情報提供後、19時過ぎより
特別講演I
「コントロール状態に基づく喘息の治療戦略」
K大学医学部血液・呼吸器内科学教授 Y先生
1.GINA2006の改定点
コントロール状態に合わせて5つの治療ステップのいずれがよいか判断する。
コントロール状態の変化に基づき、治療を修正していく。
(評価、治療、モニタリング)
ステップ3でコントロールされない患者の治療は、専門家に委ねるべき。
2.吸入ステロイドの注意点
添付文書は重要。
添付文書に記載された使用上の注意には、特段の理由がない限り、従う必要がある。
吸入ステロイドの代謝
キュバール、オルベスコは、肺への沈着率高い。52%、53%
オルベスコは、血漿蛋白非結合率が1%→全身への影響少ない。
副作用(局所)
カンジダ:うがいで予防。うがい困難なら、口腔をすすぐよう指導
嗄声:DPI>MDIs→オルベスコに変更
TORCHスタディ:吸入ステロイドの安全性を示す
フルタイド3年間投与。肺炎が有意に多いが、死因としての肺炎は増えていない。
3.喘息のコントロール状態
喘息コントロールテスト(ACT)
19点以下のPoor controlをみつけるためのテスト
%FEV1とACTは相関する。
Poor controlは、32%だった。
GOALスタディ
Total&Well:20+50=70%
Poor:30%
コントロール不良例は、より末梢気道に好酸球が多い。
4.コントロール不良例への対処
Air trappingに対する吸入ステロイドの効果
HFA-BDP:全例で低下
FPDiscus:低下例と低下しない例あり
Air trappingに対する吸入ステロイド変更の効果
FP-DPI→HFA-BDP:全例で低下
HFA-BDP→FP-PDI:低下例と低下しない例あり
DPIからHFA-BDPへ変更
好酸球比率:有意差なし
好酸球濃度:有意差なし
より末梢気道を反映すると考えられた分画3では、有意差あった。
誘発喀痰に及ぼす吸入ステロイドの影響
HFA-BDP:早期相、遅延相とも、好酸球、IL4、IL5低下
DPI-BUD:遅延相では、好酸球、IL4、IL5低下しなかった。
Total&Well:そのまま継続orStepdown 副作用で、オルベスコ等に変更
Poor:Step up with オルベスコ等
非好酸球喘息には、吸入ステロイドは有効でない。
特別講演Ⅱ
「吸入ステロイド療法の最前線」
東京アレルギー・喘息研究所所長 S先生
オルベスコ
粒子径:多いのは、1.1~2.1μm→終末細気管支、肺胞に作用
末梢気道、肺胞を含む気管支の全ての部分で喘息は起こっている。
非典型喘息
・ブロンコレア:喀痰が多くて、喀出する際に、疲弊する。
・胸痛、気管のまわりの痛み(Chest pain、variant asthma)
・息切れ症候群
吸入指導
1)粉(フルタイドディスカス、パルミコート、アドエアー)
息を「ハー」と吐かせた後に吸入する。
2)MDI
キュバール、オルベスコ:補助器具不要
フルタイドエアー:補助器具使用
ACTについて
喘息専門医の評価とACTによるスコア
→ACTは、%PEFR、%FEV1、気道過敏性と相関
肘静脈PvO2よりの治療の仕方。
海外データによると、オルベスコ、フルタイドは、
低用量~高用量で、ほぼ同等の効果
フルタイド400→オルベスコ400に変更し、嗄声が改善した症例
オルベスコは、肺で活性化されるプロドラッグ
→スペーサーやうがいなしでも、口腔内障害が著しく少ない。
ということで、有意義な講演でした。
昨年6月24日の教育講演も、S先生でした。
http://blog.m3.com/magic/20060624/2