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2007.07.30 20:47 |  診療  |  講演会  |  ちんすけ  | 推薦数 : 2

7/27喘息講演会(広島市)

広島県内科会・学術講演会

19時15分より特別公演I
「IOSによる喘息気道病変の評価と治療」
Hクリニック院長 H先生

気道の分岐と表面積の分布

Large Airways、Small Airways どちらも重要

末梢 小気道の内径は、2mm未満

好酸球浸潤は、末梢気道でより顕著

Small Airwaysでは、炎症は、気道壁の外側で顕著

喘息の治療戦略:Small Airwaysもターゲットとすべき

粒子径と沈着部位の関係
終末細気管支 1.1~2.1
肺胞 0.65~1.1 0.43~0.65
→末梢まで到達させるには、粒子径は、1.1~2.0に

粒子径
オルベスコ 1.1
パルミコート 2.6
キュバール 2.8
フルタイドディスクヘラー 5.2
フルタイドディスカス 5.2

肺到達率と薬剤粒子径の関係
キュバール、オルベスコは、高い到達率

症例1

気道病変の評価方法
・組織検査・生検‥侵襲的、反復困難
・気管支肺胞洗浄‥侵襲的、反復困難
・誘発喀痰‥好酸球数と呼吸機能に解離
・CT‥被爆、反復困難
・スパイロメトリー‥末梢気道指標の再現性?
・IOS‥気道抵抗のみの検査

呼吸抵抗計IOSは、気道の抵抗を測定する機器。
Impulse Oscillometry System(IOS)

R20:中枢気道抵抗を測定 0.18
R5:全範囲の気道抵抗を測定 0.2
R5-R20:末梢気道抵抗 0.02
X5:-0.08

症例2,3,4

IOSとスパイロメトリーに相関はない。

症例5,6,7

GINA2006の喘息治療目標
「コントロールした状態を保つこと」を明確化。
ステップアップ、ステップダウンしながら、切れ間のない治療を

キュバールの末梢気道への沈着率
中枢:末梢=2:1

オルベスコの末梢気道への沈着率
中枢:末梢=56:44

吸入ステロイド薬の選択

抗炎症力価
フルタイド、オルベスコ>パルミコート>ベコタイド、アルデシン

肺到達率
オルベスコ、キュバール>パルミコート>フルタイド

19時55分より特別講演Ⅱ
「最近の喘息診療」
N大学医学部・歯学部付属病院第二内科/治験管理センター准教授 M先生

本邦の喘息有病率

なぜ喘息は増えてるか?予防できないか?

喘息被患率の増加

喘息の発症年齢(成人):40代、50代多い

小児発症(成人持ち越し)型 13.8%
成人再発型 6.9%
思春期発症型 2.3%
成人発症型 56.0%
不明 21.1%
→成人発症が多い

喘息死亡率の推移:減ってきた。しかし、今でも年間3000万人
女性に多い

2003年全国喘息死

各国の喘息死亡率と重症喘息有病率
→日本は、高い方

肺の役割ーガス交換ー
O2取り込み、CO2排出
→環境の変化の影響を受ける

喘息の危険因子ー環境因子ー
1.発病因子
2.増悪因子 

WTCcough in FDNY
重症で長期の影響

環境の影響

The Hygine Hypothesis(衛生仮説)
衛生環境の改善により、感染症の頻度が低下したことが原因。

環境因子

・発展途上国、大家族、農村、抗生剤未使用、下水なし→非アレルギー
・先進国、小家族、都市、抗生剤乱用、下水完備→アレルギー

アレルギー疾患の発生頻度は、感染症の発生頻度と負の相関を示す。

ツ反とアレルギーの相関
ツ反強陽性ほど、IgE低い

経口感染症とアレルギーの逆相関
トキソプラズマ、ピロリ菌、A型肝炎ウイルス

腸内細菌とアレルギー
アレルギー児の腸内には、乳酸菌が少なく、好気性菌の比率が高い。

しかし、例外もある。
・新生児期に入院を要する重症RSV細気管支炎に罹患
→有意に、喘息発症しやすい。
・RV感染と喘息発症
小学校低学年児に喘息を有する小児では、新生児期のRVによる喘鳴の既往が有意に高率。

妊婦の喫煙と新生児肺機能
妊娠中に喫煙している妊婦から生まれた未熟児では、尿中ニコチン濃度が高く、肺機能が低下している。

妊婦の喫煙と新生児の呼吸器症状
非アトピー、非喫煙を1として、
アトピー、非喫煙は、5
非アトピー、喫煙は、5
アトピー、喫煙は、10

妊婦の合併症と子供の喘鳴に相関が認められた妊娠中の母の合併症
・妊婦高血圧
・妊婦糖尿病
・妊娠中の尿路感染に対する抗菌薬使用
・出産時の抗菌薬使用

吸入ステロイドにより、喘息発症予防?
→喘息発症高リスク群の未就学児童に対して、吸入ステロイドを投与しても、肺機能の低下と喘息の発症は、抑制できなかった。

吸入ステロイドによる発癌抑制
COPD患者において、フルタイド1200使用で、肺癌の発生頻度が半分に。

抗アレルギー薬により、喘息発症予防?
→アトピー性皮膚炎を有する新生児に抗アレルギー薬を投与しても、喘息発症は抑制できなかった。

発症予防できるのは、2つだけ
・アレルギー性鼻炎、結膜炎患者は、減感作療法により喘息発症が抑制される。
・アスピリンにより喘息発症予防
アスピリン内服中の成人では、喘息の発症が抑制される

ここから、治療の話

症例1~5

日本において喘息死亡者数が減ったのは、吸入ステロイドとロイコトリエン拮抗薬の使用が増えたため。

アドエアの話
メリット:2つのタイプの吸入薬がいっぺんに吸えること
1剤で、気道の炎症と狭窄を改善
FPとサルメテロールは、相乗的に作用する
これ1剤で喘息のコントロールが可能。
→喘息治療はシンプルに

オルベスコの話
1日1回ですむ
肺内到達率がいい
代謝されて初めてステロイド作用→口腔内の副作用少ない
吸入ステロイドによる口腔カンジダ症の発症率
→オルベスコ少ない。フルタイド多い。

喫煙によりロイコトリエン↑

喫煙により吸入ステロイドの効果が落ちる。

肥満は、喘息治療に影響する

吸入ステロイドの使用率:日本は、ヨーロッパに比べ少ない

本当に喘息か?
薬を本当に服用しているか?
服用しやすい薬はないか?(1日1回、少ない副作用)
避けられる誘引(肥満、喫煙)は避けているか?
心理的、精神的な安定をはかっているか?

ということで有意義な講演でした。

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