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新型インフルエンザWebシンポジウム

「新型インフルエンザのための感染対策」
H医療センター副院長兼感染症科科長 Y先生

とても有意義なご講演でした。これまでもやもやしてたことがクリヤカットに理解できました。

今日の話は、主に現場の対応について

CDCでは、250人以上の専門家が新型インフル対策として、勤務している

新型インフルエンザの世界中への拡散

北半球データ:60%
南半球データ:90%近く

下記動物のインフルエンザの遺伝子が組み替え
・北米のブタ
・北米のトリ
・ヒト(香港型)
・ユーラシアのブタ

渡り鳥がユーラシアから北米に持って来ることは難しい
人間が北米に持ち込んだのでは?
人間の関与が推測される

新型インフルエンザの特徴
潜伏期:1~7日(1~4日が多い)
臨床症状:省略
感染性:発症1日前から発症後7日(小児では10日)

感染者年齢(米国)
中央値:12才
感染が多い年齢:5~24才
感染が少ない年齢:65才以上

入院患者年齢
中央値:20才
入院が多い年齢:4才未満
65才以上の入院:5%(季節型インフルエンザでは、60%)

死亡者年齢
平均値:37才
65才以上の死亡:8%(季節型インフルエンザでは、死亡患者の90%が65才以上)
妊婦:一般人の4倍の死亡率

集団感染
1.若い人々が集まる環境(学校、キャンプ等)
2.長期ケア施設での報告はない

新型インフルエンザの抗体を持つ人の割合
60才以上:33%
18~40才:6%
18~64歳:9%

迅速診断キット
新型インフルエンザの感度:40~70%
陰性であっても、新型インフルエンザは否定できない
(B+と出たら、否定できる)

感染力

基礎再産生率(1人の感染者が何人に直接感染させるかという人数)
季節性インフルエンザ:1.2~1.4
新型インフルエンザ
米国:1.2~1.7
日本:2.3
メキシコ:1.4~1.6
ニュージーランド:1.96

ちなみに
麻疹20、天然痘5、ムンプス4~7、ジフテリア6~7、風疹6~7

第2波が怖い?
過去4回のパンでミックでの死亡率は、第1波→第2波で
スペイン風邪:5%→60%
香港型:15%→85%
ロンドン:10%→45%
アジア型:43→28%

感染経路と感染対策

新型インフルエンザの感染経路
1.飛沫感染:1~2m
2.手指を介した感染

ちなみに空気感染するのは、はしか、水痘、結核

インフルエンザの空気感染の例
54人乗りのジェット機が3時間地上にとどまる
     ↓
72時間以内に72%が発症
     ↓
換気システムが作動してなかった
     ↓
  高い発症率となった

環境表面からの感染
環境表面(ドアノブなど)に付着しているウイルス
     ↓
    手指に
     ↓
  鼻腔や結膜に付着
     ↓
   体内に侵入

環境表面でのインフルエンザウイルスの生存時間
凹凸面:8~12時間
平滑表面:24~48時間

マイペットなどでふき取る

感染対策の基本は、
感染予防+手指消毒(特に顔面防御)
    
エアロゾル産生処置の場合は、
N95マスク+ゴーグル+長袖ガウン+手袋

エアロゾル産生処置
気道吸引、挿管、蘇生、気管支鏡、剖検、吸入、高流量酸素、人工呼吸

医療従事者:N95マスク
患者:外科用マスク

外科用マスクを2枚はめると抵抗増えて、すきまからウイルスが。
外科用マスクは、1枚。必ず鼻も覆う。

N95マスク
・フィットテスト(サッカリン)
いろいろなタイプやサイズのN95マスクの中から、自分に合ったマスクを選び出す手段
・シールチェック(陽圧チェック、陰圧チェック)
フィットテストが合格したN95マスクの適合具合を、毎回の病室入室前に確認する手段

空気感染隔離室:スモークテスト(毎日チェック)

咳エチケットは、SARS(サーズ) がきっかけで始まった
病院職員(42才)がSARSになり、救急外来にて、おしゃべりしてた。
→患者、職員、面会者に頻回に接触→患者、職員、面会者に感染

咳エチケットとは
1.スタッフ、患者、面会者を教育
2.啓蒙ポスターを使用
3.咳する人はティッシュにて口と鼻を覆い、外科用マスクを装着
4.手指衛生
5.待合室では、呼吸器感染のある人から1m以上の距離を空ける

タミフル耐性は?
新型インフルエンザ:シンメトレルは耐性だが、タミフル、リレンザは有効

8月27日 タミフル耐性の報告
12株以上が報告、リレンザには感受性があった。

妊婦と新生児

妊婦がタミフル内服しても、胎児は大丈夫か?
CDC:タミフル内服が望ましい、アセトアミノフェンによる解熱が望ましい

妊婦とインフルエンザ
1.妊婦での高熱→出生異常
2.解熱剤と複合ビタミン
発熱による出生異常は、軽減する可能性
3.出産時の母体の高熱
4.妊娠中の発熱→アセトアミノフェン

FDA
タミフル:カテゴリーC
妊娠中の投与による安全性の臨床研究がなされてないから。副反応が生じた報告はない。

妊娠中はタミフル禁忌と考えない。
発症した妊婦にはタミフル
予防ではリレンザが推奨される

1才未満
CDCは、タミフル内服が望ましいと考えている

タミフル予防内服:3ヶ月未満は、推奨なし

授乳中の母が感染したら
CDC:授乳を継続するよう指導
1.母乳は感染源にならないが、乳房は感染源になる
2.母は外科マスク使用し、手指消毒後、乳房を出す
3.母の感染後7日間実行

肺炎
1.細菌性市中肺炎に罹患しやすくなる
2.20世紀のパンデミック:二次性細菌性肺炎が重症化の原因

インフルエンザ後の肺炎球菌性肺炎
1.肺や心疾患合併の高齢者の主な死因
2.インフルエンザ後の二次性細菌性肺炎:一次性肺炎よりも治療が難しい

肺炎球菌ワクチン接種率
米国:65才以上の白人60%、黒人とヒスパニックは40%
日本:65才以上 わずか5%

肺炎球菌ワクチン(米国)
1.65才以上全員
2.2~64才でも合併症あれば
3.19~64才:喫煙者と喘息患者

インフルエンザ語の肺炎球菌性肺炎
1.ペニシリンによって治癒するが、溶菌によって炎症性物質がでる
2.マクロライド追加すると、死亡率低下
3.蛋白合成阻害薬で、生命予後を改善できるか?

マウスの実験
インフルエンザ発症後7日目に肺炎球菌性肺炎に罹患したマウス
→アジスロマイシン群が一番生存率が良かった。

新型インフルエンザワクチンの接種の順番は、

CDC
・妊婦
・生後6ヶ月の子供とともに生活する人
・医療従事者

日本
・医療従事者
・妊婦
・基礎疾患のある人
・小児
・1才未満の子の両親

季節性インフルエンザワクチンと妊婦
・妊婦2000人以上を対照とした研究:胎児への影響の心配はない
・米国2000~2003の妊婦200万人では、有害反応わずか20件。流産は3件(ワクチンの関連はなかった。)

一般の人々と新型インフルエンザ
米国では、マスクする人はいないのか?

一般大衆のマスク
・非流行期は、非ハイリスクの人も、ハイリスクの人も推奨しない
・流行期も人ごみでなければ、非ハイリスクの人もハイリスクの人も推奨しない。
・流行期の人ごみ
非ハイリスクの人は推奨しない。
ハイリスクの人は、人ごみの状況を避ける。避けられなければ、フェイスマスクorレスピレータを考慮

CDC
1.市中でのインフル予防にマスクは、科学的根拠がない
2.予防にマスクはしなくてよい
3.流行期に、ハイリスク者が人ごみに入るときはマスクを使用
4.対策はマスクのみではない

職場復帰は?

一般人
1.解熱薬使用しない状況で、解熱後少なくとも24時間が経過するまで(タミフル服用の有無は関係ない)
2.喘息キャンプ、5才未満のケア施設では、もっときびしい

医療機関に勤務する人
発症後7日間or症状消失後24時間のどちらか短い方
(タミフル服用の有無は関係ない)

復帰後も、咳エチケットと、ハイリスクの人々との濃厚接触はさける

大規模集会は自粛した方がいいのか?
→中止してはいけない。むしろ、新型インフルエンザ対策の啓発のための大きな機会となる。新型インフルエンザ合併症のハイリスクの人々は、参加を見合わせてもらう。

症状消失後24時間ならO.K.

ハイリスクの人は、流行地域での集会への参加は控える。

全ての人が、咳エチケットと手洗いを
マスクは推奨しない

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