19時半より、UPLIFT衛星講演会fromベルリン
(ERS会場のベルリンからライブ配信)
テーマ:COPD治療の新時代の扉を開く
~ランドマークトライアル UPLIFTの結果から~
演者:W大学医学部内科学第三講座教授 I先生
NEJMオンライン版
http://content.nejm.org/cgi/content/full/NEJMoa0805800 COPD患者における気道の可逆性
SAMA/SABAの拡張効果(UPLIFT)
FEV1↑>15% 65.6%
FEV1↑>200ml 55%
平均改善:FEV1=229ml、FVC=407ml
COPDに対するスピリーバの気管支拡張作用
FVC△%、FEV1△%、PEF△% すべて改善
息切れも改善。
UPLIFT
中等症~重症のCOPD患者に対するスピリーバの多施設二重盲検比較試験(Understanding Potential Long-Term Impacts on Function with Tiotropium: UPLIFT)
UPLIFT:過去最大の大規模臨床試験、人数も期間も最大
主要評価項目
トラフFEV1の経年的低下量
気管支拡張薬投与後90分のFEV1の経年的低下量
これまでのスタディでは、吸入ステロイドでは、1秒量の経年変化に、プラセボとの差はなかった。
COPD患者の禁煙による肺機能低下の抑制←これまでは、禁煙のみだった。
約6,000例のCOPD患者を登録,スピリーバ群(2,987例),プラセボ群(3,006例)に割り付けし,2004年から4年間のフォローアップ
両群とも、抗コリン薬を除くすべてのCOPD治療薬の使用が可能。
LABA、ICS、LABA/ICS、テオフィリン、SABA
両群のおもな患者背景
平均年齢約64.5歳
喫煙率約30%
COPD罹病期間は約10年
GOLD分類はステージ2、3が44~45%、ステージ4が8~9%
どの地域もステージ2、3が多く、地域による差はなかった。
ICS、LABA使用率63~72%(最終的には、7割使用)
脱落率は、スピリーバ群が低かった。
ピークFEV1、トラフFEV1とも、スピリーバ群が改善。
主要評価項目の経年的低下率に関しては両群で有意差は見られなかった。
サブ解析で、LABA、ICS非使用群では、スピリーバ群が有意に改善した。ステップ2では、スピリーバ群が有意に改善した。
→より早期からのスピリーバ介入
スピリーバ群は、プラセボ群に比べ、以下の項目で良い結果が出た
・健康関連QOLの経年的変化量
・増悪の抑制効果
・増悪率
・増悪による入院
・すべての理由における死亡
脳卒中:有意差なかった。
心筋梗塞:スピリーバ群で、リスクが低下した。
まとめ
1.呼吸機能の経年低下に対する抑制効果
症例全体では、対象群と有意差なし。両群とも、低下率は小さい。
LABA、ICS非使用群、軽症例では、有意差あり
2.長期にわたる効果の持続性
呼吸機能とQOLの改善、増悪の抑制
3.安全性
死亡率の抑制、心血管疾患、脳卒中の発症リスクを高めない
虚血性心疾患リスク低下、呼吸不全の抑制効果
COPDの臨床像と治療
・気流制限抑制
・増悪抑制
・QOL改善
・心血管疾患抑制、死亡抑制
スピリーバは、ファーストチョイス。他剤への上乗せ効果
ということで、有意義な講演でした。