これまでいろいろと外来で患者さんとお話をしてきました。先日、胆道系の炎症のためにちょっと無理をするとすぐに酵素の値が異常値まで上がる30代後半の男性のがっしりとした患者さんとお話をしていた時のことです。患者さんも無理をすると酵素があがることを十分良くご存じなのですが、つい無理をされたのでしょう。思い当たることがあったらしく無理をしないようにお話をしていると、突然急に意識が朦朧となり明らかにこころが崩れていきました。ほんの1~2分の出来事です。お話を止めて出ていかれようとしても足がおぼつきません。かかえられるようにしてやっとのことでベッドに横になって頂き、家族の方に連絡して迎えにきてもらい約2時間ほど横になったあとようやく普通の状態に戻られ帰られました(家族の方のお話では色々悩みがあったそうです。大抵の患者さんは医者の前では何故か元気に振る舞おうとされます。病気だから病院に受診されるのに本当の悩みを話せない方が多いようです。もちろん、医療者サイドにも問題があるのでしょうが。自省を込めて)。もし、外で同様の事が起こったら間違いなく車に轢かれるか何かにぶつかるかで大事故を起こしていたところです。こういう体験は初めてでした。人は一瞬で壊れる事もあるのです。自分を基準に考えるとそういう事はありえないと思ってましたが、現実に目の当たりに見ると信じざるをえません。ほんとに一瞬です。人にはそれ程脆い部分もある事を実体験できました。その患者さんには申し訳ないですが感謝しています。
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