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権力を持つと、なんだか自分が偉くなったようで、つい権力をひけらかしたい気分になりそうだ。自分自身がその様な立場になった場合、最初はとまどいがあっても、だんだんそうなりそうな気がする。検察審査会に選ばれた人たちにも、同じようなことが起きていないだろうか。起訴すると言うことは、刑事罰を与えようとすることに他ならず、軽々に判断すべきことではないことを理解しているだろうか。
ここを見ると、検察審査会で不起訴不当や起訴相当と判断された事例のうち、実際に起訴されたのは1%に満たないようだから、検事から見て99%以上は誤った素人判断だったということだろう。当然、ほとんどの検察審査会の判断などは報道されない。でも、なぜか医療に関しては報道したがるようだ。地方紙の魚拓から全文引用してみる。
不起訴不当を議決「院長らの証言に疑問」 千葉検察審査会 2008年02月29日 ステロイド薬の投与を続け患者の症状を悪化させたとして業務上過失傷害の疑いで送検された千葉市内の病院の医師と院長を、千葉地検が不起訴処分としたことに対し、千葉検察審査会は二十八日までに、「病院側の証言の信ぴょう性に疑問が残る」として不起訴不当の議決をした。
議決書によると、医師らは男性患者に左変形性足関節症などの治療をした際、患者にステロイド薬の副作用症状があったにもかかわらず同薬の注射投与を中止せず、高血圧症と動脈硬化の病状を悪化させる傷害を負わせたとして送検された。地検は昨年十月二十六日、医師と院長をいずれも不起訴(嫌疑なし)とした。
院長や看護師は「男性患者に血液検査をしたことはなく、動脈硬化があったとは知らなかった」と証言したが、同審査会は患者の提出したレセプトに、血液検査の実施歴や動脈硬化症との病名記載があることなどから、「院長らの証言の信ぴょう性に疑問を抱かざるを得ず、専門家を交えて十分な調査を行うべき」と指摘した。
いつものように、判断出来るだけの情報がないのではっきりしたことは言えないのだが、ステロイド療法自体の妥当性はどうだったのだろう。ステロイドの使用法などに、症例検討会レベルでは批判もあるかも知れないが、全くデタラメな治療だったということはないだろう。また、動脈硬化や高血圧悪化がステロイドのせいだったと、簡単に断定出来るわけでもないだろう。この事例は、民事訴訟だったとしても「?」マークが付く事例だと思うが、その様な事例で、起訴して刑事罰を与えようとする神経が分からない。やはり与えられた権力は乱用したいものなのだろうか。
検察審査会が何を言おうと、プロである検察官がしっかりしていれば心配はない。だが問題なのは、医療などの専門領域に関する事例の場合、検察官自体が素人だと言うことだ。