ちんすけ
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2012/05 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック

月別アーカイブ

< 9/26糖尿病講演会(深安) | メイン | 9/29ドラリオン大阪へ行きました! >
2007.09.28 23:19 |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 1

9/28脂質異常症講演会

19時より府中地区医師会学術講演会

演題「コレステロール吸収制御の重要性と今後の展望
~新たなコレステロールトランスポーター阻害剤の有用性について~」
O大学医学部附属病院循環器内科病院教授 Y先生。

1.日本における高コレステロール血症治療の現況

日本の主な死因:動脈硬化性疾患は、25%

ライフスタイルの欧米化により、日本人の血清コレステロール値は年々増加し、現在は、米国とほぼ同等に。

日本人のコレステロール摂取量は、男女ともに、米国人を上回る。
特に若年層の摂取率の高さは顕著

日本とNCEPのガイドライン

NCEP
ATPⅢのLDL-C目標値達成率は低い。トータルで39%

日本動脈硬化学会ガイドライン2007のLDL-C管理目標値達成率は、全体で63%(J-LAP)

欧州におけるコレステロール低下療法に対する意識調査成績
1.スタチン単独では、不十分 72%
2.高用量のスタチン投与を躊躇 64%

なぜLDL-Cの管理目標値まで達成しないのか?
・スタチン投与量不十分
・スタチン増量効果低い
・スタチンの副作用(肝機能障害、CPK上昇)の懸念
・ガイドラインの認知が低い。または誤解されている
・有効なスタチンとの併用薬がない。または、併用による副作用への懸念

スタチンの6%の法則
例えば、あるスタチン5mg投与で、LDL-Cが35%低下したとき、
10mgでさらに6%低下
20mgでさらに6%低下
40mgでさらに6%低下

2.コレステロール吸収制御の最新治験

コレステロールは、
小腸で食事から400~500mg/日吸収
肝臓で、400mg/日合成
胆汁性(再吸収)800~2000mg/日

4Sスタディ
コレステロール吸収と冠動脈疾患発症率
4Sサブ解析
コレステロール吸収亢進例では、スタチンによるイベント抑制効果は低下する。

DEBATEスタディ(高齢者)
コレステロール吸収の亢進は、脳・心血管イベントのリスクファクターとなる。

小腸切除によるコレステロール低下とイベント抑制効果

コレステロール吸収が亢進している患者
・高コレステロール血症患者
・2型糖尿病を合併する患者
・肥満を合併する患者
・スタチン長期服用患者

コレステロール吸収は、血清LDL-C値と相関する。

2型糖尿病患者(CHD合併例)におけるコレステロール吸収の亢進
(CHD(-)群に比較して)

肥満者におけるコレステロール吸収更新
非肥満者と同じで同じであるものの吸収は更新している
(腸肝循環するコレステロール量が多い。)

スタチン長期投与により、コレステロール吸収は亢進する。

ストロングスタチンほど、コレステロール吸収亢進は顕著

3.コレステロールトランスポーター(NPC1L1)の意義

食事性・胆汁性コレステロールの小腸吸収にとって重要な蛋白

小腸でのコレステロール吸収の分子機構

4.コレステロールトランスポーター阻害薬ゼチーア

小腸からのコレステロール吸収抑制
平均54%吸収抑制

遺伝子の変異のある人は下がりにくい。

ゼチーアの代謝について

ゼチーアは、チトクロームP450酵素を誘導したり、阻害したりしないので、相互作用の心配がない。

メバロチン(10)と同等の効果

単独投与による脂質改善効果

中性脂肪17%低下、HDL-C17%増加

ゼチーアでは、肝臓でのVLDL分泌低下とLDL受容体の増加を介して血中のLDLーCを減少させる。

併用効果
スタチンのコレステロール合成阻害作用と
ゼチーアのコレステロールトランスポーター阻害作用

LDL-Cは、
リピトール10mgで37%低下
20mgで42%低下
40mgで45%低下
80mgで54%低下

リピトール10mg+ゼチーアにて、53%低下

ゼチーアでは、どのスタチンとの併用でもさらにTG下がる
ゼチーアでは、どのスタチンとの併用でもさらにHDL-C上がる

併用しても、安全性高い

5.コレステロール吸収抑制がもたらす臨床ベネフィット

CHD患者におけるスタチンとゼチーアの併用効果
LDL-Cさらに、27.8%下げる
HDL-Cさらに、2.2%上げる
TGさらに、12.1%下げる
hsCRPを下げる

メタボリックシンドローム患者
スタチンゼチーア併用による内皮機能改善効果は、高用量スタチンよりも高い

ホモ接合体性FH(LDL受容体がないタイプ)でも、ゼチーアによる血清脂質改善効果。

ゼチーアは、食事由来の酸化コレステロールのリポ蛋白への取り込みを阻害する。

陰イオン交換樹脂製剤(コレスチラミン、コレスミド)
→胆汁酸を結合して、便中へ排泄させる。胆汁酸レベルが低下
胆汁酸減少による効果

ゼチーアの有用性
Ⅱa、Ⅱb型高脂血症
FH
スタチンで効果不十分な症例
CHD
CKD(海外では)
シトステロール血症
肥満
メタボリックシンドローム
2型糖尿病
高齢者

フィブラート併用、脂肪肝、NASH(日本ではまだ認められてない)

質問コーナー
ゼチーアの注意事項
・陰イオン交換樹脂製剤と併用するときは、
陰イオン交換樹脂製剤投与後4時間あけてゼチーア投与
ゼチーア投与後2時間あけて陰イオン交換樹脂製剤投与

・血糖値上がることあり

・免疫抑制剤との併用は控える

・ワーファリン併用により、INR延長しやすい。

ということで、有意義な講演でした。

固定リンク