よく今を生きましょうといいます。今この瞬間の連続が過去、未来に繋がるからその連続の一点である今を大切に生きようということです。それなのに、今が良ければそれでいいと勘違いしている人達が沢山います。
すべては自分の内に備わっているから努力する必要ない、楽に生きましょう、等々。自分に都合のいいところだけを抜き出して生きようとしている安易な考えの人が多すぎます。
大学受験をしようと思えば、その目指す大学のレベルまで年月をかけて学力をつける必要があるし、資格を取ろうと思えば、その資格をとるべく時間をかけて知識量を蓄積する必要があります。そのために今を生きる必要があります。
人格者になるべく人格を磨こうと思えば、色々経験、体験を積んで始めて人格者になるのです。20代、30代では立派な人にはなれても人格者になれるはずありません。この世の中に安易なツールなどありません。それくらい年月が必要なのです。もし、30年で悟れるのなら人生80年も必要ありません。
われわれ外科医も、最初から胃や大腸の手術など出来ません。手の切り傷の縫合からトレーニングを始めて約10年をかけてようやく一人前の外科医になれるのです。時間をはしょっては何も大成できません。
そのために、‘今’が大切なのです。今を精一杯生きて、その一瞬一瞬の連続が大きな一本の人生という線に繋がるのです。今を一所懸命生きないと決して濃い太い線にはなりません。
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