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2008.12.11 12:06 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  bamboo  | 推薦数 : 1

手術時の置き忘れ

 手術時にガーゼなどを残してしまう事故は、未だに結構な数があるようです。届け出た医療機関がどのような施設なのか分かりませんが、4年間で平均22パーセントの医療機関に「置き忘れ」があったのでは、何らかの対策は必要でしょう。「置き忘れ」については、今までにも何度も書いていますが、やはりエックス線での確認が必要です。

体内「置き忘れ」124件 ガーゼやメス、術後事故
記事:共同通信社【2008年12月10日】

 日本医療機能評価機構(東京)は9日、全国約550の医療機関からの報告で今年9月末までの過去4年間に、手術後にガーゼや針を体内に残した「置き忘れ」の医療事故が計124件発生していたと発表した。

 機構は「使った数を確認するためのルールを検討しなければならない」としている。

 機構によると、置き忘れはガーゼが最も多く68件。縫合用の針12件、止血用の綿球10件、鉗子(かんし)類7件、チューブ類4件、メス1件など。発見が退院後になったのが35件あり、20年間もガーゼを体内に置き忘れ、障害が残ったケースもあった。

 機構の後信(うしろ・しん)医療事故防止事業部長は「これまでも注意を呼び掛けていたが、置き忘れの件数が減少していない。エックス線撮影でのチェックなど、基本的な動作を徹底すべきだ」と話している。


 残したもののうち、エックス線で発見できないものは綿球だけです。それ以外は、術直後にエックス線写真さえ撮っておけば、麻酔覚醒の前に摘出することは可能だったでしょう。導入するまでは面倒な気もしますし、不思議と一番安心したいはずの術者がいやがることが多いのですが、ルーチンに撮ることにしてしまえばすぐに慣れます。遺残物の確認以外にドレーンの位置も分かりますし、色々とメリットはあります。

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コメント

コメント一覧

術後のX線がデジカメのように「その場ですぐに撮れて撮ったらすぐに見られる」のなら全例に行っても良いけど、現実には撮るまでにもレントゲン技師を待つかレントゲン技師が待たされるかになり、撮ったあとも写真が出来上がるまで待つことになる。また撮影、現像などだけでたかが数分と考える意見もあるかと思うが、麻酔を行う場合には通常は手術の終了直後のある程度見当のつく時間を目安に覚醒させるようにしているのだが、確認を目的としているのでは写真の出来上がりを目安に覚醒させるわけにもいかず写真を見て確認出来てから覚醒させるので時間はかなり余分にかかることになる。
手術室の効率的な利用を考えて問題はあるし、患者にとっても刺激の無いのに麻酔だけされている状態がしばらく続くのは決して良いことではないと思う。
私の経験した「置き忘れ」数例に関しては全例が「器械、ガーゼのカウントがあっていなかった」という現実もあります。「カウントがあっている」にも関わらず「置き忘れ」があったのならば術後にレントゲンをとる必要性は考えられるが、そうでないならば基本にかえって「カウントの徹底」要するに「カウントが合わなければ閉腹しない。手術を終わりにしない」ということで置き忘れは予防できるはずです。
written by なまけたろう / 2008.12.11 22:48
なまけたろう 先生、コメントありがとうございます。

私も経験はありませんが、よそではカウントしていても置き忘れは起きています。
また、開腹鈎のネジのはずれに気がつかないこともあります。
最も確実なのは、やはりX線写真を撮ることですが、撮ってもプラスチックの吸引師管を見逃した症例もあります。
個人の経験を過信すべきではないと思います。

今はフィルムレスですぐに見られますから、それ程時間はかかりません。
技師を待つのが面倒なので、私は自分で撮っています。
確認まで、5分もかかりません。
written by bamboo / 2008.12.12 05:31
bamboo先生のおっしゃるように、簡単に撮影できるデジタル機器に変えてご自分で撮影して、フィルムレスでその場のモニタで確認する、これが一番です。

ちなみに当院ではデジタル、フィルムレスですが術中透視はいつになるかわからないので外科医に施行してもらっていますが、術後撮影は早めに連絡をもらい、放射線科技師が駆けつけることにしています。

お金も人もかかりますが、長い目で見れば安いと思います。
written by Paul Carpenter / 2008.12.12 08:34
Paul Carpenter 先生、コメントありがとうございます。

確かに人手もお金も時間もかかりますが、一度でも異物遺残があると酷い目に遭いますから、写真を撮るようにしています。

また、写真が証拠となって誤解を免れた症例を知っています。
病理解剖で鉗子を残してしまって、焼き場で発見されました。
でも、術後の写真で写っていなかったので、病理解剖でのことと証明されました。
謝罪は必要ですが、死因とは無関係であることは理解されました。
written by bamboo / 2008.12.12 17:16
それなりのレントゲン設備を持っているところは良いけど、私のところではなかなか難しいかな。
いずれにしても手術が終わって確認まで5分でそこからの覚醒開始となると、手術終了時に覚醒するように麻酔をさましていった場合にくらべるとやはり30分近いタイムロスとなってしまうと思います。(終了時を目標としていないで手術が終了してから覚醒させるところではたしかにタイムロスはわずかですが・・・)
器械カウントに関しては、術前の準備時・術中の器械に追加・閉腹前に複数回・手術終了前・終了後に器械洗浄前ときちんと頻繁に合わせていれば(特に術者の「無いはず」の思い込みを無視してきちんと確認していれば)異物遺残はまず起こらないはずですが・・・。
逆にレントゲンの設備が今ひとつの小さい病院の少ないスタッフだから徹底して器械カウントができるのかもしれません。
もちろんどうしてもカウントが合わない時(見つからない時)には途中で手術を止めてレントゲンは撮るし、術後も帰室後すぐには撮っています。
written by なまけたろう / 2008.12.13 01:05
なまけたろう 先生、コメントありがとうございます。

施設によって都合はあるでしょうから、簡単にできることとできないことがあるのは承知しています。
でも、人間の注意力に頼るやり方は、リスクマネージメントの観点からはお勧めしません。
裏返せば、事故が起きればすべて現場の責任ですし。

時間に関してですが、うちの病院では研修医の指導などによって手術終了までの時間が読めないので、5分くらいは誤差範囲です。
written by bamboo / 2008.12.13 06:08

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