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第169回福山外科会
製品紹介 18:45~19:00
特別講演 19:00~
演題:「外科医が知っておきたい真菌症の診断と治療」
演者:H大学
感染制御学 教授 T先生
「深在性真菌症診断・治療ガイドライン2007」の紹介
表在性真菌症の写真
深在性真菌症とは具体的に何?
カンジダにおける培養結果の評価
●カンジダ症の確定診断
・血液培養
・尿(カテーテルなし)培養
・腹腔内膿瘍培養
●培養+だけでは、治療対象とならない。colonization
・喀痰、穿孔性腹膜炎術中採取液、尿(カテーテルあり)、便など
ただし、喀痰から、アスペルギルス、クリプトコッカスが検出されれば、真菌感染症の確定診断となる。
1.肺アスペルギルス症
外科医は、ほとんど診ることないので、省略
2.肺アスペルギローマ
肺に既存の病変(陳旧性肺結核の空洞、気管支拡張症)を有する患者で、血痰、喀痰、慢性の咳、発熱。
無症状で、検診で偶然発見されることもあり。
3.侵襲性肺アスペルギルス症
好中球減少(500以下)患者に。白血病、AIDS、臓器移植、骨髄移植
予後は、極めて不良。死亡率高い。
アスペルギルス
土壌など、湿地に生息。胞子を空中に放出し、経気道感染。
C.albicans
・Translocationなどの内因性感染
・中心静脈カテーテルなどへの接触感染
抗真菌治療薬
カンジダ
first line:FLCZ、MCFG
2nd line:VRCZ、ITCZ、L-AMB
アスペルギルス
VRCZ
AMPH-B
ITCZ
MCFG(ただし、静菌的)
健常人:強毒菌のみ
易感染性患者(Compromaized host):真菌などの日和見感染
非好中球減少患者におけるカンジダ血症リスク因子
→カンジダcolonization(複数ヶ所)が重要
治療の定義
Proven infection,Probable infection=Targeted therapy
Suspected infection=Empric therapy
臨床症状の出る前、感染症になる前
At risk for infection
risk factor=Prophylaxis
risk factor+Colonization=Pre-emptive
非好中球減少発熱患者におけるEmpric therapy
(IDSAガイドラインより)
1.カンジダcolonization
2.リスクファクター
3.他に熱の原因がない
2007年ガイドラインによる
カンジダEmpric治療の開始基準
●βーDグルカン+(カンジテックは意味ない!!)
●監視培養(尿、喀痰、便、胃液、ドレーンなど)で、カンジダColonizationが複数ヵ所。
肺カンジダ症?
・カンジダ:胞子はない→空気感染なし
・経気道感染は、口腔内カンジダの嚥下によるが、極めてまれ。
・肺病変は、血行性に播種して、発症することが多い。
・BALから検出→92%はコンタミで治療の必要なし
・喀痰からカンジダ→肺炎を疑うのではなく、あくまでも、監視培養の1ヶ所として扱う。
穿孔性腹膜炎における抗真菌治療
・消化管穿孔では、術中腹水からカンジダ20~30%検出
・腹水からカンジダが検出→ルーチンの抗真菌薬投与は、推奨しない。
カンジダのPreemptive/Empric therapyの選択薬は、
・first line
FLCZ
MCFG(FCLZが既に使用されているか、Colonizationで、C.glabrataが検出された時)
・first line無効なら、
VRCZ、ITCZ、L-AMB
外科でのsecondは、先生は、VRCZ。ITCZは、これからスタディ必要。
カンジダのTarget therapy
・C.albicansには、FLCZ
・C.glabrataは、FLCZ用量依存性感受性であり、MCFGが推奨される。
・C.kruseiは、FLCZ耐性
消化管外科における抗真菌薬の感受性
→ITCZは、C.glabrataによく効く。
(アメリカ MIC breakpoints
FLCZが、8割の感受性で、ITCZが4割の感受性なのは、アメリカでは、ITCZは内服薬しか適応がないため。)
ITCZは、アスペルギルス、FLCZ耐性のC.glabrata、C.kruseiに効く。
MCFGは、MIC低値でも、治療失敗例はかなり存在する
ITCZの外科領域における位置づけ
・Empric therapy:FLCZ、MCFG使用後の2nd lineとして
・Targeted therapy:C/glabrataに使用。
→今後のスタディ
抗真菌薬の投与期間と予後
陰性化しても、7~10日(血液培養で出たら2週間)は続ける。
血液培養でカンジダ
→眼内炎のチェック
→血液培養+が持続する場合は、カテーテル抜去。心内膜炎も考える。
血液培養ーになっても、臨床的に改善認められない場合は、2週間は治療
中心静脈栄養で熱が出たら、原因菌のほとんどは、グラム陽性球菌。→バンコマイシン使用。カルバペネムは効かない。
原因菌の4番目にカンジダがくる。
Biofilm disease by カンジダ
→カテーテル感染は、抜去が原則
しかし、
1.インプラント、出血傾向の場合はどうする?
2.好中球減少におけるtranslocationでは、無効
抜かずに勝負するときは、MCFG(150mg)を使用
(普通は、100mg)
カンジダ血症患者における眼病変は、2割
最後に、外科領域フローチャートの解説
というわけで、とても有意義でした。