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2008.08.08 23:56 |  講演会  |  循環器  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

8/8静脈血栓症講演会

第356回福山市医師会循環器病研究会 

【製品紹介】 19:00~19:10

【特別講演】 19:10~
「紳士は静脈血栓症がお好き?」
H病院循環器科主任部長 I先生

1.肺塞栓症 VTE
2.深部静脈血栓症

●1.肺塞栓症

新潟中越地震で、エコノミー症候群11例発症4例死亡(死亡率36%)

天災はいつやってくるかわからない! 明日は、我が身

天災では、たこつぼ型心筋症も頻発

たこつぼ型心筋症:H病院S先生が1990年に発表
急性期は、心機能障害。慢性期には回復。
H病院から世界へ。

地震(災害)と急性循環器疾患

ストレス、車中泊
   ↓
心筋梗塞↑
たこつぼ型心筋症↑
肺塞栓症↑

肺塞栓症
下肢静脈に血栓形成、下肢深部静脈血栓症
   ↓
遊離(再発)
   ↓
肺動脈閉塞(肺血流途絶)

決して、局所疾患ではない!!
→医者の腕の見せ所

米国の死亡原因
虚血性心疾患45万人
肺塞栓20万人
乳がん4万人
AIDS1万人

米国の年間死亡者数
虚血性心疾患>脳卒中≒肺塞栓症>乳がん>AIDS

深部静脈血栓症 200万人/年
     肺血栓 60万人/年
     ↓  ↓
    死亡 肺高血圧症
6~10万人  3万人

日本も肺血栓増加

MAPPET(ヨーロッパ1001人のスタディ)
死亡率は、
グループ1(右心不全) 7.1%
グロープ2(低血圧) 14%
グループ3(ショック) 23%
グループ4(循環虚脱Collapse) 60%

JaSPER(日本のスタディ)によると、
右心不全 2.7%
心不全(右心不全なし) 0.8%
ショック 16%
循環虚脱Collapse 62%

右心不全例は予後悪い
心エコーで予後がわかる

急性肺塞栓症の治療戦略(H病院)

  右心不全
なし        あり
↓          ↓
抗凝固療法  血栓溶解療法+確実な再発予防

基礎疾患に対する配慮を忘れずに!

ショック、循環虚脱
  ↓
血行動態維持
カテコラミン
PCPS
人工呼吸器
  ↓
積極的な再還流療法、再発予防

必ず考えないといけないこと

急性期治療
・血行動態の評価
・リスク判定

1)早期の肺血流再開

カテーテルを用いた肺動脈閉塞血栓の除去

2)確実な再発予防

下大静脈フィルター

3)基礎疾患に対する配慮

カテーテルによる深部静脈血栓の除去

1)
①吸引除去→8FrPTCA(JCR4)

②血栓破砕術→ガイドワイヤーを用いて、血栓を粉々に

③Rheolytic Embolectomy→透析シャント不良を治すカテーテルでジェットを吹き出し、粉々に

①がほとんど。

③は先生は2例のみ。今はやってない。

カテーテル治療の適応
・広範囲の肺塞栓
・血行動態が不安定
・血栓溶解療法が失敗or禁忌
・人工心肺が禁忌or施行不能
・カテーテル治療手技の経験を積んだスキルのあるチームの存在

JaSPERによると、
1997、1997~2000、2000~2003での各治療法は、
カテーテル治療:6%、5%、10%
抗凝固療法:74%、82%、92%
血栓溶解療法:50%、40%、58%

どこの施設でもできる方法:ROBOT
死亡率0%
入院期間短縮できる

急性肺塞栓症に対するカテーテル治療の臨床的意義
1.血行動態の速やかで確実な改善→救命
2.血栓溶解療法禁忌例にも可能→救命
3.血栓溶解療法との併用→出血性合併症の回避、効果増強
4.血栓の確認→腫瘍塞栓との鑑別
5.入院期間の短縮

t-PA
ウロキナーゼ
ヘパリン、ワーファリン

急性期死亡率も低下させる

●2.確実な再発予防

下大静脈フィルター
(遊離血栓の捕捉)

PREPICS
深部静脈血栓症に対する下大静脈フィルターの肺塞栓予防効果

フィルター、Noフィルターで、
発症:1.1%、4.8%
死亡率:0%、2.0%

フィルター
Temporary
Permanent
Retrievable

Permanent IVCフィルターの絶対的適応 1)~4)
→H病院では、癌の患者さんのみに

JaSPERによると、IVCフィルターの使用頻度は、
1997:18%
1997~2000:33%
2000~2003:34%
最新:46%

右心不全での死亡率は、
MAPPET7.1%(ヨーロッパ)
JaSPER2.7%(日本)
→急性肺塞栓症の予後改善に関与しているのは、下大静脈フィルターのみ!!

下大静脈フィルターも、良いことばかりではない!
→下大静脈フィルターの閉塞
→カテーテルによる血栓除去が有用な場合も

症例:家族性AT-Ⅲ欠損症
フィルターなどの異物は使用せず

肺塞栓患者の長期予後
5年間で38%死亡(癌14%)
再発はほとんどない。

危険患者の増加
手術患者、高齢、癌、肥満、長期臥床患者など

「静脈血栓塞栓症の発症予防のためのガイドライン」

深部静脈血栓症の危険因子

     深部静脈血栓症
     ↓       ↓
肺塞栓併発なし    肺塞栓併発あり
↓                    ↓
発症2週以上:抗凝固療法     ↓
発症2週未満:血栓溶解療法+確実な再発予防→DVTにもカテーテル治療

とても有意義でした。


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