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厚労省 飛び越え動く 財務省
前回に続いて医療報道ネタではなく、看板に偽りありと言われても仕方がないが、お許しあれ。今回は宿日直手当についての考察なのだ。今、多くの病院で宿日直手当がらみで追徴金を支払わされている。それは何故なのか、知らない人も多いのではないかと思って書くことにした。
宿日直手当は、一回につき4000円までは非課税である。非課税の所得に対しては源泉徴収をしないから、当然、病院ではその分の源泉徴収をしていない。ところで、宿日直手当というのは、宿日直に対する手当である。当たり前と言えば当たり前だが、多くの病院では、医師の宿日直は本来の意味での宿日直ではないという現実がある。以下は厚生労働省による宿日直の定義である。
1)通常の勤務時間の拘束から完全に解放された後のものであること。即ち通常の勤務態様が継続している間は、勤務から解放されたとはいえないからその間は時間外労働として取扱わなければならないこと
2)夜間に従事する業務は、一般の宿直業務以外には、病室の定時巡回、異常患者の医師への報告、あるいは少数の要注意患者の定時検脈、検温など、侍殊の措置を必要としない軽度のまたは短時間の業務に限ること
3)夜間に充分睡眠がとりうること
4)上記三項自以外に一般の宿直の許可の際の条件を充たしていること
少なくとも、急性期の病院でこのような要件を満たしている宿直体制はないであろう。従って、名目は宿日直手当でも、実態は時間外労働に対する給与と見なされる。当然のことながら、4000円の控除はない。今まで源泉徴収をしていなかった分が追徴されるのはもちろん、延滞金まで発生する。 本来なら宿日直の実態が時間外労働であることを労働基準局が取り締まらなければならないのだが、それをすると、同じ厚生労働省管轄の病院事業が成り立たないことは明白なので、労働基準局は見て見ぬふりをしている。でも、財務省は関係ないので、取れるものは取るという、至極わかりやすい対応をするようになった。我々から見たら、どちらも国の機関なのだから納得いかない。とりあえず病院が追徴金を払うのだとしても、その後、手当を貰った医師から回収することになる。所得税なのだから、所得にかかるのは当然なのだ。当然でないのは、同じ国の機関でありながら、御都合主義のダブルスタンダードを執って平然としていることだ。
私たちは 大野病院事件被告の無罪を信じ このような人権侵害が 一刻も早く終わることを望みます
ロハス・メディカル・ブログの大野病院事件公判の報告が始まった。詳しくは福島県立大野病院事件第八回公判(1)を見て欲しい。現時点ではホンのさわりだけだが、だんだん詳しくなってくると思う。
通常、専門業務の内容を刑事罰に問うのであれば、専門家のほとんどが酷いと思うケースに限られるのではないだろうか。専門家同士で意見が割れるようなケースは、刑事裁判で争うべきではなく、学会などで、研究活動を通して決着をつけるべきだろう。もちろん目的はより良い専門業務を実現するためであって、結果的に誤りと判断されても処罰など無用だ。
今8回目の公判を数えている「大野病院事件」では専門家同士の意見が割れていると言うより、専門家のほとんどがミスではないと判断している。その様な状況で刑事被告人として裁判を受けなければならない立場は、私なら耐えられないだろう。民主国家では、あってはならない人権侵害だと思う。検察には検察の面子があるのだろうが、面子で1人の医師の人生を破壊して良いのか、良く考えて欲しい。