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大野病院事件は一応の収束を見ましたが、本丸である福島県立医大産婦人科に関わる理不尽な判決の控訴審が始まりました。注目して行こうと思います。
福島県立医大病院医療過誤訴訟:控訴審始まる--仙台高裁
記事:毎日新聞社 【2008年9月5日】
県立医大付属病院で出産した次女が脳性まひになり、4年9カ月後に死亡したのは医療ミスが原因として、福島市の両親が県立医大を相手取り、約1億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が4日、仙台高裁(大橋弘裁判長)であった。
同病院の過失を認めた1審判決について、医大側は控訴理由書で「症例が子宮破裂の危険性が高かったという前提自体が誤っており、結果を回避できたとする医学的根拠も示されていない」と主張した。原告側は答弁書で「病院は子宮破裂を想定した監視体制をとるなどの注意義務を果たしておらず、責任は明らか」と控訴棄却を求めた。
1審で福島地裁は「子宮破裂の危険性が高く、直ちに帝王切開手術を行える準備が必要だったのに怠った」と、医大側に約7340万円の支払いを命じた。医大側が控訴していた。
弁論後、原告の幕田智広さん(42)は「6年間争い心身ともに疲れ切っているが、病院側が医療行為について正当に論じたいというなら控訴審を受け入れたい」と語った。【今井美津子】
そもそもこれがどのような事例かというと、「新小児科医のつぶやき」の2008-05-26 福島VBAC訴訟 報道編や2008-05-30 福島VBAC訴訟 判決文編に詳しい情報が載っています。また、「産科医療のこれから」の裁判は公正?も重要な情報源です。拙ブログでも、2008.05.22の日記でこの件に触れています。
第一審では病院の責任が認められ、病院敗訴の判決が下されました。でも、裁判所の求める責任は実現不可能です。病院には数多くの患者がいて、何時容態が急変するか分からない患者も多いのです。それらの患者すべてに至れり尽くせりで対応できればよいのですが、日本の医療費ではそのようなことは夢物語です。現状で出来る範囲で注意を払う以上のことは出来るはずもありません。
一審判決の要求を満たそうとすれば、他の患者を放置して、かかりきりで当該患者の観察を行い、麻酔科医や手術室スタッフを常駐させ、他の緊急手術は決して受けずに待機していなければなりません。他の患者は決して緊急事態にはならず、当該患者だけが緊急事態になることが始めから分かっていなければ出来ないことです。医療関係者は神でも超能力者でもないのですが、世間では理解されていないのでしょうか。
判断を下すのであれば、具体的にどのような(実現可能な)体制を取るべきなのかまで踏み込んで判断して欲しいと思います。実現不可能な理想論を述べられても、社会にとって有害です。
コメント
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関係者の大変なご苦労が予想されますが、今後の医療訴訟にも関わってきますので、苦労は大きいものの極めて重要な作業になるのではないでしょうか。
我々もパブコメ、署名活動を含めできる限り支援協力したいものです。
学会単位で色々な疾病や医療行為のリスクを啓蒙しなければならないのではないかと愚考つかまつります。
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