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2008.12.30 08:52 |  診療  |  Dr.K  | 推薦数 : 1

旅立ち

 旅立ち(死)について考えてみます。

 死という字には、いい印象がないので、旅立ちと書きます。
 印象というのは、すごく大切で、最初の印象が潜在意識にインプットされるので、感じ方が変わってきます。
 
 救急医療をしていると、死に直面する機会が沢山あります。交通事故、心筋梗塞、脳卒中等突然の予期せぬ急変は何とか救命したいと思いまた懸命に救命しますが、自殺に対しては、果たして救命は本人のためなのかと思うことも正直あります。
 また、高齢(90歳以上)のどう考えても老衰で、せっかくお迎えがこられたのに、施設で旅立とうと急変(?)したため、何もしないという書面がないばかりに、救急車で運ばれ、救急搬送されたからには懸命に救命処置が行われます。家族、あるいは生前に本人がちゃんと、何ら延命処置は希望しないと文書化しておけば、余分な(?)労力(救急出動、搬送、救命処置等)、時間、費用は避けられます。
 場合によっては、蘇生に成功し、意識の戻らないままただ生きているという状況も出てきます。救急隊、救急病院は蘇生に成功すれば救命できたと喜び、そのことを誇りに思います。蘇生という出来事だけに関してはそうかもしれませんが、その御本人のいのち、生命にとっては蘇生したことは喜ばしいことなのでしょうか?
 これから、ますます高齢化が進んでいきます。
 もしも、いざというときに余計な延命処置を希望されないなら、あらかじめ書面で自然死あるいは延命拒否を明言されることをお勧めします。
 わたしは、静かに安らかに旅立ちたいと思っています。

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