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 原発事故は大変な出来事ではありますが、現在までのところ、健康被害が問題になるような大量被爆した一般人は発見されていない模様。それでも、原発事故による放射線被害を、実際以上に見せたがっている人たちが居るようで、それほど心配ないという発言をすると御用学者と言われてしまう。
反論いくつか載せておかないと信じてしまう人も居そう)

 そのような中で、ただでさえ不安で仕方のない人たちが誰を信じていいものか分からなくなって、インチキに引っかかるのだろう。不安のあるところ、必ずインチキ商売が手を伸ばしてくる。

 ホメオパシーEM菌などの怪しい放射線対策は以前から警鐘が鳴らされていたが、なかなか購読者の多い一般紙では取り上げられなかった。でも、今回、朝日新聞がきわめて怪しい放射線ビジネスを取り上げた。明らかにインチキと思われるものだが、不安なときには見抜けないものだろう。

「髪の毛で内部被曝調べる」検査業者横行 実際は不可能
朝日新聞デジタル

 「髪の毛で内部被曝(ひばく)の状態がチェックできる」という検査が、福島県内の幼稚園や保育園で広がっている。内部被曝量は毛髪では測定できないが、検査業者は「被曝だけでなく、がんや心の悩みもわかる」と説明。昨年夏以降、500人以上が受けたという。民間の保育園でつくる日本保育協会福島県支部は詐欺の疑いもあるとして、注意を促す通知を出した。

 この検査は、東京都内のペット用品業者が設立した「日本QRS健康管理協会」を窓口に、超音波検診を行う「生理科学研究所」などが、1人当たり8400円で請け負っている。

 業者によると、3~4センチの毛髪20~30本を量子共鳴分析器(QRS)という装置に乗せて微弱な電流を流せば、ヨウ素やセシウム137、ストロンチウムなど8項目の内部被曝の状態が、マイナス20からプラス20の数値で出るという。一定レベル以上であれば、医療機関への受診を勧めるという。


「被曝だけでなく、がんや心の悩みもわかる」と言う発言だけでインチキと判断するくらいの分別は欲しいと思うのだが、それは不安の渦中にいないから言えることなのだろう。

 最近は減ってきたように思うが、放射線不安をあおる人々は、事実上インチキ業者を支援していることを自覚して欲しい。また、実際にインチキ業者と提携して不安をあおる団体もあるので、たとえ不安に思っても、そのような団体の言動に惑わされないで欲しい。

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 HIVキャリアの看護師を退職させることについては以前取り上げたことがあるのですが、裁判になったら病院が負けるだろうと思っていました。そうしたら、似たような事例が実際に提訴されました。たぶん勤務先の病院が負けるのでしょう。日本が法治国家であれば。

 「たぶん」と言う言葉には、私の、この国の司法関係者への不信感が込められており、本来なら勤務先の病院の対応は完全にアウトだと思います。

 ただし、大学病院については事情が違います。紹介元の病院に患者の病態を知らせるのは通常のことで、非難されることではありません。今回はたまたまそれが勤務先の病院でもあったと言うことです。勤務先の病院では、あくまでその情報を患者情報として扱い、従業員の労務管理の情報として扱ってはいけなかったということでしょう。

HIV:「感染で退職強要された」看護師が2病院提訴

 HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染の検査をした病院が、感染を無断で勤務先の病院に伝え退職を余儀なくされたとして、九州の20代の看護師が両病院を経営する2法人を相手に、慰謝料など計約1100万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。厚生労働省が都道府県に出したガイドラインは、医療現場を含めた職場でHIV感染が就業禁止の理由にならないと定めている。原告弁護士や専門家によると、医療従事者である看護師がHIV感染と退職を巡って提訴するのは初めてという。

 提訴は11日付。訴状によると、看護師は九州の総合病院に勤めていた昨年6月、目に異常を感じ複数の病院を受診。その後勤務先の総合病院にかかり、8月、紹介された大学病院での診察でHIV感染の可能性が浮上し、検査で陽性と判明した。

 看護師はHIV治療薬の副作用による体調不良などで一時的に病欠したが、大学病院の医師から「注射などで自分を刺して患者を刺すことはあり得ず、あったとしても感染させるリスクは小さいので上司に報告する必要もない。看護師を続けることは可能」と言われ、出勤した。

 しかし、勤務先の病院幹部らから「HIVが陽性という報告を受けた。患者への感染リスクがあるので休んでください」「業務規定では90日以上休むと退職扱いになる」などと言われ、大学病院から勤務先に感染の事実が伝わっていることを知った。看護師は休職し、11月末、病院を退職した。看護師は「診療情報が患者の同意なく別の病院に伝わったのは医師の守秘義務に反する」と主張している。

 大学病院と看護師が勤務していた病院は「訴状を見て対応したい。現時点でコメントできない」としている。【金秀蓮】

 ◇HIV
 ヒトの免疫細胞を壊すウイルスで、進行するとエイズ(後天性免疫不全症候群)を発症する。90年代前半までは感染すると死に至る「不治の病」と言われたが、抗HIV薬の開発や治療法の進歩で死亡率は減少。エイズの発症を防ぐことができるようになり、厚生労働省は「コントロール可能な慢性疾患」と位置づけている。

毎日新聞 2012年1月13日 2時39分(最終更新 1月13日 8時54分)

 

 患者の個人情報は守られるべきですが、実際には勤務先には病気のことはすぐに分かります。休業するには通常診断書が必要だからです。ですから、使用者(雇い主)はその情報を適切に扱う義務があるのでしょう。不当に利用してはいけないと言うことです。

 厚労省のガイドラインを見ても、勤務先病院の対応はダメダメですね。もちろん医療機関もガイドラインの例外ではありません

 ちなみに、私の勤務先の健康診断では、HIV検査は行いませんが、HB、HCは行います。職員の中に陽性の人は居ますが、普通に病棟で働いています。

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2012.01.12 18:06 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  bamboo  | 推薦数 : 1

やっちまったぜ

 前回怪しい代替療法について書いたばかりだというのに、やってしまいました。あろう事か、うちの病院自体が怪しげな広告の載っている雑誌を配布してしまったのです。

 つい最近、整形外科医から、問題のある広告の載ったテレビ番組表が患者談話室に置かれていると報告がありました。実際に見てみると、ひと月分のテレビ番組表の載った小冊子のフリーペーパーです。

 番組表とほんの少しの記事らしきもの以外は、すべて広告です。そして、その内容の半分以上は代替医療で、残りもオカルト関係が多く、病に疲れた人にとっては頼りたくなりそうな内容です。

 特に危険なのは、やはり癌治療でしょう。医師から根治不可能な癌だと告げられれば、「○○で治るよ」と言う言葉に心は揺らぐでしょう。そのような癌治療に関するものだけでも6種類ありました。

 もちろん「○○で治るよ」と言うようなストレートな表現ではなく、「癌は治ります。そのためには免疫力がナンタラカンタラ。免疫力なら○○」と言う具合。これだと法的には問題ないのでしょうが、治ると言われれば何にでも飛びつきたい人にとっては「○○で治るよ」と言われたのと同じでしょう。

 内容を確認した後、すぐに事務に連絡し、今後は配布しないようにしました。患者サービスの一環としてテレビ番組表を配りたいという気持ちは分かりますが、配布する前に内容を確認して欲しいものです。

 追加情報として、医療紛争専門の弁護士の広告もいくつかありました事をお知らせしておきます。急に配布をやめると、勘ぐられるかも知れませんね。

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2011.12.23 10:00 |  診療  |  生活 / くらし  |  その他(医療関連)  |  bamboo  | 推薦数 : 1

失うものは

 根治不能のガンに冒されたからと言って、標準医療に意味がないわけではありません。化学療法は根治的医療とは言えないかも知れませんが、延命効果はあります。また、ガンによる疼痛などの不快な症状を緩和する手段もあります。根治不能と言われたからといって、効果の怪しい代替医療に走ることはお勧めしません。

 怪しい代替医療は絶望の淵にいる患者の弱さにつけ込みます。直らないのなら失うものはないという心理に陥るかも知れませんが、失うものはあります。死に至るまでの時間、その間の生活の質などは標準医療そのものによる効果で本来得られるはずのものです。それ以外にも高額の金銭を失うでしょう。ガンに効果があると称する代替医療は、たいてい高額の治療費がかかります。そんな実例を知りたければ、以下のリンク先をご覧下さい。

http://transact.seesaa.net/article/240498783.html
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20111222
https://aspara.asahi.com/column/gantotomoni/entry/8T0HdyYzdp

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2011.06.25 04:31 |  生活 / くらし  |  趣味  |  その他(医療関連)  |  bamboo  | 推薦数 : 2

今この時期だから禁煙を

 年間20ミリシーベルトの放射線被曝の害は目に見えるほどではないのですが、それでも結構大騒ぎになる現実があります。一方で喫煙は、喫煙者自身に害があることが明白であるばかりでなく、周りにも害をまき散らしているということが明らかです。その割には喫煙はまだまだ許されています。以前と比べたら喫煙者自身は肩身の狭い思いをしていることでしょうが、それでもまだ不十分だと私は思っています。

 喫煙は薬物依存症ですから、本当は警告文などではなく、法律で禁止すべきなんですけどね。
 
「喫煙で死ぬことがあります」…米でキツイ警告 
11/06/23記事:読売新聞

 【ワシントン=山田哲朗】米食品医薬品局(FDA)は21日、たばこの包装に新たに掲載を義務づける警告文のデザイン9種類を発表した。

 「喫煙で死ぬことがあります」という警告文と胸に大きな手術痕がある遺体の写真、「たばこは脳卒中や心臓病を引き起こします」の警告文と呼吸器をつけてあえぐ男性の写真など、どれも視覚に訴えるきつい内容だ。

 25年ぶりの大きな改定で、来年9月以降、米国内で販売されるたばこは、パッケージの上半分をこの警告に当てなければならなくなる。たばこ業界は、言論の自由などを理由に新規制無効を求める訴訟を起こしている。

 FDAは2009年に成立した「たばこ規制法」に基づき、昨年、36種類の図案を発表。意見を公募して今回の九つに絞り込んだ。セベリウス厚生長官は21日の記者会見で「この警告は確かにひどい。若者に、喫煙はひどいことだと知ってもらいたい」と期待を示した。

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 「大本営発表」といえば嘘の代名詞のようなもので、昔から国が嘘をつき続けてきたことは事実でしょう。そのことに反対するつもりはないのですが、かねてから評判の悪い「ただちに影響はない」に関する記述には異議ありです。

天声人語 
朝日新聞2011年6月14日(火)付

 先日の小紙連載「終わりと始まり」で作家の池澤夏樹さんが述べている。「核エネルギーはどこか原理的なところで人間の手に負えないのだ。それを無理に使おうとするから嘘(うそ)で固めなければならなくなる」▼「嘘」は核を巡るキーワードの一つだろう。東京の岩波ホールで緊急上映中の記録映像「原発切抜帖(きりぬきちょう)」と「いま原子力発電は…」を見ると、産官学のゴマカシがよく分かる。ともに30年ほど前の作ながら、今の惨状を予言するようだ▼新聞記事だけで構成した「切抜帖」は、広島への原爆投下から始まる。何が起きたか軍や学者は分かっていた。だが第一報は「若干の損害を蒙(こうむ)った模様」。時代も事情も異なるが、目下の原発事故の情報開示に通じるものがある▼菅内閣の常套句(じょうとうく)の「ただちに影響はない」も欺瞞(ぎまん)がにおう。「切抜帖」を撮った故・土本典昭監督は当時語っている。「恐ろしくなったのは(放射能を浴びた人たちが)20年、30年の後に病み死んでいっている、その時差でした」。長く体内に潜む「時限爆弾」の怖さである▼嘘は魔物で、ばれぬように上塗りが要る。西洋の古言では、一つの嘘をつき通すには別の嘘を二十発明しなくてはならないそうだ。安全神話の正体はそれだったろう。何がウソで何がホントか、もう当事者にも分からなかったのではないか▼原発の是非は、54基が存在する現実からではなく、原爆の非人間性まで立ち返って考えたい。未来に何を渡すか。この分かれ道、いささかも侮れない。
強調はbambooによる


 ただちに影響がないというのは、しばらくしてから影響があるということだという解釈がはびこっています。安全基準の成り立ちというものを考えれば、そんなことはないと言うことは分かるはずなのですが、新聞記事までこのていたらくなのはどうしてなのでしょう。

 食品添加物であろうと放射性物質であろうと、害があることが分かっている最低レベルからさらに多くの安全域をもうけて基準というものは作られています。ですから、安全基準を少し超えたからと言ってすぐに危険というわけではなく、「相当大きく超えなければ実害はありませんよ」と言うことに問題はありません。つまり、安全基準を超えても「ただちに影響はない」というのはそのような意味です。

 確かにわかりにくい表現だとは思いますが、そこをわかりやすく報道するのがメディアの役割ではないのでしょうか。不安を解消するためにわかりやすく解説するどころか、かえって誤解させて不安をあおるような報道をするのは何をねらっているのでしょう。

 原爆被爆者の被曝量と福島の原発事故の一般人の被曝量とでは比べるのも愚かなほど違いがあります。それをあえて混同してみせるところに私は何か意図的なものを感じるのですが、素でやっているとしたら、それだけ戦後の衆愚政治が効を奏したと言うことなのでしょうか。

 このような発言をすると、私が原発賛成派だと誤解する人もいるかもしれないので一言言っておきます。今回の大震災の起きるずっと前から、私は原発反対派です。核廃棄物の処理すらできないのに、原発推進とは何事かという立場です。その私でも、原発がこんなにもろいものだとは知りませんでした。甘かったな>自分。

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 自分が癌にかかったのかどうかアンケートを採ると、かなりいい加減な結果になるようです。実際に癌にかかったのに申告しない場合は告知の問題や正直に答えたくない人の存在など、いろいろなことが考えられますが、癌にかかっていないのにかかったと申告するのは勘違いの可能性が高そうです。

 その様な勘違いをした人が何らかのインチキに引っかかった場合、善意でインチキの広告塔になることもあるのでしょうね。もともとインチキ療法士に癌と言われて信じ込んだ人も含まれると思われますが。

 「××で癌が治った」と言う体験談は、眉につばを付けて聞いた方が良さそうです。

「がんにかかった」自己申告の4割は誤り-国立がん研究センター
医療介護CBニュース 2011年5月27日 

 国立がん研究センターはこのほど、疫学調査のアンケートで「がんにかかった」と回答した人のうち、4割が実際にはがんにかかっておらず、誤った申告をしていたとの研究結果をまとめた。

 岩手、秋田、茨城、新潟、長野、大阪、高知、長崎、沖縄各府県の10保健所地域の住民約9万3000人を対象に、2000年から04年にかけて行ったアンケートの回答とがん患者の登録症例を照合した。アンケートで「過去10年間に何らかのがんにかかった」と答えたのが2943人、実際にがんにかかり、登録されていたのは3340人だった。

 照合結果によると、「がんにかかった」と回答した人のうち、本当にがんにかかっていたのは60%。残る40%は、誤って申告していた。一方、がんにかかった人のうち、アンケートにも「かかった」と回答していたのは53%で、47%は申告していなかった。こうした自己申告とのずれについては、がんを告知されているかどうかに加え、がんであることを言いたくない、または自分はがんではないかと疑うといった心理が影響していると考えられるという。
 一方、米国やスウェーデンの調査では、がんになった人の約8割がアンケートにも正しく回答しているといい、「社会や文化、宗教などの背景の違いが関係しているのではないか」と分析している。

 同センターの研究班は、「インフォームド・コンセントが普及してきた最近においても、がん罹患を自己申告から正確に把握するのは難しいことが判明した」と指摘。さらに、「自己申告のデータによる研究では、信頼性の高い結果を得ることができない」とし、がんをはじめとする生活習慣病の実態把握や予防法解明のためには、法的に整備された疾病登録が必要だとしている。

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 発癌リスクと言えば、私なら、ある物質の摂取によって発癌の可能性が何倍になるのかという意味にとります。でも、IARC発癌性リスク一覧は、発癌性があると言えるだけの根拠の強さを分類しているもので、発癌の危険性が何倍になるのかとは無関係です。

携帯の電磁波に発がんリスクの疑い=WHO専門組織 
ロイター 6月1日(水)11時3分配信

 [ロンドン 31日 ロイター] 世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC)は31日、携帯電話の頻繁な利用によって特定の脳腫瘍が引き起こされるリスクが高まる恐れがあるとの見解を示し、消費者に対し影響を最小限にとどめるための措置を講じるよう促した。

 14カ国の科学者31人から成るIARCのチームは、携帯電話が健康に与える影響について入手可能な全ての科学的証拠を調査。その結果、携帯電話の使用について、5段階で示される発がんリスクのカテゴリーで、上から3段階目となる「発がん性が疑われる(possibly carcinogenic)」に位置づけた。このカテゴリーには他に鉛、クロロホルム、コーヒーなどが含まれる。

 調査チームは、より明確な答えを得るには長期間にわたる詳細な研究が必要とした上で、今回の判断を受けて、WHOが携帯電話の使用に関するガイドラインを見直す可能性があるとの見方を示した。

 WHOは過去に、携帯電話の使用とがんの関係を示す明確な証拠はないとの見解を示していた。

 IARCのチームを率いたジョナサン・サメット氏は電話会見で、原則的に関連する全ての証拠を調査した結果、携帯電話の電磁波について発がん性が疑われるとの判断を下したと説明。一部の証拠では、携帯電話の使用と神経膠腫(グリオーマ)と呼ばれる脳腫瘍のリスク増加との間に因果関係が示されたと述べた。

 携帯電話の発がん性をめぐる調査では、これまで明確な因果関係が示されていなかったが、今年2月の米国の研究では、携帯電話の使用が脳細胞の活動に影響を与えると指摘している。

 IARCのディレクターを務めるクリストファー・ワイルド氏は、特に長期間にわたる携帯電話の頻繁な利用について、一段の調査が行われることが重要と指摘。「さらなる調査結果が明らかになるまでの間は、携帯電話のハンズフリー機能やメール機能を用いて(脳への電磁波の)影響を軽減するなど、実際的な取り組みを行うことが大事だ」と述べた。

 一方、業界団体はIARCの報告に反発している。

 米移動体通信産業協会のジョン・ウォールズ氏は「発がん性が疑われる」とのカテゴリーには日常摂取する野菜の漬物やコーヒーも含まれているとし、「(IARCの判断は)携帯電話ががんを引き起こすということを意味しない」と述べた。

 ウォールズ氏は、IARCの調査チームは既存の研究結果を調査しただけで新たな研究を行っていないと指摘。米食品医薬品局(FDA)などの他の規制当局は、携帯電話の発がん性を示す十分な科学的証拠はないとしている、と述べた。

 英国の携帯電話事業者協会(MOA)のエグゼクティブディレクター、ジョン・クック氏も声明で、IARCは危険性がある可能性を指摘したに過ぎないとの見方を示し、「一段の科学的な調査が必要」と述べた。


 要するに携帯電話がGroup2Bに分類されたと言うことですが、次のGroup3は、発癌物質とは分類できない“Not Classifiable as to Carcinogenicity to Humans”ですから、実際に発癌性があるのかどうかはまだ分からないと言うことでしょう。

 発癌リスクという言葉の曖昧さに原因があるのかどうか分かりませんが、こんな風に先走っちゃう人も居ます。そこでは携帯電話とアスベストや喫煙が同じリスクとして携帯電話をやり玉に挙げ、ソフトバンクを揶揄しています。アスベストや喫煙はGroup1で、明らかな発癌物質ですから、携帯電話と同列には語れないでしょう。

同じようにGroup1のアルコール飲料を毎日摂取している身としては、今更携帯のリスクでもないのですが。

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 原発関連の避難地区から避難してきた人たちに放射線量確認のスクリーニングをするのは、本人のためであって、他の人たちが汚染されないためではありません。それも念のためという意味合いが強く、実際に除染が必要なケースは見つかっていないようです。ある程度の人の検査をして「シロ」であれば、全体も問題なしと考えて良いはずなんですが、ゼロリスクの人たちは納得しないのでしょうね。

 たとえ「クロ」だとしても、本人に健康上の影響があるかも知れないから除染するのであって、他の人に害があると考えるほどの線量は出ないはずです。本当に他の人に害がある程の放射線量なら、本人は絶望という状態でしょう。

東日本大震災:福島第1原発事故 放射線に過剰反応 避難所入所、検査「義務付け」 

◇受診拒否のケースも
 福島第1原子力発電所の事故に伴い避難した人たちが、放射線量を確認するスクリーニング検査で「異常なし」とする証明書を提示しなければ医療機関で受診できないケースがあることが分かった。避難所に入所する際、スクリーニング検査を事実上義務付けられるケースも。専門家は「非科学的な偏見による過剰反応だ」と指摘している。【平川昌範、阿部周一】

 原発から半径20~30キロの自主避難促進区域にある福島県南相馬市原町区から福島市に避難してきた会社員、岡村隆之さん(49)は24日、市内の医療機関で8歳の三女の皮膚炎の治療を断られた。理由はスクリーニングの証明書がないこと。市販薬で何とかしのいだが、岡村さんは「ただでさえ不安な避難生活。診察を断られたことが、どれだけショックだったか」と話す。

 福島県は13日、県内13カ所でスクリーニング検査を始めた。17日からは、その結果を記した県災害対策本部名の証明書も発行している。しかし、本来は個人が自らの放射線量を知って安心するために行われる検査の証明書が、避難してきた人が受け入れてもらうためのお墨付きになっている実態がある。

 南相馬市などから約1300人が避難している福島市の「あづま総合運動公園」の避難所では、17日から入所の際にスクリーニングの証明書提示を求め、証明済みの目印にバッジを付けることになった。避難者が一時帰宅した際には再入場時にも検査を求めており、出入り口には説明文が張り出されている。避難所の担当者は「他の避難者から不安がる声が多かったため始めた。疑心を事前に摘み取るために必要だと考えている」と説明する。他の避難所でも同様にスクリーニング検査を求める所がある。

 証明書の使われ方について、県地域医療課は「県内外の受け入れ施設から『証明書が欲しい』と求められた。避難される方の利益を考えると証明書は出さざるをえなかった。混乱を招いたが、証明書で利益を受ける人の方が多く、発行を続けざるをえない」という。

 だが、南相馬市の中心部にある相双保健所の笹原賢司所長は「これまで8000人以上を検査したが、除染を必要とする基準値を超えた人はいなかった。南相馬が汚染地域のように扱われるのはおかしい」と憤る。震災後、福島県に入った広島大病院高度救命救急センター長の谷川攻一教授(救急医学)は「原発での特殊な作業に従事する人を除けば、現時点で基準値を超える放射線量が出る人がいるはずがない。必要な医療を受けられないなどというのは言語道断。過剰反応は厳に慎んでほしい」と話している。

毎日新聞 2011年3月29日 東京朝刊


 まず、医療機関がこんな風評被害に乗っかってしまったことが恥ずかしい。スタッフに健康被害をもたらすほどの放射性物質を患者(特に小児は)が身にまとっていると考えるなら、医師として放置してはダメでしょう。直ちに除染し、放射線障害予防の治療をするべきです。そんな心配をしていないのなら、普通に診療すればいいのです。もちろん、汚染地区でただ放射線を浴びただけなら、他の人には全く影響を与えません。

 福島市でバッジを付けさせたのは本当にひどいと思います。そんなことをしたら差別を助長することくらい分からなかったのでしょうか。同じ福島県民同士で差別していることも悲しい、と思っていたら、科学都市として有名なつくば市でも検査を要求していたとのこと。抗議を受けて、さすがに撤回したようですが。

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 たとえば、山の中に赤ん坊が捨てられていたとしましょう。放置すればおそらく命を失うことになるでしょう。でも、助けるためには国境を越えなければならず、それは違法行為なのだとしたら、あなたはどうするでしょうか。国境警備の軍人に射殺されるような心配はなく、同行者にあとで告げ口をされて新聞種になる心配くらいはあるという想定で。

 もう少しマシな例えはないものかという自覚はあるのですが、以下の記事を読んで思い浮かんだのはこれだけなので、ご容赦願います。

救急救命士、「生命の危険」で患者に違法点滴 

 愛知県常滑市は6日、同市消防本部の男性救急救命士(38)が、交通事故負傷者を搬送中に、救急救命士法に違反する点滴を行っていたと発表した。

 同本部は当時の状況をさらに詳しく調査をしたうえでこの救急救命士を処分する方針。

 同本部によると、救命士は先月7日、常滑市内で起きた交通事故現場に出動。負傷した男性(35)に、救急車内で血流確保のための輸液を静脈に点滴した。救命士は「大量出血で意識がもうろうとしていたため、搬送先の常滑市民病院の医師と連絡を取りながら輸液を行った」と説明したという。負傷した男性は病院で治療を受け、現在は快方に向かっている。

 救急救命士法の施行規則では、心肺停止状態の患者に限って医師から具体的な指示を受けながら、点滴や気管にチューブを挿入して酸素を送ることができるが、男性は心肺停止状態ではなかった。

 同本部の事情聴取に対し、救命士は「施行規則のことは知っていたが、生命の危険があると思ったので輸液を行った」と話しているという。救命士は2004年に資格を取得した。石川忠彦消防長は「救命のためだったが、違法行為は遺憾。病院とのやりとりを含めて、当時の状況を検証していく」と述べた。

(2011年3月6日19時02分 読売新聞)

 きちんと教育を受けている救命士であれば、大量出血の際には血管確保や輸液が重要だと言うことは理解しているでしょう。また、心肺停止状態で点滴の出来る技術があれば、心肺停止に至らない患者に点滴をすることは、より容易です。

 記事の救命士の行為は、違法ではあっても、医療行為としては妥当なものでした。成功すれば救命の確率を上げ、例え失敗しても放置した場合と比べて悪いことはありません。人命救助は何よりも優先されるべき課題ですから、杓子定規に非難するようなことではないと思います。

 もちろん、立場によっては非難して見せなければならないこともあるでしょうし、形だけでも処分をしなければならないこともあるでしょう。でも、メディアや一般の市民は賞賛しても良いのではないでしょうか。

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