19時より府中地区医師会学術講演会
情報提供後、
特別講演
「慢性腎臓病(CKD)の治療戦略」
O大学医学部付属病院病院教授 I先生
血液透析患者数は増加している
2010年の予想
世界 209.5万人
米国 54.3万人
日本 30.0万人
CKDの概念は、2002年にできた。
日本人のCKD患者数
透析患者数(CKD5D)26.4万人。国民の500人に1人
CKDの発症と進行の概念
腎臓専門医は、2800人しかいないので、かかりつけ医にCKD患者を診てもらいたい。
循環器病が増え、それが原因で死亡が多い。
心疾患で死なないようにする。
CKDの定義と病期(ステージ)分類
定義:以下の状態が3ヶ月間持続
1.腎障害の存在が明らか(特に、蛋白尿の存在)
2.GFR60未満
MDRD簡易式の日本人への使用
Cr測定は、酵素法で
腎不全マップ
末期腎不全の高発生地域:九州、四国
日本のCKD患者数
CKD(CKD3~5):1926万人、18.7%
GFR50以下:418万人、4.1%
加齢と共に、CKD患者数は増える。
GFR低下速度(ml/min/10年)は、きわめてゆっくり
→GFR<40でリスクと考える
年齢、血圧とGFR低下速度
血圧はそれほど腎機能の低下に影響を与えない
蛋白尿とGFR低下速度
蛋白尿は、影響与える。
蛋白尿の有無で、腎機能の落ちが2倍違う
沖縄の腎不全発症率
GFR<50.2で、蛋白尿(+)の人は、末期腎不全発症率大
GFR低下のシミュレーション
GFR>50なら、腎臓で命落とすことはない。
腎機能と生命及び腎予後ー約5年間の追跡ー
CVD死亡、腎死亡
蛋白尿あると、CVDでの死亡多い(透析になる人はあまりいない)
腎機能悪い人は、CVDで死亡
腎不全は、心臓の組織に影響を与える
GFR別の死亡率、心血管事故数、入院数(アメリカ、サンフランシスコ)
GFR低下してくると、心血管事故相対危険度↑
蛋白尿と腎機能低下は、循環器病による死亡の危険を相加的に高める
(茨城県検診結果より)
心筋梗塞を起こした患者の1/3は、CKDになる。
→もう1回、心イベント起こす
CKD、CVDでは、心血管死亡、全死亡のリスクが高い
心腎連関:体液調節障害、内皮障害による動脈硬化、貧血が悪循環を来す
新規透析患者の原因疾患
慢性腎炎減っている
糖尿病腎症↑
高血圧も増加してきている
世界中で糖尿病患者は増加
日本の糖尿病患者は増加。
しかも、治療を受けてない人が366万人いる。
腎症が増えている
糖尿病腎症の経過(O大M教授)
→糖尿病腎症で、糸球体高血圧の起こる原理
アジア人2型糖尿病の55%が、尿中アルブミン+
ACE-I、ARBの腎症抑制効果の各スタディ
RENAALスタディのアジアと世界の比較
→ロサルタン処方。アジアで著明に抑制
RENAALスタディ:尿蛋白低下率と末期腎不全発症率
→蛋白尿低下させると、腎不全発症率低下
ACE-I、ARBは、尿蛋白減少で調節するよい(中国)
塩分摂取率の多い患者では、利尿薬の投与が効果的である。
ACE-Iの腎機能に与える影響、2型糖尿病腎症患者の経過
→GFR低下するが、ACE-Iやめて、クロニジンにすると、GFR再上昇
→実は、あまり悪くなってない
RENAALスタディ
蛋白尿抑制された人は、心血管エンドポイント↓、心不全発症率↓
Hbが1g/dl減るごとに増えるリスク:左室肥大、心不全
RENAAL:Hb低下でイベント発生率↑
CKD患者診療のエッセンスの補足
1.CKD(慢性腎臓病)とは,腎臓の障害(蛋白尿など),もしくは
GFR(糸球体濾過量)60 mL/min/1.73 m2未満の腎機能低下が3か月以上持続するもの,である.
→日本人では、GFR50未満でよい。
5.次のいずれかの場合は,腎臓専門医に紹介することが望ましい.
1)0.5 g/g クレアチニン以上または2+以上の蛋白尿
2)eGFR 50 mL/min/1.73 m2未満
3)蛋白尿と血尿がともに陽性(1+以上)
→Cr0.5以上で紹介するのは、治癒可能な腎炎の場合があるため
14.腎排泄性の薬剤は腎機能に応じて減量や投与間隔の延長を行
う必要がある.
→H2ブロッカー常用量は危険。
ということで、有意義な講演でした。