深安地区医師会講演会
19時15分より情報提供
19時半より特別講演
「職場における禁煙支援~喫煙の健康リスクから禁煙治療まで~」
E大学大学院病態情報内科学教授 H先生
2003年健康増進法(受動喫煙防止)
2005年たばこ規制枠組み条約(WHO)(タバコ使用の中止)
2006年保険適用
Smoking Ban 公衆の場で喫煙禁止
インド全土にわたって、Smoking Ban
タバコを追い詰めているのは、世界の趨勢
日本は遅れている。
喫煙者と非喫煙者の生存率
Doctors born(男性医師50年の追跡調査)
→喫煙者と非喫煙者の寿命の差が10年
男女の平均寿命の差が10年なのは、タバコ、高血圧のため
年代別喫煙率の推移
日本女性20~30代は増加。
喫煙による健康被害
がんの30%は、タバコによるもの
整形外科にも関連。傷の治りが悪い。
タバコに含まれる有害物質
受動喫煙の問題
知らず知らずに他人や家族を傷つけている。
本人と同じくらい害がある
ある意味傷害罪
生活習慣病と喫煙
先進国における死亡の危険因子
1位 高血圧
2位 喫煙
3位 脂質異常
4位 肥満
動脈硬化は、あらゆる危険因子をまとめて治療することが必要!
「喫煙」という病気
三大危険因子の組み合わせと10年間の虚血性心疾患発症率
喫煙のリスク=高コレステロール血症+高血圧のリスクに相当
高血圧と喫煙:脳卒中発症リスクへの影響
喫煙によって、脳機能は低下する
喫煙は脂質異常症を起こす(リポ蛋白プロファイルの悪化)
LDLーC/HDL-C↑
高血圧と喫煙
急性効果:一過性の血圧上昇
慢性効果
慢性高血圧、仮面高血圧、悪性高血圧発症のリスクに
日本人の心血管死の60%は、高血圧と喫煙による
診察前喫煙による仮面高血圧の一例
→禁煙で、正常血圧に
喫煙者は、高血圧新規発症のリスクあり
高感度CRP、アルコール、ウエストサイズも関係あり
禁煙ジレンマ(禁煙すると太る?)
1.喫煙中はやつれていた。
2.健康になって、元の体重に戻った
3.喫煙のリスクは、禁煙による体重増加(平均2kg)のリスクの5倍
スーパーモデル:たばこを吸わないときが一番綺麗
高血圧治療においては、厳格な降圧こそが、患者のメリットになる。
喫煙者では、厳格な降圧によるメリットが失われる。
降圧療法に伴う脂質代謝異常は、実は喫煙が原因
(イスラエルのポピュレーションスタディより)
喫煙と動脈硬化
人は血管とともに老いる。William Osler
PWVは、高血圧の人も正常血圧の人も、年齢とともに高くなる。
動脈硬化の伸展と検査法
内皮機能、IMT、PWV
喫煙者は、血管内皮機能(FMD)が低下
頚動脈の構造と機能に対する血圧と喫煙の作用
大動脈血圧が重要!臓器障害に相関 A.I.
ascot研究:アムロジピン VS アテノロール
同じ血圧降下で、アムロジピン群の方が、心血管イベントを抑制
アムロジピンは、大動脈血圧を下げることで、より脳心事故を低下作用させ、喫煙は、脳心腎の臓器障害に関連する大動脈血圧を上昇させる。
禁煙で、動脈硬化(PWV、A.I.)は改善する!
喫煙者で低下した血管内皮機能をストロングスタチン(アトルバスタチン)が改善。
喫煙とメタボリックシンドローム
喫煙がホルモンに影響し、ポッコリおなかに
重度喫煙者は、生活が乱れがち。肥満者が多い。
メタボリックシンドロームになりやすい。
タバコ吸うほど、メタボリックシンドロームになりやすい。
血中アディポネクチン濃度と喫煙
→喫煙で、アディポネクチン↓
太りゆく日本人。メタボの時代
男性の全年齢、高齢女性で肥満進行
若い女性でやせ進行
→日本人の出世維持体重低下が止まらない!
喫煙と低体重児出生の関係
出生時体重と血圧、コレステロールの関係
→軽いと、血圧、コレステロール高くなる
生活習慣病のアロメトリー(生体比率学)説
喫煙、低栄養による遺伝子変化が、次世代へ受け継がれる。
飢餓に備えた赤ちゃんプログラム
小さな心筋、膵臓、腎臓
低アディポネクチン血症
食塩嗜好
日本人:小太り糖尿病、食塩感受性高血圧、CKD
喫煙とメタボリックシンドロームの関係
喫煙する人は、糖尿病になりやすい
(インスリン抵抗性が悪くなる?)
喫煙は、2型糖尿病のリスク(1.4倍)
環境喫煙による糖尿病発症リスク
能動喫煙1.9倍、受動喫煙1.8倍
喫煙と心筋梗塞
喫煙による循環器系の変化
5分の喫煙による血中抗酸化物質の急激な減少
喫煙の心筋血流と心筋血流予備能への影響
喫煙による心筋梗塞の発症
タバコを吸うことは、車のマフラーの排気口に口を当てているのと同じ(CO)
公的な場所の禁煙条例(Smoking Ban)によって、即座に心筋梗塞、脳卒中の救急患者が激減
(喫煙率は低下していないので、この現象は受動喫煙の低下によるもの)
スモーキングバンにより
急性心筋梗塞↓、急性心筋梗塞入院患者数↓
健常人における受動喫煙の急性効果
→冠血流予備能が低下する
タバコの煙によって、血中酸化物質↑→血管拡張能↓
少しの煙を吸わされるだけで、血管機能は急峻に低下する
タバコの煙の虚血性心疾患に対するリスク
今日から始める禁煙支援
ニコチン依存には、禁煙補助薬
ニコチン代替療法
禁煙治療の効果メタアナリシス
ニコチンパッチ2倍の効果
チャンピックス4倍の効果
最後に、E大学医学部キャンパス禁煙のあゆみを話された。
タバコの循環器系の害が中心のお話で、とても有意義でした。
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