第356回福山市医師会循環器病研究会
【製品紹介】 19:00~19:10
【特別講演】 19:10~
「紳士は静脈血栓症がお好き?」
H病院循環器科主任部長 I先生
1.肺塞栓症 VTE
2.深部静脈血栓症
●1.肺塞栓症
新潟中越地震で、エコノミー症候群11例発症4例死亡(死亡率36%)
天災はいつやってくるかわからない! 明日は、我が身
天災では、たこつぼ型心筋症も頻発
たこつぼ型心筋症:H病院S先生が1990年に発表
急性期は、心機能障害。慢性期には回復。
H病院から世界へ。
地震(災害)と急性循環器疾患
ストレス、車中泊
↓
心筋梗塞↑
たこつぼ型心筋症↑
肺塞栓症↑
肺塞栓症
下肢静脈に血栓形成、下肢深部静脈血栓症
↓
遊離(再発)
↓
肺動脈閉塞(肺血流途絶)
決して、局所疾患ではない!!
→医者の腕の見せ所
米国の死亡原因
虚血性心疾患45万人
肺塞栓20万人
乳がん4万人
AIDS1万人
米国の年間死亡者数
虚血性心疾患>脳卒中≒肺塞栓症>乳がん>AIDS
深部静脈血栓症 200万人/年
肺血栓 60万人/年
↓ ↓
死亡 肺高血圧症
6~10万人 3万人
日本も肺血栓増加
MAPPET(ヨーロッパ1001人のスタディ)
死亡率は、
グループ1(右心不全) 7.1%
グロープ2(低血圧) 14%
グループ3(ショック) 23%
グループ4(循環虚脱Collapse) 60%
JaSPER(日本のスタディ)によると、
右心不全 2.7%
心不全(右心不全なし) 0.8%
ショック 16%
循環虚脱Collapse 62%
右心不全例は予後悪い
心エコーで予後がわかる
急性肺塞栓症の治療戦略(H病院)
右心不全
なし あり
↓ ↓
抗凝固療法 血栓溶解療法+確実な再発予防
基礎疾患に対する配慮を忘れずに!
ショック、循環虚脱
↓
血行動態維持
カテコラミン
PCPS
人工呼吸器
↓
積極的な再還流療法、再発予防
必ず考えないといけないこと
急性期治療
・血行動態の評価
・リスク判定
1)早期の肺血流再開
カテーテルを用いた肺動脈閉塞血栓の除去
2)確実な再発予防
下大静脈フィルター
3)基礎疾患に対する配慮
カテーテルによる深部静脈血栓の除去
1)
①吸引除去→8FrPTCA(JCR4)
②血栓破砕術→ガイドワイヤーを用いて、血栓を粉々に
③Rheolytic Embolectomy→透析シャント不良を治すカテーテルでジェットを吹き出し、粉々に
①がほとんど。
③は先生は2例のみ。今はやってない。
カテーテル治療の適応
・広範囲の肺塞栓
・血行動態が不安定
・血栓溶解療法が失敗or禁忌
・人工心肺が禁忌or施行不能
・カテーテル治療手技の経験を積んだスキルのあるチームの存在
JaSPERによると、
1997、1997~2000、2000~2003での各治療法は、
カテーテル治療:6%、5%、10%
抗凝固療法:74%、82%、92%
血栓溶解療法:50%、40%、58%
どこの施設でもできる方法:ROBOT
死亡率0%
入院期間短縮できる
急性肺塞栓症に対するカテーテル治療の臨床的意義
1.血行動態の速やかで確実な改善→救命
2.血栓溶解療法禁忌例にも可能→救命
3.血栓溶解療法との併用→出血性合併症の回避、効果増強
4.血栓の確認→腫瘍塞栓との鑑別
5.入院期間の短縮
t-PA
ウロキナーゼ
ヘパリン、ワーファリン
急性期死亡率も低下させる
●2.確実な再発予防
下大静脈フィルター
(遊離血栓の捕捉)
PREPICS
深部静脈血栓症に対する下大静脈フィルターの肺塞栓予防効果
フィルター、Noフィルターで、
発症:1.1%、4.8%
死亡率:0%、2.0%
フィルター
Temporary
Permanent
Retrievable
Permanent IVCフィルターの絶対的適応 1)~4)
→H病院では、癌の患者さんのみに
JaSPERによると、IVCフィルターの使用頻度は、
1997:18%
1997~2000:33%
2000~2003:34%
最新:46%
右心不全での死亡率は、
MAPPET7.1%(ヨーロッパ)
JaSPER2.7%(日本)
→急性肺塞栓症の予後改善に関与しているのは、下大静脈フィルターのみ!!
下大静脈フィルターも、良いことばかりではない!
→下大静脈フィルターの閉塞
→カテーテルによる血栓除去が有用な場合も
症例:家族性AT-Ⅲ欠損症
フィルターなどの異物は使用せず
肺塞栓患者の長期予後
5年間で38%死亡(癌14%)
再発はほとんどない。
危険患者の増加
手術患者、高齢、癌、肥満、長期臥床患者など
「静脈血栓塞栓症の発症予防のためのガイドライン」
深部静脈血栓症の危険因子
深部静脈血栓症
↓ ↓
肺塞栓併発なし 肺塞栓併発あり
↓ ↓
発症2週以上:抗凝固療法 ↓
発症2週未満:血栓溶解療法+確実な再発予防→DVTにもカテーテル治療
とても有意義でした。
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18時45分より
循環器シンポジウム~高血圧~
Opening Remarks
M先生(H大学大学院病態探求医科学講座脳神経内科学教授)
基調講演
司会:K先生(H大学大学院医師薬学総合研究科循環器内科学教授)
①「高血圧と慢性腎臓病」
K先生(K大学内科学教授)
CKDの定義
CKDは、心血管病の危険因子
CKD発症のリスク因子
・加齢
・血圧上昇(130/80以上)
・耐糖能障害、糖尿病
・肥満、BMI増大
・脂質代謝異常
・喫煙
重複するとリスクはさらに高まる。
腎障害の変遷:腎炎(1980年代)~CKD(2000年代)へ
内圧は一定 ~50mmHg
輸入細動脈 自動調節能
正常では、自動調節能が働き、糸球体内圧一定だが、
高血糖、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、高血圧、高蛋白食で、自動調節能が破綻し、全身血圧依存性糸球体高血圧となる。
糸球体血圧を知りうるか?
→アルブミン尿が、糸球体血圧を反映する。
アルブミン尿を見る(動画)
正常糸球体 肥大糸球体
内皮細胞障害により、アルブミン尿が生じる。
糸球体高血圧
↓ ↑ →アルブミン尿
内皮機能障害
微量アルブミン尿は、微量ではない。
さらに微量から心血管病リスクが上昇
アルブミン尿の程度による心血管病予後(HOPE試験)
→微量アルブミン尿の前段階からイベント増加
アルブミン尿と蛋白尿は異なる。
アルブミン尿は、経度の蛋白尿ではない。
・質的に異なる
CKDの発症・進展過程
CKDに適した降圧薬
1.糸球体降圧力
2.内皮保護力
②「高血圧と糖尿病」
K先生(J大学大学院教授)
ACCORD試験の中間解析結果についての考察
ADVANCE、VADT、ACCORD試験結果についての考察
2型糖尿病は、治療が遅れれば遅れるほど、大血管障害の発症阻止・進行阻止は難しくなるので、診断直後からの統合的な治療が必須!
高血圧患者が、糖尿病を発症していないか、チェックが必要。
ARBの膵β細胞保護作用
パネルディスカッション
「症例から考える降圧療法」
司会:M先生(S病院院長)
F先生(T大学大学院医学系研究科内科学教授)
各症例ごとに、出席者が回答し、設問ごとの答えのパーセントが表示されるシステム
司会の2先生は、JSH2004のガイドラインとの関連を、該当箇所で解説された。
症例1:CKD合併高血圧
K先生(K大学内科学教授)
ARBが第一選択。
オルメテック投与により、血圧も蛋白尿も下がるが、蛋白尿の下がる割合の方が大。
CKD合併高血圧
オルメテック20処方
↓
血圧130/80
アルブミン尿+なら
↓
ARB増量オルメテック40に
ARBを高用量・長期使用で、寛解も期待できる。
臓器保護効果は、降圧力と相関する。
ARBで下がらないとき、どの降圧薬を併用するか?
Ca拮抗薬
L型Caチャネルをブロックする。
L型Caチャネルは、上流にあり、下流にはない。
Ca拮抗薬投与により、輸入細動脈拡張、輸出細動脈収縮
Ca拮抗薬投与で、糸球体血圧上昇の可能性あり
Ca拮抗薬の強さに隠された宿命
Ca拮抗薬は、腎保護を苦手とする。
この課題を克服したCa拮抗薬が開発された
→カルブロック
カルブロックは、心拍数を下げるが、アムロジピンは、心拍数を上げる。
CKD患合併高血圧患者に対するカルブロックの効果
・カルブロック:心拍数↓、尿蛋白下がる
・アムロジピン:心拍数↑、尿蛋白下がらない
症例2:糖尿病合併高血圧
K先生(J大学大学院教授)
第一選択薬は、ARB
StenoⅡスタディによると、
HbA1cと血圧のコントロール目標達成率は低かった。
カルブロックには、抗酸化作用あり。
RA系薬+カルブロックにて、
酸化ストレス、炎症マーカーは、↓
アディポネクチンは、↑
症例3:メタボ合併高血圧
K先生(H大学大学院医師薬学総合研究科循環器内科学教授)
第一選択薬は、ARB
徹底した自己管理必要
服薬のコンプライアンスが悪い場合は、例えば、スタチンは夕食後投与が望ましいが、飲み忘れが多いようなら、朝の降圧薬(long actingのもの)といっしょに内服してもらい、1日1回の内服ですむ工夫を。
RA系抑制によるインスリン抵抗性改善メカニズム(可能性)
CASE-J
BMI大ほど、ブロプレスによる恩恵が大きかった。
オルメテックは、ラットにおいて、
脂肪細胞のサイズを縮小させた。
インスリン抵抗性を改善した。
血中アディポネクチン濃度を上昇させた。
症例4:脳梗塞合併高血圧
O先生(H大学病院脳神経内科診療准教授)
SPARCL研究
ストロングスタチンにより、脳卒中再発16%抑制
ただし、脳出血のリスクあるので、しっかりと血圧を下げ、脳出血予防必要
アクトスにより、脳卒中再発抑制
降圧療法が基盤
MATCH研究
アスピリン、クロピドグレル併用は、脳出血のリスクが増加
脳梗塞再発予防に関しては、単剤と2剤併用で差はなかった。
→クロピドグレル単剤投与を。降圧で脳出血予防も。
PROGRESS
コバシルで、脳卒中再発抑制
脳卒中二次予防
下げれば下げるほどよい。降圧に応じた降下
夜間早朝高血圧が、脳卒中再発の危険因子
→早朝高血圧を管理できる降圧薬を
オルメテックによる脳梗塞慢性期における脳血流量と、認知機能の改善効果
Closing Remarks
K先生(H大学大学院医師薬学総合研究科循環器内科学教授)
とても、有意義な講演会でした。
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第1回 備後心腎フォーラム
19:00 製品情報
19:15 特別講演
「日常診療におけるCKDの診かた」
K病院腎臓内科主任部長 F先生
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松永沼隈地区医師会学術講演会
演題:「2型糖尿病の診断と治療」
講師:K大学医学部 糖尿病性血管合併症病態治療学講座准教授 Y先生
初期の糖尿病を見つけるには、食後血糖値が重要。
高血圧管理も重要。そんな話でした。
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MICARDIS Evidence Forum in Hiroshima
情報提供
Key Note Lecture
私は、遅れていったので、下記講演より聴講。
20時よりSpecial Lecture
「ARBの新展開~ONTARGETから~」
(O大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学教授 M先生)
今後の降圧薬
・血圧の確実な低下(量的側面)
・臓器合併症の予防(質的側面)
・心血管系疾患による死亡の減少(量+質)
すべての適応を持つACE-I(JNC-7より)
HOPE
心筋梗塞のイベント抑制効果
ラミプリルのリスク減少効果
他のACE-Iを凌駕するラミプリルの優れた効果
幅広い適応を有するACE-I(FDAの適応より)
ARBとACE-Iは、同じ効果か?
ACE-Iが、ARBより優れる!!(BPLTTC)
ONTARGET
ARB史上最大の臨床試験 25620人
ミカルディス80mg(日本の適応量)VS ラミプリル10mg
主要評価項目
ミカルディスは、ラミプリルと同等である。
心筋梗塞でも同様の効果を証明!!
二次及びその他評価項目
すべての項目で同等の効果を証明
服薬中止は、ラミプリルに多く、忍容性でミカルディスが優れる!!
ミカルディス+ラミプリル VS ラミプリル
複合心血管イベントの累積発症率に差はなかった。
副作用:併用で、腎機能障害が増加
よほど重症でない限り、併用の意味はない。
ONTARGET試験のポイント
1.ARB史上最大規模のエビデンスである。
2.ミカルディスは、世界で最も使用経験がある強力なACE-Iでああるラミプリルと同等の心血管イベント抑制効果を初めて証明した。
3.ミカルディスは、ラミプリルと比較して高い忍容性が認められた。
4.ミカルディスは、ラミプリルと同等の心筋梗塞抑制効果を証明した。BPLTTCなどで示されていた冠動脈疾患患者へのARB投与の懸念をミカルディスは払拭した。
ACEーIは、咳が多く処方しにくい。
東アジア人で、咳の発現が多い。
ACEーIの承認用量の日米比較
どれも、米>日本
ラミプリルは、治験の段階で副作用が多く、日本での発売は中止になったが、発売されたとしても、米国の承認用量の1/4~1/5だったろう。
ACE-Iではなく、ARBがファーストチョイス
なぜ、ミカルディスか?
強力で24時間安定した持続的降圧効果
選択的PPARγ活性化査証
高い脂溶性と高い組織移行性
→優れた心血管イベント抑制作用
ミカルディスの心血管イベント抑制効果は、クラスイフェクトではない?
ミカルディスの二重の経路を介した作用
ミカルディスのPPARγ活性化作用
=チアゾリジン誘導体の最大活性化率の1/3
ミカルディスは、代謝パラメータを改善
先生の施設での研究の話
ミカルディスによる脂肪肝改善
ミカルディスの物性
約1600倍水より油に溶けやすいので、肝・心・腎に高濃度に分布
ONTARGETで変わる治療戦略
冠動脈疾患ハイリスク患者へのARB投与は、ミカルディスを選択すべき!!
メタボバスターとしてのミカルディス
→肥満・糖尿病合併例が至適ターゲット
有意義でした。
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福山PADフォーラム
一般演題
PADに対する当院の治療戦略
F病院循環器内科部長 N先生
末梢動脈疾患PAD(Peripheral Arterial Disease)は、生命予後不良。
5年生存率65%
PAD≒ASO
ガイドライン
TASC Ⅱ
①下肢の循環障害への対応
②全身(脳、心、腎)の臓器障害の対応
③動脈硬化性危険因子への対応
診断について
Fontaine分類(症状から)
Rutherford分類(トレッドミルから)
ABIの測定
PAD診断のアルゴリズム
PADの治療
PAD症例提示
血行再建術の適応
・腸管動脈領域→血管内治療
・大腿動脈領域→血管内治療 or 外科手術
・下腿動脈領域→外科手術
特別講演
~動脈硬化性疾患診療の病診連携~
早期発見、早期治療が大切な閉塞性動脈硬化症
Mクリニック院長 M先生
PAD→
末梢動脈閉塞(PAOD)
急性
慢性(CPAOD)→原因:ASOが9割以上
ASOとは、足の動脈硬化だけではない。
動脈硬化は全身に。
地域連携パス
地域医療連携:患者中心、エリア全体で
PADを地域医療連携から観る?
クリニック:早期発見、経過観察と治療
病院:確定診断、治療の実践
まず、生活習慣病をスクリーニング
四肢の脈拍触知を
ふだん歩く人は、症状出やすい。
ふだん歩かない人は、重症になって見つかる。
いろいろな統計からは、ASO患者は400万人
疫学:転帰について
5年後の予後
・足 25%悪化
・生命 5年生存率60~70%
ABPIが最も間便
ABI(Vasera、Form)で9割スクリーニングできる。
症状と検査値が合わないときは紹介を
重症虚血肢例は合わない
糖尿病と透析患者ではASOでもABPIの低下しない例がある。これは,血管の石灰化によりマンシェットの圧縮が不十分になるためである。その場合は,TBPIの測定が簡便であり,勧められる。
TBPI(toe-brachial pressure index):足趾血圧の測定
PPGの血圧測定法
Formでは、間便にTBPIも
ABPIとTBPIの併用にて、診断率が向上
運動後ABPI低下(運動後評価も推奨)
超音波検査は、最も侵襲無く検査可能だが、時間がかかり、技師も患者もしんどい。
MRAによる末梢動脈の観察
末梢動脈3D-CT
(いずれも、腎障害では、造影剤使用できない。)
Vascular Laboratoryの確立
全身の脈管を診る。
診療指針の共有
Fontaine分類に応じた治療指針
ASO予後悪い
足も命も救いたい
治療
運動療法
薬物療法(プレタール等)
有意義でした。
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19時より、第361回福山地区内科会学術講演会
演題 「心房細動の薬物治療」
-ダウンストリームからアップストリームへ-
講師 K大学医学部循環器内科学診療教授 N先生
有意義でした。
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19時半より全国TV/PC講演会
PERISCOPEが明らかにする糖尿病治療戦略
~動脈硬化と心血管イベントの抑制を見据えて~
「心血管イベントの2次予防におけるInterventional Cardiologistの役目」
K病院循環器科部長・O大学先進心血管治療学教授 N先生
「ピオグリタゾンのプラーク安定化作用について」
K大学循環器内科講師 S先生
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