第4回中国・四国喘息研究フォーラム
情報提供
一般講演「吸入ステロイドシクレソニドの服薬遵守状況の調査について」
Hクリニック院長 H先生
特別講演I「アレルギー疾患の発症と予防」
G大学大学院小児科学分野教授 A先生
特別講演Ⅱ「喘息とCOPDの鑑別診断」
W大学内科学第3講座教授 I先生
喘息とCOPDの病理像の違い
・喘息:上皮剥離、基底膜飛行(+)
・COPD:杯細胞の過形成、基底膜肥厚(-)
喘息:ステロイド反応性の炎症→吸入ステロイド(ICS)が第一選択
COPD:ステロイドに反応しない炎症→気管支拡張薬が第一選択
2000年→2005年で、ICS使用率の変化
小児:5%→8%
成人:12%→18%
まだまだ低いICSの使用率
通常治療で改善しない喘息
1.アドヒアランス、吸入手技、偽ステロイド抵抗性
各喘息治療薬の服薬コンプライアンス
アドエア、モンテルカストが高い。
介助吸入療法の実際
介助吸入による気流制限の改善
2.喫煙合併、ステロイド抵抗性
米国
喘息患者の喫煙率は、25~35%
ICSの効果と喫煙
喫煙者は、ICSの効果が弱くなる
窒素化ストレスによるステロイド抵抗性
テオフィリンによる窒素化ストレス抑制
3.リモデリングのある喘息
喘息気道の炎症とリモデリング
喘息患者の閉塞性障害(1秒量)の経年的進行(男性非喫煙者)
・健常人:22ml/年で低下
・喘息患者:38ml/年で低下
ICSで改善しないとき、1~2週間のプレドニン(30mg/日)投与で、パーソナルベストがわかる。
重症喘息と末梢気道閉塞(Air trapping)
喘息:肺活量は正常
重症喘息:肺活量も減少
末梢気道での気流制限と気道閉塞
重症喘息では、いくつかの末梢気道の閉塞あり
末梢気道閉塞とCT:Air trapping、気腫のように見える。
気道への好酸球浸潤、中枢VS末梢
中枢気道:内側に炎症細胞多い
末梢気道:外側に炎症細胞多い(ICSが充分量必要)
2005 Momodisperse(粉散)粒子による検討
末梢まで到達するのは、1.5μm
オルベスコ
エアロゾル粒子の微細化による末梢到達率の上昇
4.COPD
日本の有病率
530~700万人、全体の8.5%
1秒量は、80cc/年で低下
禁煙によるCOPD進行抑制効果
早期禁煙なら改善大きい(可逆性3+、炎症抑制3+)
COPD患者における気道の可逆性
65.6% 1秒量15%以上改善
55% FEV1 200ml改善
平均改善:FEV1 229ml、FVC407ml
COPDの臨床像と治療
スピリーバによる1秒量の改善効果
LABAとその影響
ICSの増悪減少効果
閉塞性障害の程度と相関
→重篤な人ほど、増悪が減る。
喘息とCOPD:相違点とオーバーラップ
COPD700万人、喘息1000万人
喘息患者がCOPD合併
喘息患者が喫煙。気道過敏性亢進は、COPDのリスクファクター
COPD患者が喘息合併
COPD患者に高齢発症喘息を併発
COPDは、喘息症状を顕在化しやすい。
閉塞性障害の自然経過
CAMPスタディ
軽・中等症の喘息小児の肺の発育は、COPDのリスクファクターに
酸化ストレスと呼気ガスマーカー
呼気NOによる鑑別診断:呼気NO高ければ、喘息
喘息とCOPD
1.違い
原因の違い:アトピーVSタバコ
障害される部位
ステロイド反応性の違い
2.合併ありうる
3.喫煙は、両者によくない
喘息
ステロイド反応性、呼気NO↑↑↑
COPD
ステロイド抵抗性、呼気NO→↑
治療のまとめ
喘息:ICSにAdd-on
COPD:抗コリン>LABA
ICSは、重症以上で増悪抑制効果あり
窒素化ストレスに対し、テオフィリン有効
併存症、全身の影響に対する管理が重要
ということで、有意義な講演でした。