第54回 平成19年10月25日(木)19:00~
「高血圧の救急病変を考える」 |
1.実技ワンポイントレッスン AEDを用いたPrimary ABCD Y 先生 (県立H病院 救命救急センター 部長)
2.パネルディスカッション ~高血圧・救急医療のトリアージを学ぼう ‘プライマリケア医が見逃したくない兆候とは?’~ (1)高血圧と心臓病(循環器専門の立場から) I 先生 (H市民病院 循環器科 主任部長) (2)高血圧と脳血管疾患(脳循環専門の立場から) O 先生 (H大学病院 脳神経内科 診療准教授) (3)高血圧と脳血管疾患(脳外科専門の立場から) -直ちに脳外科に送るべきポイントとは- T 先生 (H総合病院 脳神経外科 主任部長)
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有意義でした。
19時より広島プライマリケアセミナー
ー高血圧の救急病変を考えるー
●I.実技ワンポイントレッスン AEDを用いたprimaryABCD
県立H病院救急医学 Y先生
AED
まず電源。
パッドがどれかわかれば、後は、AEDのアナウンスに従って
2分たつと、またAEDのアナウンス始まり、その繰り返し
AEDだけでは助からない。心臓マッサージの重要性。
2005年のガイドラインから、心臓マッサージの重要性がさらに強調された。
心臓マッサージのコツ
・ひじ曲げない
・左右にぶれない
ABCするのがパーフェクトだが、素人にとってABは難しい。
C:AB=30:2
1.人を呼び、物を集める
2.絶え間ない心臓マッサージ
3.AED
2005年から、心臓マッサージの中断は最低限になった。
心臓マッサージだけでも、ある程度空気が出入りする。
Ⅱ.パネルディスカッション
高血圧・救急医療のトリアージを学ぼう
プリマリケア医が見逃したくない兆候とは?
●1.高血圧と心臓病(循環器専門の立場から)
H市民病院循環器科主任部長 I先生
世界の死因(WHO)は、1位:虚血性心疾患、3位:脳卒中、10位:その他の心臓病。
世界全体の全ての病気に関与する6大リスクファクターは、
低体重、水(不衛生)、安全でない性行為、血圧、たばこ、アルコール
(病気なのは、血圧だけ)
高血圧性緊急症とは?
・血圧上昇によって、脳・心・腎・大血管など標的臓器に急速に障害が生じる病態
・単に血圧が異常に高いだけの状態ではない
・高血圧緊急症:直ちに降圧を図るべき状態
・高血圧切迫症:数時間以内に降圧を図るべき状態
ESH-ESC2007高血圧管理ガイドライン
高血圧緊急症心臓編
1.心筋梗塞と高血圧
2.狭心症と高血圧
3.高血圧と大動脈解離
4.高血圧性左心不全
高血圧緊急症のチェック項目
1.病歴
治療歴、服薬薬剤
2.病状
胸背部痛、悪心・嘔吐、心・呼吸症状
3.身体所見
血圧と左右差、脈拍、呼吸、頚静脈怒張、血管雑音、ラ音、心雑音、下腿浮腫
4.緊急検査
血液、尿、胸部レントゲン、心電図、エコー、CT
ビデオ供覧
心筋梗塞初期治療の覚え方:山本モナと覚える
Morphine
Oxygen
Nitroglycerin
Aspirin
使う順番は、
酸素→ニトロ→アスピリン→モルヒネの順で
収縮期血圧をわずか2mmHg下げるだけで、脳卒中8%減少、心臓死4%減少、心血管事故7%減少
降圧により脳卒中35~40%減少、心疾患20~25%減少、心不全50%減少。
高血圧患者:合併症の中で、心疾患の合併が25%
血圧の正しい測り方?
・聴診法で側手
・座位で測定
・少なくとも5分間の安静後に測定
・少なくとも2回測定
・時には立位で測定
アメリカ
現在40歳代の男性が寿命より16年元気で長生きするためには
1.ストレス減らす
2.血圧を下げる
3.1月に14回の正しいSEX
4.禁煙する
●2.高血圧と脳血管疾患(脳循環専門の立場から)
H大学病院脳神経内科診療准教授 O先生
I.高血圧性脳症
・急激な血圧上昇
・症状:意識障害、霧視、頭痛、けいれん、片麻痺
・収縮期140くらいの血圧上昇でも起こることあり
・画像診断
後頭葉・小脳の白質中心にCTで低吸収域
MRI:T2/FLAIRで高信号域
血管性浮腫(梗塞ではない。)
・脳血流自動調節能の消失
・降圧治療
1.入院、塩分制限
2.ペルジピン0.5γ(ヘルベッサー)
経口薬:ペルジピン、アダラートL、カプトリル、セロケン
3.ミカルディス、アムロジピン、アーチスト
4.1時間に10~20%降圧。2~6時間で、160/100~110を目標
Ⅱ.脳梗塞急性期
・循環器の危険因子
・意識障害、片麻痺、失語症他
☆脳梗塞急性期は、降圧治療してはいけない。
降圧は、220/120以上が持続する場合のみ
t-PA予定患者では、180/105未満に
ペルジピン、ヘルベッサー使用
●3.高血圧と脳血管疾患(脳外科専門の立場から)
ー直ちに脳外科に送るべきポイントとはー
H総合病院脳神経外科 T先生
脳血管障害の主な危険因子
脳血管障害に対する高血圧の危険度
SAH:危険因子として、高血圧保有、喫煙、過度の飲酒
脳出血、脳梗塞:予防として降圧薬治療が推奨される。
高血圧脳症、SAHは、特に、緊急降圧が推奨される。
高血圧が脳血管障害の原因か?
脳血管障害が高血圧の原因か?
SAHの63%に高血圧
脳出血の93%に高血圧
脳梗塞の72%に高血圧
脳外科領域での血圧
1.脳卒中のリスクとしての高血圧
2.脳血管障害発症時(直後)の高血圧
脳卒中後の高血圧の救急処置
・標準的治療
原疾患を診断治療。
的確な降圧
拡張期100前後を目標に。
SAH、高血圧脳症はとにかく降圧を優先
ヘルペッサー、ペルジピン注射薬で
1.下げすぎない(特に脳梗塞)、拡張期圧100前後に
2.急には下げない(特に脳梗塞)
3.経口薬は投与しにくい。
まとめ(脳外科に送るべき症例)
1.激しい頭痛を伴う
2.意識障害を伴う
3.麻痺を伴う
4.神経症状を伴う
5.急に発症した嘔気、嘔吐、めまい
総合討論
・腎臓を考えると、ARB+利尿薬がいい(K先生)
・NASHにARB有効
ということで、有意義な講演でした。
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