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2010.03.30 06:03 |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  bamboo  | 推薦数 : 2

誰のせいだと小一時間

 公立病院や公的病院(日赤や済生会)が民間病院と比べて赤字になりやすいのには理由があります。民間病院が手を出さないような不採算部門にも関わらなければならないからです。また、支払い能力がなかったり、支払う意志のない患者も引き受けざるを得ないと言うこともあります。

 実はもう一つ理由があって、民間病院は医師の給与は高くてもそれ以外の職員の給与は低く抑えられていることが多いのですが、公立病院は逆です。つまり、医師の給与は安いのですが、それ以外、特に事務員の給与が高いのです。職員の比率から言えば、医師以外の方が圧倒的に多いのですから、公立病院の方が人件費が高くなります。

 とは言え、日本で病院の経営が苦しいのは、やはり診療報酬が国際レベルより圧倒的に低いからでしょう。国が診療報酬を決め、その国が赤字を作るなと言うのはマッチポンプというものではないでしょうか。

3年連続で70%超が赤字 損失額は2106億円 08年度公立病院決算
2010年3月29日 提供:共同通信社

 地方自治体が運営する932公立病院の70・9%に当たる661病院が、経営不振のため2008年度決算で経常損失を出したことが26日、総務省の集計で分かった。赤字病院が70%を超えるのは3年連続で、損失額の合計は2106億円だった。

 医師不足による診療体制の縮小で患者数が減少し、収入が落ち込んでいることなどが背景。損失を出した病院の割合は07年度比1・3ポイント低下、損失額は5・8%減少しているが、小児科や救急医療などの不採算部門を維持するため自治体が一般会計からの拠出金を増額したのが要因で、同省は「厳しい経営状況は変わらない」としている。

 利益を出した271病院を含めても合計の経常収益は0・9%減の3兆9597億円。このうち柱となる料金収入は、病院数や患者数の減少などで1・9%減の3兆2202億円だった。

 一方、経常収益にも含まれる、一般会計から病院への拠出額は4・2%増の5437億円で、自治体は財政難の中にあって地域医療の確保に向けて支援を拡充している。

 職員給与などの経常費用は、病院数や患者数の減少に伴い1・2%減の4兆1442億円。公立病院全体の損益は1845億円の赤字だった。

 こうした厳しい状況を受けて総務省は自治体に対し、赤字の公立病院は09年度から3年間で黒字化するよう要請。廃止や近隣病院との統合、民間譲渡、地方独立行政法人化などの取り組みが各地で進み、08年度末の公立病院数は前年度に比べ21減少。入院と外来を合わせた患者数は5・4%減っている。

※公立病院

 地方自治体が特別会計を設けて運営する地方公営企業の一つ。小児科や産科、救急医療などの不採算部門を抱えている病院が多く、自治体財政を圧迫する要因となっている。2008年度末現在で建設中のものを除き932病院あり、内訳は都道府県が196、政令指定都市が43、市町村が590、一部事務組合が103。

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2010.03.27 10:10 |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  bamboo  | 推薦数 : 3

人民裁判

 何か大きな事故が起きたとき、あの時ああしておけば、こうしておけば、と言った後悔をすることは良くあります。同じ失敗を繰り返さないためには反省をすることは大切なことですが、同じ論法で刑事罰を与えるのは間違いです。

 結果が出てからは、どうしても結果論に陥りがちです。いわゆる後出しジャンケンです。そのような判断の誤りを防ぐためにはそれなりの教育や訓練が必要なのですが、検察官・警察官・裁判官といった司法関係者ですら、そのような過ちを犯しやすいと、私は思っています。素人の集まりである検察審査会であれば、やはり感情的な後出しジャンケンになるのも無理もないのでしょう。

神戸第1検察審査会の議決要旨/尼崎JR脱線事故
2009/10/22 19:01 四国新聞

 尼崎JR脱線事故でJR西日本の歴代3社長を起訴相当とした神戸第1検察審査会の議決要旨は次の通り。

 【元社長3人の過失】

 1992~2006年にかけて井手正敬、南谷昌二郎、垣内剛の3氏はそれぞれJR西日本の代表取締役社長を務めた。JR東西線の開業によって福知山線の利用客を増加させ、収益拡大を図る経営方針の下、井手氏は福知山線から東西線への列車乗り入れを円滑にするため事故現場の線路変更工事を96年に完成させ、快速列車の本数を1日当たり34本から94本に増加させた。

 南谷氏は宝塚―尼崎間で、垣内氏は塚口―尼崎間でそれぞれ快速列車の基準運転時間を短縮させ、1日当たりの快速列車本数を増加させた。

 3人とも事故現場のカーブには自動列車停止装置(ATS)を整備すべきであることを総合安全対策委員会の職員に指示すべき業務上の注意義務を怠り、速度順守の指導で十分と考え、転覆限界速度を上回る速度で事故現場のカーブ手前の直線で列車を運行させた過失がある。

 【信頼の原則】

 3人はいずれも安全対策委員会の委員長で事故防止などを統括。安全対策を実行する最高責任者で、事故現場のカーブでの転覆危険性を格段に高めたのだからカーブにはATSを整備すべきことを委員会の職員に指示すべき業務上の義務は否定できず、担当職員に権限を委譲していたとして免責される立場にない。

 【まとめ】

 3人は96年の(JR函館線の)脱線転覆事故を精査することもなく、ATSの整備を指示せず放置した結果、106人の命を奪い、485人(兵庫県警発表は562人)に傷害を負わせた。担当職員に権限を委譲したとの理由で3人が刑事責任を問われないとの結論には到底賛同できない。


 ATSを設置しないことが罪に問われるべきなのであれば、事故が起きる前に法的に義務づけるべきでした。事故が起きてから刑事罰を科そうというのは典型的な後出しジャンケンです。

 また、当事者だけに責任を負わせようというのは、公平ではありません。ATSが刑事罰を科されるほど不可欠だというなら、設置を義務づけなかった行政も同罪です。後出しジャンケンとしてもたちが悪いと思います。JR西日本の当時の責任者を起訴するのであれば、当時の運輸省の責任者も起訴するべきでしょう。

 素人に、起訴の権利なんか与えちゃいけないんじゃないのかな。菅家さんの冤罪が問題になっているけど、逮捕から判決に至るまで、メディアも民衆もみんなで菅家さんを警察や検察以上に犯人として断罪していたんじゃないでしょうか。今になって、警察や検察に非難の矛先が向いているけど、我々も同罪ですよね。

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2010.03.16 22:20 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  bamboo  | 推薦数 : 5

何か言うことがあるんじゃないかと

 毎日新聞の軽率な記事によって奈良県南部の産科医療を崩壊させたことで有名な大淀病院の件の民事訴訟が決着を見たようです。以下の記事では何食わぬ顔でさらりと流していますが、何か言うことがあるのではないかと問いつめたいのは私だけではないでしょう。

 世の中には頑張っても出来ないことがあるのだという当然のことが、当時は全く顧みられなかったのは何故なのでしょうか。あのヒステリーとも言える状況に対する反省というものはないのかと問いつめたい気分です。

賠償訴訟 遺族ら控訴断念 1審で請求棄却 奈良・妊婦転送死亡
2010年3月16日 提供:毎日新聞社

 奈良県大淀町立大淀病院で06年8月、同県五條市の高崎実香さん(当時32歳)が分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、19病院に受け入れを断られた末に死亡した問題を巡る訴訟で、遺族側は15日、町と産科医に求めた賠償請求を棄却した今月1日の大阪地裁判決について、控訴しないことを決めた。

 大阪地裁判決などによると、分娩のため大淀病院に入院していた実香さんは、06年8月8日午前0時ごろ頭痛を訴え、間もなく意識不明となった。19病院に受け入れを断られ、午前5時47分、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)へ搬送。実香さんは長男奏太ちゃん(3)を出産したが、同月16日に死亡した。判決は「救命の可能性は極めて低かった」などとして、遺族側の請求を退けた。【高瀬浩平】

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2010.03.14 20:56 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  bamboo  | 推薦数 : 3

無医村

 孫が出来、名実ともに爺となって、闘争心も働く意欲もなくなりました。もう隠居したいと思っているのですが、さすがに隠居して暮らせるほど蓄えもありませんので、週に3日くらい働いて、残りは安・近・短の旅行三昧なんてものに憧れる毎日です。放っておいてもあと数年で定年ですから、今すぐそのような職を見つけようとしているわけではありませんが、たまたま話があれば乗っても良いかなとは思っています。

 そんな私から見ると、私より高齢なのに僻地医療に真剣に取り組んでいる医師はまぶしく見えます。そのような頑張っている医師にどのように報いるかで、その土地の人々の民度が分かるのではないでしょうか。

無医化危機 揺れる村 上小阿仁唯一の医師辞意

 1通の辞職願で上小阿仁村が揺れている。村唯一の医療機関「上小阿仁村国保診療所」に勤務する有沢幸子医師(65)が「精神的に疲れた」と先月下旬、突然、退職表明し、61年ぶりの無医村になる可能性が出てきたのだ。関係者は必死の慰留を続けているが「辞職の意思は固い」という。休みは20日に1回という激務に耐え、地域医療を支えてきた有沢医師に何があったのか。(糸井裕哉)

 ■村の神様

 「死に水を取ってもらえた」「こんなに話しやすい先生は初めて」。村を歩くと村民から、有沢医師への感謝の言葉が聞こえて来る。有沢医師は昨年1月の赴任以来、午前8時30分~午後5時15分の定時診療のほか、早朝や夜間の往診も自発的に続けている。

 脳梗塞(こうそく)で倒れた母(88)の看病を続ける小林ユミ子さん(66)の元にも、有沢医師は診療時間の合間を縫って連日訪問。今月8日の流動食開始日には3度往診し、「鼻から胃へ液体を落とすのよ」と優しい口調で説明を続けた。

 小林さんは「分からないことは丁寧に教えてくれる。有沢先生は私たちの神様なんです」と話す。

 斉藤ヒサコさん(70)は昨年3月に他界した義理の母(享年92歳)に対する有沢医師の献身的な診療が忘れられない。

 ふりしきる大雪の中、深夜の午前1時でも3時でも容体が悪化すると点滴や酸素ボンベを持って夫と駆け付けてきた。嫌な顔一つせず、「少しでも休んで」と家族をいたわってくれた。

 「息を引き取る瞬間まで、『ばぁちゃん、早く元気になれ』と声を掛け続けてくれた。先生が居なくなったら私は生きていけない」と斉藤さんは声を絞り出した。

 ■心に傷

 辞意を表した理由を有沢医師は公にしないが、小林宏晨村長(72)は「言われ無き中傷により、心に傷を負わせてしまったことが最大の原因」と語る。

 村幹部らによると、有沢医師は昨秋、診療所向かいの自宅に「急患にすぐに対応できるように」と自費で照明を設置。だが、直後に「税金の無駄使いをしている」と言い掛かりを付けた村民がいたという。

 また、昼食を食べに行く時間が無く、診療所内でパンを買った際、「患者を待たせといて買い物か」と冷たい言葉を浴びせられたり、自宅に嫌がらせのビラがまかれたこともあったという。

 昨年、有沢医師の完全休診日はわずか18日。土日や祝日も村内を駆け回り、お盆期間も診療を続けた。しかし、盆明けの8月17日を休診にすると「平日なのに休むとは一体何を考えているんだ」と再び批判を受けたという。

 診療所の小嶋有逸事務長補佐(60)は「こんなに身を粉にして働く医師は過去に例が無い。無医村になったら村民が困る。自分で自分の首を絞めている」と憤る。

 ■翻意なるか

 村は、有沢医師の負担を軽減するため、土曜日の完全休診制や村の特別養護老人ホームへの往診免除などを申し入れ、交渉を続けているが結果は芳しくない。

 村民の中には有沢医師に「辞めないで」と懇願するために受診する人もいる。署名活動の動きもあり、旅館経営の高橋健生さん(62)は「一人でも多くの声を伝えなければ手遅れになってしまう」と話す。

 有沢医師は兵庫県出身で、海外や北海道の利尻島などで診療に携わった経験がある。村へは夫と共に移住した。有沢医師は後任が見つかるようにと辞職日を来年3月末にした。だが翻意しなければ、村は2~3か月後に医師募集し、後任探しをしなければならない状況に追い込まれる。

 小林村長は「一部の不心得者のために人格も腕も一流の医師を失うのは不本意。医師不足は深刻で、無医村になる公算は限りなく大きい」とため息をつく。

(2010年3月11日 読売新聞) 


 ほとんど休まずに夜中でも診てくれる医師に対しては、感謝するだけではダメです。継続可能な労働条件にしなければ続くわけがありません。ましてや、クレーマーの登場となれば心も折れるでしょう。まあ、ビラまで撒かれたようですから、何かの政争の道具にされたと言うこともありそうですが。

 こことかここ を見ると、有沢医師も前任者の松沢医師も、僻地医療にはなみなみならぬ熱意を持っているようです。そのどちらもが長続きしないのですから、相当キツイと言うことなのでしょうね。後任として赴任する奇特な医師は現れるのでしょうか。

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2010.03.12 13:55 |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  bamboo  | 推薦数 : 3

濡れ手で粟の

 もう何度も書いたことですが、日本の医療費は先進国中で最低レベルです。国民皆保険のおかげでフリーアクセスなので、受診機会はおそらくトップレベルでしょう。すなわち、ひとつの診療行為あたりの医療費は恐ろしく低いと言うことです。我々医療従事者が奴隷のような労働をしても病院が赤字な訳です。

 私は民主党支持者というわけではありませんが、政権交代自体には期待していました。自民党では出来ない、官僚の天下り先のデタラメを正してくれるのではないかと思ったからです。天下りによって公費を食いつぶしたり、本来国庫に入るべき利益を山分けしているような団体を廃止すれば、医療に回せる予算もひねり出せるのではないでしょうか。

 でも、先の仕分けを見ていて不安になりました。本当に無駄なところにメスを入れる気があるのでしょうか。少し調べれば新聞社のお世話にならなくてもこんな事は分かるはずです。

空港20法人、蓄財290億円 天下り738人受け入れ
asahi.com 2010年3月11日3時3分

 
 全国の空港で駐車場や保安業務などを担っている国土交通省航空局所管の27の公益法人のうち、国からの天下りを受け入れている団体が20法人あり、正味財産が約290億円(2008年度)と巨額にのぼることが、朝日新聞の調査でわかった。

 正味財産は、公益法人の会計基準で定められている財政状況を示す目安で、資産から負債を引いた金額。民間企業では資本金や剰余金にあたる。全国の空港は経営が赤字で多額の税金が投入されているにもかかわらず、空港で独占的に業務をする「天下り法人」は財産を膨らませていたことになる。各法人は財産の詳細を公表しておらず、公共政策の専門家からは「情報公開が圧倒的に足りない」と批判が出ている。

 公益法人は枝野幸男行政刷新相らが「事業仕分け」の第2弾で必要性の検証を進めるが、前原誠司国交相は、無駄が明らかな空港関連の一部の法人について、独自に整理する意向を示している。

 最も財産が多かったのは、全国19の空港で駐車場経営などを担う空港環境整備協会(整備協)で171億円。20法人の中で突出しているだけではなく、例えば全国で10カ所以上の駐車場を運営している「駐車場整備推進機構」の17億円、高速道路のETCを管理する「道路システム高度化推進機構」の約70億円と比べても多い。国交省内でも「100億円を超える法人は数少ない」との声が上がる。

 整備協の正味財産は05年度と比べると書類上76億円増えているが、「会計の見直しにより財産とする対象が増えたため」と説明。以前は負債として扱ってきた施設整備や退職金などの引当金を、企業会計にならって財産に組み入れた分が大きいという。しかし、引当金などの実態は十分に開示されていない。

 整備協は自ら運営する駐車場収入で公益事業を行っている。このため、国からの補助金は入っておらず、国交省内では「詳細な情報公開は必ずしも必要ない」との意見もある。だが、北沢栄・元東北公益文科大学教授は「空港の駐車場経営は、国民の財産である国有地を使って独占的に収益を上げているのと同じことだ」と詳細な情報公開の必要性を指摘している。

 整備協は天下りも多い。常勤・非常勤を含め169人(役職員307人)。北沢氏は「情報が公開されない裏側で、過剰な額が人件費に消えているのでは」と指摘する。

 20法人全体では天下りは738人。航空保安施設信頼性センターは常勤234人(同244人)、航空保安協会は同114人(同828人)などで、空港に関係する法人に多くの役人が天下っている。(佐々木学、座小田英史)


 おそらくこのようなことは他でも行われているのでしょう。少し考えただけでも運転免許の更新を請け負っている団体などが思いつきます。そのような団体の収益を国庫や自治体に入れれば、財政赤字の軽減に大きく寄与するでしょう。金がないとの言い訳で放置されている社会保障政策のうち、いくつかは実現できるかも知れません。

 官僚支配を打破すると言ってきたわけですから、必要のない天下り先を片っ端から潰して貰えないでしょうか。今のままでは、本当に美味しい思いをしているところは手つかずのように思えるのですが。

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2010.03.04 19:06 |  診療  |  医療事故  |  その他(医療関連)  |  bamboo  | 推薦数 : 7

やっぱり産科医は危険だ

 ホメオパシーはそれ自体は本質的に無害なんですが、まともな医療の介入を阻むと悲劇的な結末を迎えることもあります。以下はそのような事例でしょう。これで訴訟に巻き込まれたのでは、産科医は浮かばれませんね。

 ヤフー知恵袋にこんな相談 が載っていました。おそらくは、しばらくすればリンクが切れるでしょうから、以下にまとめてみます。

 

相談内容は、助産師2名と自宅出産を試みたが死産となったので、助産師と提携病院を訴えたいというもの。どのような事例かというと、以下の通り。

41週3日にレメディで陣痛を起こした。

でも生まれず、陣痛に耐えながら42週0日目の深夜に助産師に頭を下げ『提携病院へ連れて行って欲しい』とお願いしたところ、「貴方は私を信じてくれないのね・・・」と言われ、却下された。

その後は浣腸されたり、レメディーを使ったりしたが出てこず、元々生まれなければ医療機関を受診する予定であった翌朝には胎児の心音を聴取できなくなった。

救急車を呼んだが、救急隊の到着前に生まれそうになり、助産師が押し戻した。

救急車で病院に搬送され、吸引分娩で胎児娩出。死産であった。


 レメディーというのはホメオパシーで使われる薬のようなもの。その実態はただの砂糖玉です。治療の元になるとされる何らかの物質を極限にまで希釈し、元の物質が全く含まれなくなったただの水をしみこませた砂糖玉ですから、本当にただの砂糖玉なのです。こんなものに治療効果があるはずはありません。要するに単なるおまじないにすぎないのです。

 こんなおまじないに頼って必要なな医療を受けなければ、 当然このような悲惨な結果を招くこともあるでしょう。はじめからまともな産科を受診していれば、おそらくは助かった命と思われます。生まれる前に命を奪われた赤ちゃんが気の毒です。

 関わった助産師を訴えることに異存はありませんが、どうして提携病院まで訴えたいのでしょう。自分たちの不始末の尻ぬぐいをしてくれた病院に対し、感謝することはあれ、訴えるという発想をすることが理解できません。厳しいようですが、赤ちゃんの死に対し、この親は助産師と同様の責任があるのではないでしょうか。

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2010.03.01 20:40 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  bamboo  | 推薦数 : 3

転院拒否だって

 奈良県南部の産科医療を崩壊させた大淀病院問題の判決が出ました。見出しを見たときには気がつかなくて、医師が転院を薦めたのに拒否した妊婦が死亡したのだと思ってしまいました。だって大淀病院の事例は、転院させようとしたのに受け入れ病院がなかったのですから。ずいぶんと悪意のある見出しだと思います。

転院拒否で妊婦死亡、遺族の賠償請求を棄却
2010年3月1日 提供:読売新聞

 奈良県大淀町立大淀病院で2006年8月、出産時に脳内出血で意識不明となった高崎実香さん(当時32歳)が相次いで転院受け入れを拒否された末、搬送先の病院で死亡した問題で、夫の晋輔さん(27歳)と長男、奏太ちゃん(3)が「主治医の判断ミスで転院が遅れた」として、町と主治医に計約8800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、大阪地裁であった。

 大島真一裁判長(島村雅之裁判長代読)は「主治医に過失はなかった」などとして原告側の請求を棄却したが、「人の命の大切さをもう一度考え、救急医療や周産期医療の充実を求めたい」「産科医が一人しかいない『一人医長』問題への対策を期待する」などと異例の付言をした。

 判決によると、実香さんは06年8月8日午前0時過ぎ、同病院で分娩(ぶんべん)中に頭痛を訴えて意識を失い、午前1時40分頃にけいれんを起こした。主治医は午前1時50分から転院先を探し、実香さんは午前6時頃、大阪府吹田市の国立循環器病センターに搬送されたが、奏太ちゃんの出産後に死亡した。


 主治医に過失がなかったとの判決は喜ばしいものですが、「人の命の大切さをもう一度考え、救急医療や周産期医療の充実を求めたい」「産科医が一人しかいない『一人医長』問題への対策を期待する」との付言は誰に対してのものなのでしょうね。国や地方自治体の立法府や行政府に向けて言ったのなら、きちんと明言してくれないと通じないと思います。まさか、構造的赤字に苦しむ病院向けじゃないでしょうね。

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