をしていると、急に目の前
がグラグラして来て、ビックリ。

「すっごい地震があったねェ」

「なにいってんですか?そんなモンありませんよ。」

「いや、絶対あった。」

「熱でもあるんですか?一回測って見たらどうです?」

「そんなこと無いって、でも身体ダルイから測るわ。」

ではかって見たら、37.1度。やっぱりゆうべソファでうたた寝したのがまずかったか。のぞき見たナースが、勝ち誇ったように。「ほらやっぱり、くすり飲んでとっとと寝た寝た!患者さん来たら起こして上げるから。地震なんて無いでショ!」で、ちょっと横になっていつの間にやらウトウトしていたら風邪薬が効いたのかしばらくするとジワーッと汗をかいてすっきりして来たところへ救急車の依頼。

「お願いもうちょっと寝かして!」の願いも空しく、

「55歳女性、突然のめまいのため救急要請です。後10分で到着します。」

「バイタル教えてください。」

「血圧130の80脈拍80SpO2 96%です。」

「めまい以外の症状はありますか?」

「歩行不可、嘔吐一回、絶えず吐き気があります。」

「後どのくらいで到着ですか?」

「約10分です。」

「気をつけて来てください。」

救急室でスタンバイしていると、病棟からの手伝いのナースがおりて来て、

「何なんでしょうね。めまいぐらいで救急車できて、・・・」

「そうは言うものの歩けないんだし、病気のことをある程度知ってる医療関係者とそうでない人では受け止め方が違うんだから、」「でもめまいなんて大抵寝てれば治りますよ、」

「寝てても治らなかったかもしれないじゃないか、患者さんにとってつらいことはすべて救急なんだよ。・・・あれこれ言ってる間にサイレン聞こえて来たよ、サァサァ」

 

救急が到着し、患者さんが救急室内に運ばれて来ました。顔色悪くビニール袋を口元から片時も離さず、空えづきをしてました。

「何時からですか?」

「1時間前からずーっと気持ち悪くて吐きそうで吐けないんです。」

「ここ一日の間に何か変わったものを食べたり飲んだりしましたか?」

「いいえ、家族と同じものだけです。」

「目が回るのは天井がぐるぐる回るような感じですか?それとも横にピュンピュン飛んで行くようですか?」

「ぐるぐる回る感じがします。」

「原因検索は、徐々にやっていくことにしてまずめまいの止まる治療から始めましょう。」

点滴を始めて、1時間くらいたった所で見に行ってみると、

「もう治りました。帰ります。」と立ちかけたらやっぱりだめ、結局入院することとしました。  

 同じようなことが、結構、女性に多く家庭生活が一段落し、子離れもし、さあこれから色々やろうという時に限って多いようです。年齢的な変化というのもあるでしょうが、取り巻く人達にも同様に変化が起きている証拠です。社会的な環境要因に翻弄されてパニックになってしまう人もいるようです。 

 このようなケースケースは、後を立ちません。

 

心当たりの方は、ご自愛あれ。

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2006.11.03 23:26 |  診療  |  た、狸が梨食ってる!!  | 推薦数 : 2

はじめまして初投稿です。

  

 なぜコンビニと言うか?

 

当院は、首都圏周辺にある256床の中規模病院です。 コンビニという名前を使い出したのは、ひとつのきっかけがあります。ある救急当直に来た若い先生が、「患者さん本人にとって重症、医学的には軽症」という患者さんが一晩中引っ切りなしに受診された時に、「このくらい、病気じゃないんだから、明日来なさい。ここはコンビニじゃないんだから!」と言い放って少々物議を醸し出したことがありました。当然ごめんなさいの放言なのですが、中々うまく言い得ていいなと思っておりました。現状をよく表しているし、と感心していました。  始めは自虐的に、「どうせウチはコンビニ程度の評価ヨ」とひねくれていたのですが、よくよく考えれば決して悪くないぞと思い返しました。コンビニとは、便利・手軽という側面が有り基本的に信頼されていなければ利用されないのではないか?と良い様に受け取って見ました。そこから、今の当院の救急の現状の紹介と課題改善点を考え、今当たり前に求められている医療について考えてみたいと思います

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