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先日の新聞に、タミフルは10代以下の子供には飲ませない方がいいと記事が載っていました。
去年の11月に「タミフル服用で飲まなかった場合に比べ、けが増えず 」
という記事が載っていたのを思い出しました。
その内容は、
『インフルエンザ治療薬タミフルを服用した子供が異常行動により死傷した問題で、国立保健医療科学院の研究グループは、タミフルを飲んだ、10歳代のインフルエンザ患者の方が、タミフルを飲まなかった患者よりも、受診後3日以内にけがをする頻度が低かったとする研究成果をまとめた。
七つの健康保険組合(被保険者数延べ約88万人)の診療報酬明細書(レセプト)を分析した成果で、東京都内で開催中の日本薬剤疫学会で8日、発表した。
研究グループでは、「タミフルを飲まなかった子供は症状が重く、高熱によるめまいやふらつき、異常行動などが起き、けがをする頻度が高いのではないか」とみている。
岡本悦司・同院室長によると、2003年から07年にかけて、七つの健康保険組合を調査。その結果、インフルエンザで診療を受けた10歳代の患者は2万7004人いた。
タミフルを処方されなかった患者は1万5177人で、受診後3日以内に17人がけがをしており、けがの発生頻度は0・112%だった。タミフルを処方された患者は1万1827人で、6人がけがをしていた。けがの発生頻度は0・051%で、処方されなかった子供の約半分だった。』
この記事を見てまず思ったのは、見出しがタミフルを悪者として見ていること。
けがの発生頻度が半分なら、
見出しは、普通は、「タミフル服用でけがの頻度半減」 でしょう。
次ぎに、研究グループのコメントで、高熱による異常行動が起こるのなら、タミフルが原因で異常行動が起きたのではない可能性が高いことになりますが、その事には全く触れていません。
ここに、医療全体に対する医療部外者、特にジャーナリズムの姿勢がよく現れていると思います。医療に対しての姿勢が敵対視なのです。
余りに攻撃し過ぎて、医療側は萎縮しきっています。それが、何を意味するのか?このままだと、自分達自身の健康、家族の健康、ひいては自分の子供、子孫の健康にまで影響を及ぼすのです。その内、医療機関は、訴えられたら困りますから救急は診ません、やっかいそうな患者はトラブルの源ですから診ません、小児はみません、健康な人だけ診ますとなってきます。
もちろん、もし医療側に過ちがあればそれは厳粛に正す必要はありますが、そろそろ医療は自分達の敵か味方かを本気で再考する必要があるのではないでしょうか?
敵からの見方と味方からの見方では、おわかりのように上記記事の内容に対して解釈が全く異なってくるのです。
医療は、健康の味方、つまりあなたの味方なのです。
決して敵ではありません。
81111
現状の医師不足を補うために医学部の数を増やし始めています。
以前(10年以上前)の厚労省の考えでは、医師数は充足しており、将来余ってくるからと医学部の定員を削減してきていたのに、何を根拠に今更考えを変えたのでしょうか?
潜在的な医師不足、医師の献身的な超過勤務に見て見ぬふりをして医師数を抑制してきたつけが今に現れてきたのです。
現場を知らない、頭でっかちのエリートが、実態を把握せずに数字だけ見て政策を決めるからこういう事態が起こるのです。
これは医療に限ったことではありません。弁護士にしてもそうでしょう。ましてや、国家財政に至っては何をか況やです。家計ではとっくに破産しています。破産の原因を正さずに、収入が少ないからと、消費税を増やすとか、愚の骨頂です。まします、赤字が膨らむだけです。
医師数にしても、財政にしても目先の増加だけを望んだところで、構造自体に問題があるのに、その原因を解決しない限り問題は解決するはずありません。
現代の医療にしても同じです。痛いからといって、鎮痛剤を飲むだけの対症療法では、その痛みの原因はいつまで経っても解決しないのです。逆に問題を深刻化しかねません。
痛みの原因を見つけ出し、治療しなければならないのです。
ひとは一つの受精卵から細胞分裂して、約60兆個の細胞群により成り立ちます。いくつかの細胞群が臓器を造りそれぞれ独自の役割をしているのです。
一卵性双生児の二人は、他方に何かあれば即座に自分もわかるそうです。また、身体から取り出したひとつの細胞も試験管の中で、その本体である身体になにかあれば即座に反応するそうです。
つまり、60兆個の細胞はそれぞれがそれぞれをすべて認識把握しているということです。
ちなみに、60兆という個数はどれくらいかというと、ひとつの細胞を米粒の大きさとすれば、60兆個は、六本木ヒルズに一杯半になる容量だそうです。
そのひとつひとつをすべてをそれぞれの細胞が把握しているということです。
ごく最近、心臓にも神経細胞が約4万個あることがわかりました。つまり、心臓も思考、意識をするのです。
それぞれ一つの細胞の中にあるDNAは、すべて同じなのですから考えてみれば当たり前のことです。
腎臓も、肝臓、その他の臓器でも恐らくこれから所謂神経細胞群が発見されるでしょう。
突き詰めて考えれば、たったひとつの細胞にも神経細胞としての機能が発見されます。もとのDNAがすべての細胞で同じなのですから当然のことです。
そのことを、逆に何にでも分化する万能細胞が示しています。
ひとつの細胞にすべてが凝縮されているのです。
0801031
去年の4月から救急、電子カルテ導入等の条件をクリアすれば、入院患者さんから医療クラークの加算をとれるようになり、当院でも早々にこのクラークを採用し、私にも専属のクラークが付き早1年が経過しました。
医療クラークといえば判りにくいですが、一般の企業の秘書と考えてもらえばいいと思います。
仕事は、医師の仕事の事務的な補助です。しかし、現状はほとんどは医療に素人の人が採用されるのでゼロから仕事を教えていかなければなりません。
最初は大変でしたが、漸く仕事内容もわかりだし現在はすごく重宝しています。
医師の仕事は、患者を診察して治療するだけではありません。
何か侵襲的な検査をするときには、その都度その説明、同意書が必要です。またその検査をオーダーしなければなりません。家族に説明をすれば、インフォームドコンセント(IC)が必要で、その内容も文書にして渡します。他院に紹介を求められれば、紹介状や診療情報提供書を書く必要、検査データ、画像コピーも必要です。
外来の最中に入院が決まれば、入院治療計画書、手術が必要になれば、手術、麻酔のIC,同意書、退院すれば医療保険のための入院証明書の記載などなど、実は医者の世界は書類だらけです。
クラークが来てくれるまでは、診療時間の大半を書類の記載で奪われていました。
それが、現在は書類関係は、もちろん目を通してチェック、サインは必要ですが、記載はほとんどクラークさんがやってくれています。
その空いた時間を本来の医療に専念できます。
厚労省の医療対策はいろいろ現場に則さず問題がありますが、この医療クラークの導入は大ヒットです。
ただ、友人に聞けば国公立の病院ではこの制度はほとんど機能していないそうです。
もっと、医療機関への導入の制限を緩和してkラークの採用の門戸を拡げてもらえば、医師の負担が減ること間違いなしです。