日本人の平均寿命がのびたことに医療の進歩が貢献していることは誰もが認めることだと思います。心身ともに健康で自分で食事も食べられる状態でそれなりに意識もはっきりした状態での高齢化は良いことだと思いますが、病院にいるといろんなことがわかります。例えば、高齢で寝たきりのボケて食事摂取量が少なくなった御老人は、以前は老衰ということでそのまま自然に寿命を全うされていたと思います。しかし、今は鼻から経鼻栄養をしたり、高カロリー輸液をしたり、PEGといって胃にお腹からボタンのような器具を装着しそこから直接栄養剤を注入する方法をとって生かしている施設が沢山あります。食事時にその病室を訪れると、全員がかたまっていて栄養剤が胃につけた管から注入されています。ちょっと不思議な光景です。人間が入院している病院とは思えません。そうまでして生かすことに意味があるのだろうかと疑問を感じます。では、どうすればこの状況を変えられるのか。多くの医療者は以前にも書きましたが生かすために人間の尊厳等を度外視して懸命に医療行為を行います。彼らの価値観を変えることは非常に難しいと思います。使命感に燃えて仕事をしているのですから。患者さん本人はボケて意思疎通ができませんからその時点で判断能力はありません。判断能力があるときにリビングウィルといって自分のいずれ迎える死に対する自分の考えを表明しておくのも一つの方法でしょう。あとは、患者さんの家族の意思です。医師のいいなりになるのではなく、その大切な肉親の命の尊厳を守るためにそのような医療行為に対してNOと意思表示をすればいいのです。もちろん、嫌な顔をする医師もいると思います。言いにくいかもしれません。でも、患者さんにも自分のもともとの寿命を全うする権利があります。そして、家族はその患者さんがどのように自分の死を迎えたいかわかっています。決して安楽死ではなく、老衰、元々の寿命なんです。
人はどうあがいても必ず100%全員が死にます。
私は本来頂いていた寿命を大切にしたいと思います。
固定リンク
|
コメント (0)