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2008.01.17 08:21 |  診療  |  講演会  |  腎疾患  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

1/15CKD講演会

第350回 福山市医師会循環器病研究会
   
<製品紹介>

<特別講演>

「心血管病の新たな危険因子~腎臓からの警鐘~」
K大学腎臓内科教授 K先生

1.生活習慣病診療において腎障害(CKD)は何を意味するか

2.慢性腎臓病(CKD)の成因は何か?

一般患者の9.2%、高血圧患者の35%、心不全患者の75%にCKD

3.慢性腎臓病(CKD)への対策

心血管イベントを抑制するために何ができるか

4.なぜ生活習慣病が増加しているのか?

GFR<60の心血管障害のリスク
脳卒中2倍に

CASE-J
心血管イベントの発現に影響した因子
・腎疾患関連危険因子は、ハザード比2.95
・CKDが最大の心血管危険因子である。

CKDの定義
1.腎障害の存在 -特に尿蛋白の存在が重要ー
2.GFR<60
1,2のいずれか又は両方が3ヶ月間以上持続

心血管病・腎不全の危険因子
・eGFR<60
・蛋白尿、アルブミン尿

CKD発症のリスク因子
・加齢
・血圧上昇(130/80以上)
・耐糖能障害、糖尿病
・肥満、BMI増大
・脂質代謝異常
・喫煙
重複するとリスクはさらに高まる。

最近は、IGTの段階から、既にアルブミン尿と言われている。

CKDは誰が診るのか?   かかりつけ医

CKDに最初に気付いたのは、循環器内科医

腎専門医へ紹介するタイミング
1.尿蛋白2+以上
2.eGFR50未満
3.尿蛋白、血尿ともに+
1,2:将来腎不全になるリスク
3.IgA腎症のように、治療により寛解する病気があるため

高血圧、糖尿病、メタボリックシンドローム、肥満、加齢がCKD発生のリスクとなるのは、なぜか?

内圧は一定 ~50mmHg
輸入細動脈 自動調節能
筋原反応
尿細管糸球体 Feedback
交感神経活動

糖尿病腎糸球体
輸入細動脈拡張←高血糖の
輸出細動脈収縮←直接作用

正常では、自動調節能が働き、糸球体内圧一定だが、
高血糖、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、高血圧、インスリン抵抗性があると、自動調節能が破綻し、全身血圧依存性糸球体高血圧となる。

糸球体高血圧を来しうる疾患
○輸入細動脈拡張
・高血糖
・高タンパク食摂取
・肥満
・高インスリン血症
・ネフロン数減少(低出生体重)
○輸出細動脈収縮
・RAS活性化
・インスリン抵抗性
・交感神経活性化

糸球体血圧を知りうるか?
→アルブミン尿が、糸球体血圧を反映する。

アルブミン尿を見る(動画)
正常 肥大糸球体

再吸収の閾値を超えたものが、アルブミン尿として出てくる。

アルブミン尿と蛋白尿は異なる。
アルブミン尿は、経度の蛋白尿ではない。
・質的に異なる
・出現機序が異なる。(アルブミン尿:内皮障害、蛋白尿:上皮基底膜障害)
・臨床的意義が異なる。(アルブミン尿=心血管病リスク、蛋白尿=心血管病+腎不全リスク)

微量アルブミン尿は、微量ではない。
さらに微量から心血管病リスクが上昇

アルブミン尿の程度による心血管病予後(HOPE試験)
→微量アルブミン尿の前段階からイベント増加

1.生活習慣病診療において腎障害(CKD)は何を意味するか
→心血管病の強力な危険因子である。

2.慢性腎臓病(CKD)の成因は何か?
→生活習慣病、メタボリックシンドローム等から、糸球体高血圧に

3.慢性腎臓病(CKD)への対策
→糸球体降圧療法

糸球体降圧療法
1.降圧 130/80未満
2.RAS阻害薬の使用
3.タンパク摂取量の適正化
4.体重適正化(内蔵肥満の改善)
5.糖代謝異常、インスリン抵抗性の是正

降圧目標
糖尿病、CKD→130/80未満に

Ca拮抗薬について考える

Ca拮抗薬
L型Caチャネルをブロックする。
L型Caチャネルは、上流にあり、下流にはない。
Ca拮抗薬投与により、輸入細動脈拡張、輸出細動脈収縮
Ca拮抗薬投与で、糸球体血圧上昇の可能性あり

SMART
血圧コントロール別にみた尿中アルブミンの経時的変化
アムロジピン使用で、血圧140くらいに下げると、アルブミン尿↑
血圧120以下にするとアルブミン尿増えない

Ca拮抗薬の強さに隠された宿命
Ca拮抗薬は、腎保護を苦手とする。
この課題を克服したCa拮抗薬が開発された
それが、カルブロック

カルブロック
1.交感神経活性化を抑制
2.抗酸化作用=NOの回復

カルブロックは、心拍数を下げるが、アムロジピンは、心拍数を上げる。

腎臓に対する交感神経の関与

他のCa拮抗薬
輸入細動脈拡張、輸出細動脈収縮→糸球体血圧上昇

カルブロック
輸入輸出細動脈とも拡張→糸球体血圧安定

慢性腎疾患合併高血圧患者に対するカルブロックの効果
・カルブロック:心拍数↓、尿蛋白下がる
・アムロジピン:心拍数↑、尿蛋白下がらない

カルブロック
Ca拮抗薬の宿命であった交感神経活性化を抑制

交感神経系を活性化しにくいアテレックもそう。
しかし、効果の差あり。

降圧力:アテレック△、カルブロック◎
作用持続時間:アテレック△、カルブロック◎
L型Caチャネル抑制:アテレック△、カルブロック◎

Ca拮抗薬の世代別分類
第3世代(a)長時間作用型のアムロジピン
第3世代(b)長時間作用型+付加価値のカルブロック

糸球体降圧作用を有するARB

腎保護を目的としたARBの使用を
1.用量設定
2.開始時期
3.いつまで使うか

ロサルタンの蛋白尿抑制効果

腎障害合併高血圧

オルメテック20処方
   ↓
血圧130/80
  蛋白尿+なら
    ↓
ARB増量オルメテック40に

高用量のARBにより寛解を期待しうる

十分量のARBの投与により、組織学的回復を期待できる。

BENEDICT研究
RAS阻害薬は、糖尿病腎症の発症を抑制しうる。

腎を守るためのARB

早期から
十分量を
長く使う

ARBに関する誤解
・臓器保護薬だから、降圧力弱くてもよい
・臓器保護効果を期待して、少量を使用

CASE-J
ARBは、使えば使うほどいい。

CCBとARB
カルブロックは、心血管病リスクの基礎値を下げる。
オルメテックは、リスクの原因となる臓器障害を改善。

役割が異なる。
・目前の危険回避(脳卒中、心筋梗塞)には、CCBが必要
・臓器障害の予防・修復にはARB有効

軽度肥満でなぜ日本人は糖尿病になりやすいか
→人種差である。

先生は、イギリスでそのことを考えた。

The double puzzle of diabetes
人種差、肥満の程度は関係ない

なぜか?

50年間程度で急速に肥満の進行した地域で、急増している。
(肥満先進国イギリスでは、わずか2%)

ベテラン肥満→糖尿病2%
初心者肥満→糖尿病7~12%

ベテラン肥満:糖尿病2%
英国、ドイツ

初心者肥満:軽度肥満で、糖尿病発症。ARBの効果が期待できる。
日本、アジア、黒人、米国白人。糖尿病は、8~40%

数10年(世代単位)の環境変化
Genotype変化では適応できない。
世代間の環境変化に対する適応的変化

胎児サイズ、細胞数が、母胎の栄養状態の影響を受ける。
心筋細胞、膵β細胞、ネフロン数

胎児は、生後の環境に最適化され、出生する。
→想定外の生後の環境変化に総合

現在の中高年世代が出産した時期の栄養状態

出生時体重は減少しつつある。

ということで、有意義な講演でした。

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2008.01.13 20:07 |  診療  |  講演会  |  救急医療  |  ちんすけ  | 推薦数 : 2

1/13BLS講習会(広島市)

今日は、広島市で、第30回AHA広島BLSヘルスケアプロバイダーコースを受講して来ました。
(広島トレーニングサイトhttp://www.geocities.jp/ahahiroshima/

9時過ぎに会場到着。スケジュールは、下記。



H大学大学院教授(救急医学)T先生の挨拶。
次に、今回のコースのリーダーI先生の挨拶。

最初に、
「心肺蘇生の新しい潮流 G2005 なにがなぜ変わったか」
(I先生)
1)強く、早く!!!!
2)毎回圧迫後は完全に胸を再膨張させる!!!
3)心マを休まない(10秒以下で)!!!
4)過換気を避ける 息のさせすぎダメ!!

それから、プログラムにそっての講習。
AHAのビデオの解説があり、その後実習。
私の班のインストラクターは、看護師のKさん。
知的で、明るい方で、とても楽しい講習となりました。
私の班は、受講生3人に対し、インストラクター1人、アシスタント1人。

今回は、広島県医師会で募集したのもあり、受講生はドクターの方が多かったようです。インストラクターは、ドクターの方は少なかったようです。

I先生が、「今回の講習会は、ビリーよりも体力を使う。」と、ジョークを言われてましたが、確かに、心臓マッサージの実習がたくさんあり、特に、二次気道確保と二人法CPR練習では、2分間連続の心臓マッサージがあり、しんどかったです。

実技テストとして、スキル評価1、2、3があり、最後のスキル評価3では、厳しく採点されましたが、めでたく合格しました。
受講者全員合格でした。全員合格というのは、珍しいことだそうです。

知識評価として、筆記試験がありました。
20問中17点以上で、合格です。
試験結果はすぐわかり、解説により、フィードバックできます。
私は、19点で、見事合格しました。これも全員合格でした。
問題は、私には、けっこう難しく感じられました。
前もって、「BLSヘルスケアプロバイダーマニュアル」http://www.amazon.co.jp/gp/product/4521678416を読んでくることになっているのですが、実際には、80ページまで理解してれば大丈夫です。(81ページ以降は、原著では、CD-ROMの部分のSupplemental Materialsだからです。)私は、前日に、ざっと読んで受講しましたが、窒息、乳児・小児のCPRは初めてだったので、やはり読んでおいて良かったと思います。ざっとでも読んでおけば、当日の講習で、内容が深まります。


最後に、修了式があり、全員に、シールと、バッジ2種類が授与されました。受講証は、後日郵送されるそうです。
こうした会のインストラクターの先生は、ボランティア(弁当のみ支給)で、されているそうです。今日は、本当にありがとうございました。

参考
ガイドライン2005の変更点の講演会http://blog.m3.com/magic/20060426/1

過去に受講したACLS講習会(5年前になりますね。)
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=72095&log=20031221
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=72095&log=20030118

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2007.12.26 17:05 |  診療  |  趣味  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 0

今年は、92講演受講!

2007年に受講した講演会をまとめてみました。

・生活習慣病関連22(糖尿病11、インスリン2、脂質異常症5、肥満2、運動療法1、高尿酸血症1)
・呼吸器関連21(全般1、喘息・COPD14、呼吸器感染症2、慢性咳2、肺癌1、メタボリックシンドロームと呼吸1)
・循環器関連6(心房細動1、βブロッカー1、高血圧救急1、セララ2、ASO1)
・救急関連3
・感染症関連8(感染症5、真菌症2、ジェニナック1)
・神経内科関連11(脳梗塞3、頭痛3、めまい1、認知症1、正常圧水頭症1、ワーファリン1、低用量アスピリン1)
・呼吸器神経内科関連3(誤嚥性肺炎3)
・栄養関連3
・消化器関連4(膵臓癌1、肝臓癌1、上腹部症状1、下腹部痛1)
・腎臓内科6(CKD6)
・リウマチ1
・泌尿器関連1(下部尿路機能障害1)
・骨粗しょう症1
・皮膚科関連1(TEN1)
・水電解質異常1

ということで、今年は、92講演受講しました。
講演会大好きなちんすけでした(^-^)

 

ちなみに、昨年(2006年)は、89講演でした。

http://blog.m3.com/magic/20061219/1

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2007.12.21 01:08 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 2

12/19誤嚥性肺炎TV講演会

19時半よりTVシンポジウム

テーマ
嚥下性肺炎の予防と治療のニューパラダイム
ー口腔ケアと抗菌薬を使わない肺炎治療の重要性ー

T大学医学部付属病院老年病科講師 T先生

肺炎は、日本人の死亡原因の第4位だが、65歳以上に限れば第1位。

高齢者の肺炎をみたら、誤嚥性肺炎と考える。

胃管を入れても、不顕性誤嚥は起こる。(誤嚥対策ではない。)
管を減らすほど良い。不顕性誤嚥対策が必須。

誤嚥性肺炎は、脳卒中後に生じる意識障害、あるいは上気道反射の低下に伴う嚥下障害を背景に起こる。

脳卒中後の急性期~亜急性期では意識障害が著明のため、誤嚥が明らかな「顕性誤嚥」によるものが多いが、慢性期になると、脳神経機能、全身機能、上気道反射の低下が全面に現われ、知らないうちに誤嚥を来す「不顕性誤嚥」による肺炎が増加する。

誤嚥性肺炎の問題点
1)診断基準がない
2)日本の研究が最も進んでいる。(教科書の不在)
3)誤嚥性肺炎のリスクを調べる検査法がない。

嚥下性肺疾患の診断と治療(嚥下性肺疾患研究班)

嚥下性肺疾患の概念と分類

概念:嚥下機能障害によって発症した肺疾患

分類
嚥下性肺炎
VAP(人工呼吸器関連肺炎)
メンデルソン症候群
びまん性嚥下性細気管支炎(DAB)

診断フローチャート

Leopoldの摂食・嚥下機能の分類
    ↓
摂食・嚥下リハビリ⇔顕性誤嚥対策
    ↓
嚥下・呼吸のリハビリ⇔不顕性誤嚥対策(肺炎を起こさせない対策)

嚥下機能の評価には、VF検査が行われているが、この検査は、嚥下障害の部位やメカニズムを評価するもので、誤嚥性肺炎のリスク検査ではない。
感度が高すぎて、摂食可能な患者までも食事を止められてしまう可能性がある。

VFをたくさんやっても、肺炎は減りません。

座って行う検査では、寝ている間の嚥下機能異常はわかりません。

簡易嚥下誘発試験ー東大法(STS-SPT)
咽頭まで挿入した小児用鼻腔チューブ(5Fr)を介して, 仰臥位でまず,蒸留水または5%グルコース液を0.4mL注入する。(第1段階)
・0.4mlで3秒以内に嚥下反応が認められれば正常と判断し、経口摂取開始。
3秒を超えても嚥下反応がなければ,第2段階として蒸留水または5%グルコース液を2mL注入し, 嚥下反応の有無を観察。
・2mlで嚥下反応が認められれば、軽度の嚥下障害ありと判断し、 嚥下リハビリを開始。
・2mlでも嚥下反応が認められない場合は嚥下機能が異常であり、ほぼ間違いなく不顕性誤嚥を起こしていると考える。
S-SPTを用いると,第1段階の試験により感度100%, 特異度83%, 第2段階の試験により感度76%, 特異度100%で嚥下性肺炎を検出できる。

夜間は嚥下反射が低下しやすく、不顕性誤嚥が恒常的に起こっている→高齢者の誤嚥性肺炎は夜作られる→予防が大切

食事のときの誤嚥を減らす。
ただし、これだけでは、肺炎の発症は防げないことが多い。
→不顕性誤嚥が肺炎の発症に関して重要である証拠

誤嚥を完全にゼロにすることは不可能
良い誤嚥↑→誤嚥性肺炎↓
誤嚥しても、誤嚥の中身を良くすればよい。

食事以外の不顕性誤嚥の中身を改善する→口腔ケア

なぜ口腔ケアは、肺炎発症を減らすのか
→肺炎が不顕性で起こるからです。

口腔ケアは、誤嚥を良い誤嚥にする。

現状の嚥下リハは、顕性誤嚥対策である。

誤嚥性肺炎の診断が遅れる理由
→診断の遅れが、難治化、重症化を招く

発症からの時間経過
・通常の肺炎:24~72時間であっという間に悪くなる。
・誤嚥性肺炎:7~21日。不顕性誤嚥がゆっくりと肺炎まで育つ。

すべての高齢者を肺炎予備軍と位置付け、常に肺炎の可能性を念頭に。
→どのタイミングで胸部X線を撮るか

誤嚥性肺炎の治療は、クリンダマイシン、カルバペネムの併用と勘違い

高齢者の誤嚥性肺炎であると疑ったら、起因菌の第1位は、肺炎球菌。

寝たきり高齢者の肺炎球菌ワクチンの入院減少効果

誤嚥性肺炎の初期治療レジメは、
アンピシリン・スルバクタム(ユナシンS)6g/日

アンピシリン・スルバクタムだけで肺炎球菌はもとより、嫌気性菌にも十分対応できる。

ユナシンSが効かなかった場合、嫌気性菌以外の菌、病原体による感染症と考えたほうが良い。

誤嚥性肺炎の治療は、ユナシンS単独でよいのか
→全く問題ございません。

肺炎は、ペニシリンの原則に戻るべき。

抗菌薬を使わない誤嚥性肺炎の治療の早期導入はもっと重要

治療したのに、経過中にまた悪化した
    ↓
治療中に続発肺炎に通ずる誤嚥を繰り返している可能性が高い。
(特に、脳卒中直後は必発)

抗菌薬で治療中から,誤嚥予防を図る必要が高い

抗菌薬を使わない誤嚥性肺炎の治療
→誤嚥内容物の改善(不顕性誤嚥起こしても肺炎にならないように)
1)口腔内細菌叢の改善
   ・口腔内清拭(うがい、歯磨き)
   ・嚥下リハビリ
2)恒常的な不顕性誤嚥の減少
   ・ACE-I
   ・プレタール
3)ベッドアップ(20度以上)

なぜ、口腔ケア、嚥下リハが、肺炎予防に有効なのか
1)誤嚥の予防と減少
顕性誤嚥だけでなく、不顕性誤嚥も作らない
2)誤嚥内容物の改善
不顕性誤嚥を起こしても、肺炎にならないようにする。

誤嚥性肺炎は、脳血管障害を背景とする全身性疾患
→誤嚥性肺炎をなくそう
高齢者は肺炎予備軍として、診療にあたる

誤嚥性肺炎の発症メカニズム
→単純ではない。たくさんの要因がある。

不顕性誤嚥は、すべての高齢者に
脳卒中後は特にひどい
悪い不顕性誤嚥を減らす→予防になる

肺炎を予防する誤嚥対策
1)不顕性誤嚥対策
2)顕性誤嚥対策

とても有意義でした。

参考:過去の先生のご講演
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=72095&log=20050112
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=72095&log=20041125

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2007.12.19 15:38 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

12/18リウマチ講演会

第172回福山外科会

19:00~  製品紹介 
19:15~  特別講演
「外科医が知っておきたいプライマリ・ケア医のためのリウマチ診療」
O大学大学院医歯薬学総合研究科人体構成学准教授 N先生

外科医のためのリウマチ診療

今日の内容
1.関節リウマチとは?
2.リウマチの診断ー鑑別の仕方
3.外来でできる局所治療
4.最新の薬物治療の動向ー副作用リスクからみた治療薬
5.手術適応は

関節リウマチの病態

関節リウマチの診断基準(ACR1987)
1.少なくとも1時間以上持続する朝のこわばり
2.3個以上の関節の腫脹
3.手(wrist)、中手指節関節(MCP)、近位指節関節(PIP)の腫脹
4.対称性関節腫脹
5.手・指のX線の変化
6.皮下結節(リウマトイド結節)
7.リウマトイド因子陽性
1--4は6週間以上持続。以上7項目中4項目満たすものをRAと診断する。

関節リウマチの血液検査

間質性肺炎で、LDH↑、KL-6↑

関節リウマチの臨床検査

完成されたRAと言えども、RF陽性率は、70~80%で、経過中、RF陽性を示さないRAが存在する。

リウマトイド因子陽性疾患

抗CCP抗体
・新しい診断マーカー
・RAにおける感度87.6%、特異度88.9%
・軽症早期RAや、seronegativeRAにも陽性
・抗CCP抗体値は、RAの重症度とも相関

関節痛からのアプローチ
単発性、多発性
急性、慢性

膝関節圧痛部位と疾患

関節水症

関節液の性状と鑑別診断

関節リウマチの臨床検査

単純X線ーLarsen Grade 0~V

膝関節のX線撮影は、立位荷重位で!

単純X線による鑑別

MRI

レミケード治療前後のMRI像

早期関節リウマチの診断基準(厚生労働省 江口研究班)
1.抗CCP抗体またはRF:2点
2.対称性手・指滑膜炎(MRI):1点
3.骨びらん(MRI):2点
3点以上で関節リウマチと診断
感度81.5%、特異度95.2%(ACR1987は、感度41.5%)

CT

その他の鑑別を要する疾患
・回帰性リウマチ:RAに移行することあり
・リウマチ性多発筋痛症:側頭動脈炎の合併
・RS3PE症候群

ルノワール(1841~1919)は、関節リウマチだった。

関節リウマチの経過

関節破壊の進行度
実際の変化は、発症2年以内に急速に進行する

現在のRA治療指針

初期治療
(DMARDsスタート、少量ステロイド考慮、NSAIDs考慮、リハビリ)
  ↓
効果不十分なら、生物学的製剤
  ↓

プライマリケア医は、初期治療に関与

1.NSAIDs
2.ステロイド
3.抗リウマチ薬
4.生物学的製剤(今回は、省略) 
 
COX-2阻害薬の作用点

COX-2阻害薬の問題点
・従来のNSAIDsと同様の腎障害
・胃潰瘍の治癒を遅延
・心血管イベントの増加
・骨折の治癒遅延

リスクからみたNSAIDs選択

Raoul Dufy(1877~1953)も、関節リウマチだった。
「光の喜び、それは生きる喜び」
ステロイド治療を受けるため、ボストンまで行った。
ステロイドの副作用で亡くなったのだろう。

RAへのステロイド使用指針(ACR1996)
プレドニン10mg/日以下に限る。
DMARDの効果発現までの期間のみに使用

先生は、初期量5mg、維持量2.5mgで使用

ステロイド使用量と骨折リスク

ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン(2004)

ステロイド性骨粗鬆症に対する骨折予防効果

ビスフォスフォネートの副作用
顎骨壊死(主に癌患者さんで、発症)
8人/数10万人

ステロイド関節症の発症機序
→多数回、頻回のステロイド関節内注入はしない。

その他の治療薬
・ヒアルロン酸:理学療法と組み合わせると、特に初期OAに有効。なるべく薄めない。
・防已黄耆湯:エビデンスあり。ダイエットにも有効?

グルコサミン・コンドロイチン
グルコサミン:ヨーロッパでは、30年前からエビデンスあり
グルコサミン・コンドロイチン:エビデンスあり。
効果、副作用、費用、使用法、品質保全は?
→あくまで、健康補助食品として
Quack watch(インチキ医療を告発)は、有効性を疑問視している。

抗リウマチ薬の特徴

RA治療の理想的薬剤の条件
→当てはまるのは、MTX、リマチル、アザルフィジン

ガイドラインにおける推奨薬
エビデンスAは、リウマトレックス(MTX)、アザルフィジン、リマチル

リマチルの副作用の特徴

アザルフィジンの副作用

MTXによる間質性肺炎
中国新聞(平成17年2月12日):リウマチ薬で134人死亡

患者説明用パンフレット

RA手術の絶対的・相対的適応

RA患者の診断には、専門医との連携が必要

質問コーナー
1.無症状で抗CCP抗体陽性の患者の扱い
→少しでも症状出たら、MRI検査し、所見あれば、2.5mgのステロイド処方。ステロイドで症状改善あれば、抗リウマチ薬処方

ということで、有意義な講演でした。

参考:過去受講したリウマチ講演会
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=72095&log=20040714

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2007.11.26 23:59 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

11/26高齢者肺炎講演会

第230回福山胸部疾患研究会

製品紹介 19:15~

特別講演 19:30~
「高齢者肺炎の予防ならびに治療の新戦略」
T大学病院老年科准教授 O先生

1.高齢者肺炎の成立機序

肺炎死亡率の経時的変化→増加
現在、人口10万人当たり85人

平成15年肺炎による死亡:65歳以上95%
ー肺炎は、老人の友ー

高齢者難治性肺炎の胸部レントゲン像、CT像(背側から)

1)高齢者肺炎と不顕性誤嚥

高齢者市中肺炎患者においても、不顕性誤嚥が効率に認められる。

嚥下の3相
・口腔相(随意相)
・咽頭相(反射的)←重要
・食道相

2)不顕性誤嚥と大脳基底核病変

嚥下反射時間(Swallowing latency)の簡易測定方法
NHKためしてガッテン(平成19年2月21日放送)
元気な方は、2秒前後だが、肺炎を繰り返す方は、10秒から20秒。30秒の方も。

肺炎を繰り返す高齢者のMRI像
ー両側大脳基底核領域におけるラクナ梗塞の重要性ー

正常群、片側にラクナ群、両側にラクナ群では、
嚥下反射時間:正常<片側<両側(どの群も日中<夜間)
 特に、両側群の夜間に長くなる。(肺炎の始まりは夜?)
不顕性誤嚥発生率:正常群<片側群<両側群

2年間の肺炎発生率
正常群10%<片側群25%<両側群50%

3)不顕性誤嚥とドーパミンおよびサブスタンスP

動物モデルでの嚥下反射の検証
ドーパミン受容体拮抗薬の投与により、モルモットの咽頭・喉頭粘膜内のサブスタンスP濃度を有意に減少させる。

肺炎患者・健常人における喀痰中のサブスタンスP濃度
→健常人の喀痰には、サブスタンスPが多く含まれていた。

咳反射(咳反射感受性)の測定法
クエン酸を薄い濃度からだんだんと濃い濃度のものを吸入させていき、どの濃度で咳が出たか
→肺炎を繰り返す患者で、咳反射が落ちている。

誤嚥性肺炎の発症機序

不顕性誤嚥(嚥下反射↓、咳反射↓)→肺炎の発症

1のまとめ
1.肺炎を繰り返す高齢者は、嚥下反射、咳反射が低下し、不顕性誤嚥
2.嚥下反射は、特に夜間就寝時に低下しやすい
3.不顕性誤嚥は、大脳基底核のドーパミン作動神経に関係
4.サブスタンスP低下

2.誤嚥性肺炎の予防法

1)薬物療法

a)ACE-I

嚥下反射を改善し、咳反射を更新させる

脳卒中後高血圧患者におけるACE-Iの肺炎予防効果

ACE-Iの肺炎予防効果の機序
ACE-Iは、サブスタンスPの分解酵素でもある。

b)カプサイシン

赤唐辛子

カプサイシンと嚥下反射時間

カプサイシントローチは、来年発売予定
(穴をあけたのは、誤嚥しても大丈夫なように)

嚥下反射、咳反射に対するカプサイシントローチの効果

カプサイシンの作用機序
末梢神経に働いて、サブスタンスPの遊離を促進する

c)ドーパミン、アマンタジン

アマンタジン(シンメトレル)の肺炎抑制効果

d)シロスタゾール

脳卒中後患者におけるシロスタゾールの肺炎抑制効果

シロスタゾールの作用機序
大脳基底核に作用して、脳血流を増やすのだろう

e)葉酸

葉酸欠乏すると、肺炎の発症多い。

葉酸補充により、嚥下反射改善し、肺炎の発症頻度↓

作用機序
ドーパミン合成の補酵素

f)半夏厚朴湯

脳血管障害患者、脳変性疾患患者における肺炎の発症を抑制する

g)黒胡椒アロマパッチ

アロマセラピーによる脳血流改善部位
島皮質の血流をよくする。

ブラックペッパーアロマパッチをパジャマの襟の裏側に貼る。
(表だと、患者がはがしてしまうことがあるから。)

咳反射は有意差なかったが、嚥下反射は、10数秒から5秒未満に改善
血中サブスタンスP、嚥下回数も有意に増加。

特に、食べられない方に適している。

h)クエン酸モサプリド(ガスモチン)

胃ろうでも、誤嚥が起きる患者に

胃食道逆流が起きる

ガスモチンは、PEG施行患者における肺炎の発症を抑制する。
30分前に投与する

ガスモチンは、PEG造設後患者の生命予後を改善させる

作用機序
幽門部に働いて、胃から十二指腸への流れをよくするのでは。

☆「飲み込みやすい」食事の工夫
ステップアップ

嚥下障害に対するTRPM8アゴニスト
ミント(メントール)入りゼリーの開始

ミントは、嚥下反射時間を有意に改善させる。
平成19年9月販売開始。

2)口腔ケア

口腔ケア用品
スポンジブラシ、歯間ブラシ、舌クリーナー

口腔ケアした群は、口腔内雑菌を減らし、嚥下反射時間が短縮
唾液中のサブスタンスPが少しずつ増加
ADLもアップしてくる
→歯肉刺激が脳を活性化するのだろう

口腔ケアは、高齢者介護施設入所者の肺炎を抑制する

3)食後2時間の座位保持

食後2時間の座位保持と発熱日数
食後2時間座位保持群は、1人あたりの平均発熱日数が有意に低下

4)抗精神病薬の使用頻度の抑制

抗精神病薬と嚥下反射

抗精神病薬投与により、嚥下反射時間が伸びる

ベンゾジアゼピン系薬は、有意差なかった。

抗精神病薬は、脳のドーパミン受容体拮抗作用を持っているのだろう

2のまとめ
1.予防に有効な薬剤
2.口腔ケア、座位保持、抗精神病薬↓を組み合わせて使う

3.ワクチン投与による高齢者肺炎の予防

1)BCGワクチン

細胞性免疫と液性免疫とTh1/Th2サイトカインバランス

ツ反は、細胞性免疫に関係

ツ反+及びツ反ー患者における肺炎の発症頻度(20か月)
→ツ反ー群の方が、肺炎発症率が多かった。

ツ反ー患者におけるBCG接種による肺炎発症の抑制効果

2)インフルエンザワクチン

インフルエンザ後の肺炎球菌性肺炎多い。

寝たきり高齢者におけるインフルエンザワクチン1回接種後の各抗体価の上昇率
→1回打っただけで、しっかりと抗体価上昇

寝たきり高齢者におけるインフルエンザワクチン接種の効果
→発熱日数↓、呼吸器症状↓、心不全↓(有意差なし)、入院↓(有意差なし)

3)肺炎球菌ワクチン

市中肺炎の起炎菌の30%は、肺炎球菌

肺炎球菌の膜構造
莢幕のよろいでおおわれているので、貪食細胞が捉えにくい。

ワクチン接種により、貪食作用が促進される

肺炎球菌ワクチンの発熱日数抑制効果、入院率抑制効果
死亡率は有意差なかった。

肺炎球菌ワクチンの使用に関する勧告(CDC)
65歳以上は、A。64歳以下は、基礎疾患ありで、A

日本における肺炎球菌ワクチンの使用量は少ない。

肺炎球菌ワクチン公費助成の状況

3のまとめ
1.高齢者は、細胞性免疫低下→BCGワクチンを
2.インフルエンザ1回で有効
3.肺炎球菌ワクチン
今後は、インフルエンザワクチン+肺炎球菌ワクチンを

4.高齢者肺炎の治療ー難治例への対処法

難治症例にいかに立ち向かうか

エンピリック治療における抗菌薬の選択

1.適切な抗菌剤の選択、
エンピリックテラピー

カルバペネム+クリンダマイシン+ミノサイクリン

2.薬剤耐性菌への配慮
頻回に培養を。

3.適切な水分補給
IN OUTのバランス
高齢者は、脱水、心不全起こしやすい

4.凝固能亢進しやすい
DIC併発の有無

5.重症度を見極め、場合によってはベンチレーターによる呼吸管理
ARDS起こしやすい

6.状況によって、好中球エラスターゼ阻害薬、フラグミンを使用

7.回復早期からADLの向上を目指し、誤嚥予防につとめ、再発を防止

高齢肺炎患者に対するACE-I+アマンタジン併用療法の有用性
→抗生剤使用回数↓、入院日数↓、医療費↓、MRSA肺炎↓、入院中死亡↓

おわりに
MRI脳ドックによると、65歳以上の健常人の2~3割に
大脳基底核のロイコアライオーシス→ドーパミンの減少
積極的に予防策を

質問コーナー:省略

ということで大変有意義な講演でした。

以前受講した講演と内容が似てるな~と思ってたら、同じT大学の同じ医局の先生でした。

http://blog.m3.com/magic/20070706/2

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2007.11.14 23:40 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

11/14セララ講演会(広島市)

19時よりセララ新発売記念講演会

製品紹介

講演「メタボリックシンドローム時代の高血圧治療
ーAldosterone Blockadeによる新たな展開ー」
E大学大学院病態情報内科学教授 H先生

高血圧とは、つまり、塩ぶくれである!

尿中Na排泄と収縮期血圧の関係(Intersalt研究)
→顕著な降圧効果は、少なくとも3g/日から認められる。

塩を摂取しない民族では、高血圧はない。

RA系は、海で暮らしてきた生物が地上で生きるために必要な海水ボンベであった。

陸上の環境に適応し、塩をふんだんに取れるようになると、RA系は、むしろ邪魔ものになってきた。

日本人は高血圧人!?
ほとんどの人に血圧を上げる遺伝子

レニンーアンジオテンシン系

  副腎
  ↓
アルドステロン

アルドステロンの産生部位
・循環アルドステロン:副腎
・組織アルドステロン:脳、心臓(心筋(不全心)で産生)、血管

アルドステロンの腎臓を介した昇圧機序

アルドステロンのゲノム作用(蛋白合成を介して)と非ゲノム作用

アルドステロン持続動注時の血流変化

アルドステロンによる昇圧機序

アルドステロン+食塩
     ↓
    MR
↓    ↓    ↓
腎   血管壁  中枢神経
↓    ↓    ↓
心拍出量↑、末梢血管抵抗
     ↓
    血圧↑

食塩の過剰貯留が高血圧の原因ならば、利尿薬こそが、理想の治療薬である。

大規模臨床試験には、利尿薬併用が多い。
PROGRESSも、利尿薬併用だった。

サイアザイド利尿薬
過剰な水・食塩を排泄させる
欠点として、Na、K、Mgの喪失、脂質・耐糖能障害、高尿酸血症
→催動脈硬化作用


ACE-I長期投与によるアルドステロンブレイクスルー
血漿アルドステロン濃度が増えてくる

Stimulators of Aldosuterone
AngiotensinⅡの影響はあまり強くない。ACTH、Kの影響強い。

ARB投与後の血中アルドステロン濃度の変化

ARBによるアルドステロンブレイクスルーと左室重量係数(LVMI)変化
→アルドステロンブレイクスルーを起こした群では、LVMIの改善が認められなかった。

ACE-Iによるアルドステロンブレイクスルーと尿中アルブミン排泄
→アルドステロンブレイクスルーを起こした群では、尿中アルブミンの改善が認められなかった。

心血管疾患に対するアルドステロンの有害作用
・K喪失→心突然死
・水、Na貯留→心不全の進行→死亡
・血管内皮機能障害→動脈硬化

RALES試験(対象NYHAで、Ⅲ~Ⅳ)
標準治療+プラセボ VS 標準治療+スピロノラクトン25~50mg
スピロノラクトン群で、総死亡率30%激減
有害事象の発現は、
・女性型乳房+乳房痛(男性)
・重篤な高K血症(≧6.0)

エプレレノンとスピロノラクトンの骨格の違い

副腎ステロイドホルモン合成系

エプレレノン
男性における女性化乳房の発現頻度は、プラセボより低い(n.s.)

アルドステロンの心血管作用(アルドステロンストレス)

心血管病変において、最近明らかになったアルドステロンの作用

アルドステロンは、いかにして血管を傷害するのか

RA系と心血管疾患 オステオポンチンの関与

アルドステロン
   ↓
炎症性サイトカイン
 オステオポンチン
   ↓
 血管系の炎症
   ↓
 動脈硬化

オステオポンチン(以下、OPN)
ネズミの骨肉腫の細胞で見つかった

OPNの関与

頸動脈硬化巣におけるOPNの局在

アルドステロンは、冠動脈について、OPNの発現を誘導し、抗アルドステロン薬はそれを抑制する。

原発性アルドステロン症の患者を集めたデータでは、本態性高血圧に比べ、
脳卒中4倍
心筋梗塞5倍
心房細動10倍
心肥大1.5倍

原発性アルドステロン症における炎症性サイトカイン
→OPNは、2倍以上高い(本態性高血圧に比べ)

本態性高血圧患者の予後予測
ATP-Ⅲリスクスコアー高いほど、OPN高くなる

動脈硬化危険因子のひとつとしてのOPN

OPNとアディポネクチンは、逆相関

OPNと関連する血清因子:高感度CRPと相関

肥りゆく日本人
メタボリックシンドロームとして捉える

肥満者(BMI≧25)の割合
各年代で増えている
特に男性60代以上で増加
女性は、各年代でやせ傾向(美のイメージがやせだから?)

医学的に見た日本人
脳卒中多く、虚血性心疾患少ない
高度肥満少ない。小太り糖尿病
膵臓、腎臓小さいので、容易にCKD、糖尿病になりやすい。
体に食塩ためやすい

代表的日本人は、医学的には、二宮金次郎

メタボリックシンドローム患者さんに投与
CCB VS ARB
CCB:アルドステロン下がらない、CRP↑、OPN↑
ARB:アルドステロン有意に下がる、CRP↓、OPN↓

心不全におけるアルドステロン値と死亡率の関係(CONSENSUS試験)
→スタート時にアルドステロン値の高い人が死亡率高かった。

Val-HeFT試験
→最初にアルドステロン値高い人が生存率低い

アルドステロンの心筋細胞肥大に及ぼす影響(ラット)

高血圧患者の心肥大退縮に対するACE-Iと抗アルドステロン薬の併用効果(ヒト)

心筋線維化と血中アルドステロン濃度、血中アンジオテンシンⅡ濃度の関係
・アンジオテンシン↑、アルドステロン↑:線維化あり
・アンジオテンシン~、アルドステロン↑:強い線維化あり
・アンジオテンシン~、アルドステロン~:線維化なし

エプレレノンによるアテローム性動脈硬化病変の抑制(マウス)

ステント内再狭窄とアルドステロンの関係
→アルドステロン値高い人が、再狭窄起こす

抗アルドステロン薬による不整脈の抑制:3倍くらい抑制
Kのコントロールによるものだろう

EPHESUS
心筋梗塞後の左室機能不全の患者に
標準治療+プラセボ VS 標準治療+エプレレノン
平均16か月治療
→早期解析の結果は、エプレレノン投与により
総死亡31%低下
心血管病変による死亡32%低下
心血管病変による死亡/入院13%低下

アルドステロンは、腎でも悪さする

アルドステロンブロッカーによる腎組織障害の抑制(ラット)

エプレレノンの腎障害スコアに及ぼす影響

高血圧+糖尿病腎症患者で、アルブミン排泄に対するACEーIとアルドステロンブロッカーの併用効果

アルドステロンによる腎障害のメカニズム
炎症カスケード

エプレレノンの降圧効果(単独投与)
エナラプリルと同じくらい。ロサルタンより効果あり

Ca拮抗薬+エプレレノン→さらに下がる
ACE-I+エプレレノン→さらに下がる
ARB+エプレレノン→さらに下がる

長期投与時の降圧効果
発現はゆっくり。3か月くらいで効いてくる。

治療抵抗性高血圧患者に対する抗アルドステロン薬の降圧効果
→20~25/10くらい下がる。下がり過ぎることあるので慎重投与

血清K値の変動
スピロノラクトン(100)は、エプレレノン(400)に相当
→エプレレノン50、100では、K上昇しない

血清K値別の冠動脈疾患、脳卒中発症リスク

クロルタリドン投与で
K低下した人→イベント増えている
K正常な人→イベント抑制されている

エプレレノンのよい適応
1.本態性高血圧のファーストラインドラッグ
2.他の降圧薬に併用
3.重症高血圧では、ARBと併用
4.心不全
5.CKD?
6.メタボリックシンドローム合併高血圧
7・原発性アルドステロン症の内科治療

アルドステロンブロッカーのエビデンス
→基本的に、心不全のエビデンス。
本態性高血圧に対するエビデンスは、今後、日本に期待される。

ということで、有意義な講演でした。

最近は、セララの講演会がよく開催されます。

11月1日もTV講演会がありました。

http://blog.m3.com/magic/20071101/1

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2007.10.31 23:20 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 3

10/31喘息講演会

ASTHMA SYMPOSIUM 2007 in FUKUYAMA
「気管支喘息治療の今後の展開

PROGRAM
製品紹介  19:15 ~ 19:30
 
特別講演  19:30 ~ 20:30
「喘息ガイドライン2006と吸入ステロイド薬の有用性」
講師:S研究所代表 T先生

 

有意義でした。

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2007.10.25 14:55 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

10/24CKD講演会

慢性腎臓病(CKD)講演会 in Fukuyama

日 時:2007年10月24日(水) 19:00~

<プログラム>

製品紹介

【特別講演】
演題 「CKDは心・脳・血管のリスクファクター」
講師 N大学第二内科教授 I先生 

ルーズベルト大統領は、高血圧のため、脳出血で死亡。(循環器内科医の考え)
ルーズベルト大統領は、尿蛋白が陽性で、CKDだったため、脳出血で死亡。(腎臓内科医の考え)

CKDの定義
1.蛋白尿の存在
2.GFR<60

計算:MDRD簡易式モノグラムで

多くの日本人は、CKD

本日のNHK「ためしてガッテン」は、CKD特集。再放送あり。

フラミンガムスタディによると、蛋白尿多いほど、死亡率高い。

CKDのステージ別予後
→透析導入率よりも、死亡率の方が高い!

CKDは、CVD、死亡、入院の独立した危険因子である。

腎機能障害は、脳卒中後の生命予後を悪化する。

CKD診断治療の重要性
・透析への進行を抑制
・心血管疾患の発症を抑制

AHAが、全ての循環器疾患患者に腎臓病のスクリーニングを推奨
→必ず、蛋白尿、微量アルブミン尿を測定

病草子(1180年):昔から、日本には、メタボリックシンドロームの患者がいた。

MetS構成因子保有数と9年間でのCKD発症リスク
→因子増えると、相対リスク増加

Early Origins of Adult Disease(2006年)
胎児期の栄養、発達、適応が重要なファクター

Junk foodを食べている妊婦または授乳期女性から生まれたこどもは、Junk foodを好み、肥満となる可能性がある。

先生は、今年、東京マラソンに参加。来年も参加予定。

「走ることについて語るときに僕の語ること 」(村上春樹)

朝日新聞2007.2.5の記事
検尿格下げ
厚労省「費用に見合わぬ」
学会「腎炎発見遅れる」→検尿の問題、腎臓学会の取り組み

久山町におけるCKDの頻度
→男女とも集団が2、3、4になるにつれ、増加

CKDの有無別にみた心血管疾患の累積発症率
男女とも、CKD+は、CKDーに比べ、イベント増加

CASE-J:心血管イベントの発症に影響した因子の一番は、腎疾患関連危険因子(尿蛋白+、Cr1.3以上)。ハザード比2.95

CKD発症の危険因子
・年齢
・GFR
・糖尿病
・高血圧
・BMI

腎機能を悪化させる因子(治療の目標)
・原疾患の病態(糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎、多発性のう胞腎)
・CKDに共通の治療
  ●蛋白尿の程度
  ●高血圧
  ・Cr
  ・日常生活注意(肥満、喫煙)

K/DOQI臨床ガイドライン
・効果的であることが証明されている治療
 1.厳格な血糖コントロール
 2.厳格な血圧コントロール
 3.ACE-I、ARB
・有望視されている治療法
 1.蛋白制限
 2.高脂血症治療
 3.貧血の改善

悪循環を断ち切るカンデサルタン(CASE-Jからのメッセージ)
ブロプレスは、用量依存的に蛋白尿を減少させる。

「CKD診療ガイド」

GFR<50は、腎臓専門医へ

CKD患者診療のエッセンス
1.CKD(慢性腎臓病)とは,腎臓の障害(蛋白尿など),もしくは
GFR(糸球体濾過量)60 mL/min/1.73 m2未満の腎機能低下が3か
月以上持続するもの,である. 1
2.推算GFR(eGFR)は以下の推算式で算出する.
eGFR(mL/min/1.73 m2)=0.741×175×Age-0.203×Cr-1.154
(女性は×0.742)
3.CKDは,CVD(心血管疾患)およびESRD(末期腎不全)発症
の重要な危険因子である.
4.CKD患者の診療は,かかりつけ医と腎臓専門医の連携を通じて集
学的に行う.
5.次のいずれかの場合は,腎臓専門医に紹介することが望ましい.
1)0.5 g/g クレアチニン以上または2+以上の蛋白尿 
2)eGFR 50 mL/min/1.73 m2未満
3)蛋白尿と血尿がともに陽性(1+以上)
6.CKDの治療にあたっては,まず第一に生活習慣の改善(禁煙,減
塩,肥満の改善など)を行う.
7.血圧の管理目標は130/80 mmHg未満であり,緩徐に降圧するこ
とを原則にする.
8.降圧にはACE阻害薬やARBを第一選択とし,必要に応じて他の
降圧薬を併用する.
9.ACE阻害薬やARB投与時には血清クレアチニン値の上昇や高K
血症に注意する.
10.糖尿病性腎症では血糖をHbA1c 6.5%未満に管理する.
11.LDLコレステロールを120 mg/dL未満に管理する.
12.腎性貧血を疑う場合は,腎臓専門医に相談する.
13.エリスロポエチン製剤や経口吸着薬の投与にあたっては,腎臓専
門医と相談する.
14.腎排泄性の薬剤は腎機能に応じて減量や投与間隔の延長を行
う必要がある.
15.非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs),造影剤,脱水などは,腎機能
低下のリスクである.

13.の補足
Hb13以上で、心血管イベント↑のエビデンスが出たので、腎臓専門医相談となった。

14.の補足
ザイロリックは、最大100mgまで

SiCKO(マイケル・ムーア):アメリカの医療制度

フロネシス(Phronesis)
倫理の思慮分別をもって、その都度の文脈で、彩的な判断・行為ができる実践的知恵(高質の暗黙知)

CKD is common.
CKD is harmful.
CKD is treatable.

ということで、とても有意義な講演でした。

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2007.09.25 22:49 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

9/25感染症TV講演会

19時より
TVシンポジウム
現場の生の声に答える感染症対策実践講座Vol.4
ー抗菌薬適正使用のための10のルールー
県西部H医療センター感染症科・衛生管理室 Y先生

1.10のルール

2.好中球減少患者の抗菌薬治療

3.院内肺炎の抗菌薬治療

4.手術部位感染の抗菌薬治療

5.抗菌薬の使用制限

2.~4.は、各種ガイドラインより抜粋

とても有意義でした。


詳しくは、先生のご著書「抗菌薬適正使用マニュアル」
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4840416966/503-6760769-8944769
を参照願います。

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