第348回福山市医師会循環器病研究会
19:00~
製品紹介
19:15~ 《 特別講演 》
「大血管障害進展を見据えた糖尿病治療の新しい流れ
-経口糖尿病薬選択の考え方-」
S大学内科学教授 N先生
日本人、アジア人は欧米人に比べて小太りで糖尿病を発症させる。
農耕民族→インスリン分泌不良(欧米人の約1/2)
糖尿病の治療目標は、血管合併症の克服
糖尿病は、心不全のリスクを増加させる。
(フラミンガムハートスタディ)
収縮不全:心筋梗塞の既往と強く関係。利尿薬等で治療。
拡張不全:糖尿病、高血圧と強く関係。治療薬のエビデンスなし。リスクの糖尿病、高血圧の治療を。
OGTT時の各診断区域のHbA1cの図
→HbA1c5.5でも、2時間後血糖値200以上あり
糖尿病患者
・空腹時のみ126以上:10.4%
・空腹時126以上かつ2時間値200以上:48.1%
・2時間値のみ200以上:41.4%
2時間値高血糖が、心筋梗塞を起こしやすい。
OGTT2時間血糖値に相当する空腹時血糖値
・糖尿病をスクリーニングするには、空腹時105(DECODAスタディ)
・糖尿病、IGTをスクリーニングするには、空腹時95(Funagataスタディ)
HbA1cレベルと死亡リスク(EPIC-Norfolk研究)
大血管障害進展抑制のためには、HbA1c5.8%未満(優)を目指す
2型糖尿病の病態と薬剤の選択
まず1剤からはじめる。どの薬剤が合うかわかる。
肥満例:男性はアクトス15mg、女性は、アクトス7.5mgから開始。アクトスは心不全禁忌なので、BNP>60では使わない。
非肥満例:αーGI 3錠からはじめる。腹満感、便秘の副作用あり。
単剤で下がらなければ、2剤併用。
それでも下がらなければ、アマリール0.5~1mgを追加
メルビンはいい薬だが、日本での最大使用量は750mgのため、エビデンスなし。腎障害患者、造影剤でアシドーシス起こすことあり
グリニド薬:軽い例に。下がらなければ、SU薬と併用できないので、SU薬に切り替える。
先生は、基本的に、αーGI、アクトス、アマリールを組み合わせる。
ときに、メルビン。(HbA1c7.0未満)
HbA1c7.0以上では、最初からアマリール使う場合も、糖毒性を取り、その後、αーGIやアクトスを追加。
65才以上では、アマリール0.5mgから使用。
糖尿病治療費について
UKPDS:オイグルコンは、空腹感があり、太る。長期使用で、β細胞疲弊。
糖尿病薬使用患者における心筋梗塞のリスクと短期予後
(デンマーク、ノースコートランド)
非薬物療法、インスリン使用、オイグルコン→心筋梗塞増加
グリミクロン、アマリール、非SU(メルビン他)→有意差なし
2型糖尿病患者における大血管症の発症、進展の機序からみたアマリールの作用
オイグルコン最大使用量をアマリール(6)に切り替えるときは、血糖上昇の場合あるので、アクトスやαーGIを併用して切り替える。
短期効果から長期予後の改善へ
・血管不全:IMT、PWV、負荷心電図、ホルター心電図、高感度CRP
・心不全:心エコー、BNP(60以上)
アップストリーム治療が重要
・早朝高血圧
・食後高TG(200以上)
・食後高血糖
正常体重と肥満体重における24時間収縮期血圧
→肥満は、モーニングサージあり
体内時計機能不全は、生活習慣病の大きな要因
時計遺伝子発現リズムこそが、体内時計の根源
生活習慣(体内時計)の乱れは、先進国の多くで、大きな社会問題
健常人でも、睡眠不足の状態では、朝食後の血糖がより上昇
ほとんど全ての細胞が自律振動時計を持つ
時計遺伝子の概日発現体としての機能
・中枢・時計遺伝子:光と関係
・末梢・時計遺伝子:光と独立
脂質と日内リズム
遊離脂肪酸
↓
転写因子ROR
↓
時計遺伝子調節蛋白Bmal1↑
↓
食後高血糖、食後高TG、早朝高血圧
健常人の時計遺伝子発現リズム
ヒト時計遺伝子の測定システム開発
時計遺伝子は、将来の生活習慣病の診断・治療ターゲット?
ということで、面白い講演でした。
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