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医療関連死:届け出ぬ医師に罰則 厚労省が「事故調査委」試案
記事:毎日新聞社【2007年10月18日】
厚生労働省は17日、医療死亡事故の原因究明をする第三者機関「医療事故調査委員会(仮称)」の試案を公表した。年間2000-3000件に上る診療行為に関連した死亡例について、医師に国への届け出を義務付け、怠れば刑事罰や行政処分を科すことで医療の透明性確保や再発防止を図る。一般から意見を募集したうえで、早ければ来年の通常国会に関連法案を提出する方針。
医療死亡事故については、医師法21条で「異状死」の警察への届け出が義務付けられているが、「異状」の定義があいまいで、遺族が不審に思っても医師が通報せず解剖の機会が失われるケースが少なくない。これがミスの隠ぺいや医療訴訟の多発・長期化を招く一因になっており、厚労省は今年度から専門家会議を設け、民事裁判や刑事捜査によらない死因究明の在り方を検討していた。
試案によると、医療事故調は公正・中立な立場の医療関係者や法律家らで構成。国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会と同様の調査権限を持ち、報告書は個人情報を伏せて公開される。医師側に責任があったとの結論が出た場合、行政処分の対象になる。専門家会議では「真相解明のため、調査に協力した医師の刑事処分を免除すべきだ」との意見もあったが、試案は調査内容の刑事手続き利用を認めた。
死亡事故の届け出先は事故調を所管する厚労相に一本化し、警察へ通報する事案かどうかは、医療事故調が判断する。遺族から解剖の同意が得られれば調査を開始し、医学的な分析のほか、患者・遺族と医師側のコミュニケーションの妥当性も評価する。また、医療機関からの届け出がなくても遺族の相談に応じて調査を始めたり、調査に被害者団体など遺族側の代表も参加できるようにするなど、患者側の視点が入るよう配慮した。
第三者機関による死因究明を巡っては、日本内科学会が05年9月から国の補助を受けたモデル事業を全国8地域で実施し、医療機関からの任意の届け出で57件の調査を受理している。【清水健二】
医療の現場では、死は日常だ。異常死の定義が曖昧なまま、届けなければ罪になるのではたまらない。また、届けた場合、刑事訴追の恐れがあるのでは、黙秘権の否定になり、憲法違反だ。
届けた後の判断にも不安がある。医師も人間であるからミスもする。もちろん言い訳の出来ない酷いミスが糾弾されるのは構わないが、誰でも時にはするようなミスまで糾弾されるのではたまらない。何しろ判断する側は結果を知った上で判断するのだ。結果論による判断は、それ自体ミスなのだが、そのことに気が付いている人は少ない。後出しじゃんけんで刑事訴追されるのではないかと恐れ、真実を明らかにしない医師も出るだろう。
真実を明らかにしたいのならば、証人の刑事罰免責は絶対に必要だ。