19時よりセララTVシンポジウム
レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の新時代
アルドステロン・ブロックの重要性
(K大学M病院内科教授S先生)
有意義でした。
100年以上の歴史を持つカスケード
基礎研究、臨床試験 エプレレノン「セララ」
選択的アルドステロンブロッカー
1.降圧薬
2.臓器保護薬
3.抗線維化薬(肺線維症、肝硬変)
4.抗炎症薬(グルココルチコイドの代わりとして)
5.抗血栓形成薬、内皮機能改善薬(動脈硬化の薬)
食塩とアルドステロンの不適切なバランスを改善する
アルドステロンブロックの重要性
●1.今、なぜ、アルドステロンか
1953年:アルドステロン発見(最初の名前は、エレクトロコルチン)by Simpson and Tait(後に、夫婦に)
1954年:アルドステロン構造決定 mineralcorticoid
1955年:原発性アルドステロン症 by Jerome W.com
アルドステロンの古典的な位置づけ
アルドステロンは、腎臓ホルモン
Naの再吸収とKの分泌
1992~1994
アルドステロンと食塩で、心臓に強い線維化が起きる by John W.Funder
2000~
アルドステロンの新しい臓器障害は、食塩の存在下で
血管炎、炎症細胞
アルドステロン
↓
血管炎
↓
食塩↓ ←トリガー
↓
心臓の線維化
アルドステロンは、食塩とのバランスの中で、このカスケードを進ませる
アルドステロンは腎臓だけのホルモンではなく、心血管系疾患のリスクホルモンである。
ミネラルコルチコイド受容体(MR)は、腎臓などの上皮組織だけではなく、心血管系などの非上皮組織にも存在する
MRは、高親和性コルチコステロイド受容体である。
アルドステロン、コルチゾール共に高い親和性で結合
11βーHSD2は、上皮組織におけるアルドステロンのMR選択性を保つ酵素である。
ヒトの各組織のMR mRNAの発現
11βーHSD2のない非上皮組織にも存在
ミネラルコルチコイド受容体
上皮組織:保護されている。アルドステロンがMRに簡単に結合できる
非上皮組織:保護されていない。アルドステロンがMRに簡単に結合できない
エプレレノンは、上皮性/非上皮性MR拮抗薬である。
エプレレノンとスピロノラクトンは、全く異なる薬剤である
スピロノラクトンは、
MR拮抗薬、PR拮抗薬/刺激薬、AR拮抗薬、GR/ER拮抗薬
エプレレノンは、MRのみを選択的にブロックする。
MR拮抗薬
どう使うか?
・高血圧治療のファーストラインとしての使い方
・それぞれの専門家が、RA系抑制薬に併用して、臓器保護薬としての使い方
●2.降圧薬としてのエプレレノン
アルドステロン濃度は、血圧上昇、高血圧発症のリスクに関与
エプレレノンは、MR選択性がきわめて高い
日本人を対象としたエプレレノンの臨床効果
50mg開始~100mgMAX
中等度~軽度の患者にまず使用
エプレレノンおよびアムロジピン投与前後の24時間収縮期血圧
→ほとんど同じ血圧の下がり方のパターンを示した
エプレレノンおよびエナラプリル投与前後の24時間収縮期血圧
→ほとんど同じ血圧の下がり方のパターンを示した
黒人/白人高血圧患者を対象とした
エプレレノンとロサルタンの効果
→エプレレノンは、黒人も白人も血圧を下げた。
(参考:黒人高血圧は、低レニン性高血圧で、食塩排泄しにくい。
塩分制限のうえ、利尿薬使用しないと下がりにくい。)
高血圧治療ガイドライン2009年に海底
→併用治療をアピール
エプレレノンの併用薬:幅広い相性のよさ
①エプレレノン+Ca拮抗薬
②エプレレノン+ARB
③エプレレノン+ACE-I
④エプレレノン+β遮断薬
・エプレレノン+利尿薬
エプレレノンの副作用
非特異的なもので、特徴となるものはない。
エプレレノン
1.1日1回で、良好な持続した降圧効果
2.臓器保護作用に優れている
3.副作用が少ない
4.人種差がなく、低レニン性高血圧症でも有効
(食塩制限できない症例でも有効)
ガイドライン2009の主要降圧薬にエプレレノンも追加されるだろう。
アルドステロン高血圧
ー中枢circumventricular MRを介するー
(脳室周囲のミネラルコルチコイドの対する作用)
responder、non-responderどちらも、Kの値に変化なし
→利尿効果ではない。
アルドステロンの昇圧機序
●3.臓器保護薬としてのエプレレノン
JNC7ガイドライン
アルドステロン拮抗薬は、心不全、心筋梗塞後に積極的適応
重要になってきたRA系抑制薬のアルドステロンブレイクスルー対策
RALES研究は、アルドステロンブレイクスルー対策として計画され、大きなインパクトを与えた。(スピロノラクトン)
アルドステロンブレイクスルーの定義
1.治療後の血漿アルドステロン濃度が、治療前値よりも上昇した場合
2.ブレイクスルーを起こした後の血漿レベルも、正常範囲内にある。
3.治療後、副腎からのアルドステロンの分泌が増した状態
本態性高血圧患者におけるACEーI治療中のアルドステロンブレイクスルー
ACEーIの種類によるアルドステロンブレイクスルーの頻度
→エナラプリル、イミダプリル、トランドラプリルのいずれも、ブレイクスルーが起きていた
ACE-I、ARB投与におけるアルドステロンブレイクスルー
アルドステロンブレイクスルーと心肥大係数(LVMI)の変化
・アルドステロンブレイクスルー(-)→LVMI退縮
・アルドステロンブレイクスルー(+)→LVMI変化なし
早期糖尿病腎症治療中のアルドステロンブレイクスルーは、45人中18人
→アルブミン尿の下がりが悪い
→スピロノラクトン追加処方で、微量アルブミン尿低下
糖尿病腎症におけるスピロノラクトンの抗蛋白尿効果
糖尿病腎症におけるアルドステロンブロッカーの抗アルブミン尿作用
1.ACE-I、ARBとの併用で有効
2.血圧を下げない用量でも有効
3.抗アルブミン尿作用の発現早い
4.血漿アルドステロン濃度に依存しない
5.早期の抗アルブミン尿作用と、慢性期の作用は機序が異なる。
アルドステロン拮抗薬は、高K血症に注意
エプレレノンの禁忌
(2)~(7)は、Kのからみ
(3)微量アルブミン尿or蛋白尿を伴う糖尿病患者
(3)は、残念ながら禁忌
高血圧治療のファーストラインとしての使い方
それぞれの専門家がRA系抑制薬に併用して、臓器保護薬としての使い方→心臓はO.K.だが、腎臓は、禁忌に注意
アルドステロンブロッカーと高K血症
1.アルドステロンブロッカーの用量
2.腎機能
3.K他の定期的なフォロー
4.2型糖尿病の有無?
RA系の中心は、アンジオテンシンⅡである。
RAASの新たな概念
ーアルドステロンが中心にー
食塩摂取の多い日本の高血圧患者にはかなり有効で、期待できる降圧薬である。いかに上手に使えるか
有意義でした。質問コーナーは、パスし、19時45分に会場を出る。
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