まずは見出しだけ見て、記事本文は後で見てください。リハビリ中にたまたま脳梗塞を起こしたら、和解金を払わざるを得なくなったみたいでしょ。でも、本文を読むと、そうではないようです。まあ、本文の方もなかなか意味不明ではありますが。これで給料貰える人間に、医療についてあれこれ言われたくないものです。
患者とさぬき市和解 病院でリハビリ中脳こうそく
記事:毎日新聞社【2008年11月8日】
02年、さぬき市寒川町石田東の大川総合病院(現在のさぬき市民病院)でリハビリ中の事故で骨折、その後手術ではなくリハビリを続けられ脳こうそくを発症したのは同病院の注意義務違反があるなどとして、同市内の男性(74)が同病院を運営する同市に対し、約5500万円の損害賠償を求め高松地裁に提訴した裁判で、同市と男性が今月4日、市が男性側に850万円を支払うことで和解した。
訴状などによると、男性は02年2月、同病院で機能回復訓練中に転倒、左大たい骨を骨折した。病院側はミスを認めたが、手術ではなくリハビリによる治療を選択。男性の症状は治らず、03年5月に他の病院で手術を受け症状は改善したが、その後脳こうそくで寝たきりとなり現在に至っている。
高松地裁(森実将人裁判長)は和解金850万円の和解案を提示し、両者が受諾した。
病院側は「転倒事故は、予測しがたい状況下だったが、安全配慮義務違反があり、重く受け止めている。今後安全に十分配慮したい」とコメントした。【吉田卓矢】
リハビリ中に転倒して骨折したことについては、病院側もミスを認めているようです。骨折に対して手術をしなかったことについて、裁判所がどのような見解を取ったのか、この記事では分かりません。後に脳梗塞になったことについては、常識的には(裁判所が)責任を問うとは思えませんが、これも記事からは読み取れません。と言うより、脳梗塞になったのも病院のせいだと言わんばかりの記事です。
読んで分かるような記事を書こうと言うつもりは始めから無いのかも知れませんが、リハビリをしていた理由くらいは書いて欲しいと思います。それが分からないと、転倒のリスクがどれくらいあったのかも、手術を避けた理由も分かりません。
また、他の病院で手術をしてからどれくらいで脳梗塞を起こしたのかも知りたいものです。まもなくであれば、手術をしたからだと言えないこともありません。最初の病院が手術をしなかったことは結果的に正解と考えることも可能です。ずっと後であれば、脳梗塞を起こしたかどうかは、そもそも無関係です。
病院内で転倒事故があると、病院が責任を問われることが普通になっています。医療側の人間として言わせて貰えば、転倒を100パーセント防ぐことなど出来ません。出来るはずもない完璧さを求められているのは医療だけに限りませんが、もう、こんな子供じみた期待はやめて欲しいものです。転倒しないような努力はしますが、それでも転倒して怪我をしてしまったら、自己責任が気の毒と言うのであれば、社会全体で支えるべきではないでしょうか。ほとんどが赤字に苦しむ病院にすべての責任を丸投げにするのは、あまりに無責任な社会体制です。
コメント
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医療が完全崩壊したときの記事コメントが楽しみです、ってそんなとんでもないことまで考えざるをえません。
これは訴えたほうも変。訴えられて和解したほうも変。もっと変なのは、和解を持ちかけた人です。
こういう何も知らない人(裁判長)が持ちかける若い「和解金額」と、へいへい出す「市」のいい加減さが、じつは医療を汚しているのです。
これではリハビリもできません。他の国でやってください、ということになります。
せめて自分が分かる範囲の事実を書いて欲しいものです。
この記事を書いている記者は、自分が何を書いているのか具体的なイメージを持っていないと思います。
裁判所の和解勧告は、和解しなければ出すであろう判決を示唆するものですので、和解に応じなければ病院敗訴になるのでしょう。
でも、地裁ですから、言い分があるのであれば控訴することも出来ます。
たとえ税金で払うにしても、医学的に大きなミスでないのであれば安易な和解は慎んで欲しいですね。
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