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裁判員制度に向けて、新聞協会が取材・報道指針を発表した。テレビと比べれば、今までも新聞の犯罪の報道は、多少は考えたものになっていたと思う。今回の指針も内容は立派なものなので、記者クラブでの警察発表を垂れ流すだけの報道を改め、きちんとした取材をして欲しいと思う。もう一つ注文をつけるとすれば、今は全くのデタラメなまま放置されている医療報道を何とかして欲しい。
指針曰く
一方で、被疑者を犯人と決め付けるような報道は、将来の裁判員である国民に過度の予断を与える恐れがあるとの指摘もある。これまでも我々は、被疑者の権利を不当に侵害しない等の観点から、いわゆる犯人視報道をしないように心掛けてきたが、裁判員制度が始まるのを機に、改めて取材・報道の在り方について協議を重ね、以下の事項を確認した。
▽捜査段階の供述の報道にあたっては、供述とは、多くの場合、その一部が捜査当局や弁護士等を通じて間接的に伝えられるものであり、情報提供者の立場によって力点の置き方やニュアンスが異なること、時を追って変遷する例があることなどを念頭に、内容のすべてがそのまま真実であるとの印象を読者・視聴者に与えることのないよう記事の書き方等に十分配慮する。
「いわゆる犯人視報道をしないように心掛けてきたが」とは言うものの、必ずしもその様には見えないこともあったが、それは今後注意するのであろう。医療報道については、初めから医療側を犯人視し、医療たたきを意図しているとしか考えられない表現が目に付く。「たらい回し」「受け入れ拒否」から想像する事態と実体の間にはかなりの食い違いがあるが、未だに、と言うか最近更に、その様な表現が増えている。是非医療を犯人視しない視点で報道して欲しい。
また、「被害者や遺族」の発言は医学的には誤りであったり、一方的であったりすることは当然である。そこを意識しなければ「情報提供者の立場によって力点の置き方やニュアンスが異なること」を念頭に置いたとは言えないだろう。また、「内容のすべてがそのまま真実であるとの印象を読者・視聴者に与えることのないよう記事の書き方等に十分配慮する」ことは不可能だろう。
医療に問題点があることは事実だし、その責任が医療者側にあることもあるだろうとは思う。でも、昨今の救急患者の受け入れが出来ないと言った事例は、救急医療体制そのものに問題がある。今までは専門家ではないけれど、昼間も働き、次の日も働く当直医が診ることで何とかまかなってきた。でも、専門家でも助からなかったかも知れないような症例で結果が悪ければ高額の賠償金を取られるようになり、場合によっては刑事罰を受けるかも知れないとなれば、救急医療から手を引きたくなるのは人情だ。
新聞のなすべきことは、構築可能な医療体制を提示し、国民が選択出来るようにすることなのではないかと思う。アクセスを重視し、困難な症例が受け入れられないで助からなくても良いのか、よほどの重病人以外は救急受診出来ないようにし、軽症に見えたけど実は重症だった人はあきらめるのか。みなさんだったらどちらを選びますか。いつでも誰でも専門家に診て貰えれば言うこと無いけれど、絶対に無理でしょう。
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