医者は患者さんを生かすためにあらゆることをしてきました。研修医の頃、癌の末期の患者さんに人工呼吸器をつけて、心臓が停まれば心臓マッサージをし、あらゆる薬を使い、1分1秒でも長く生かせることが当たり前でした。生きてもらうためではなく、生かせるためです。本人はもちろんですが、家族、そして主治医本人もくたくたになって命をもたせることにそれこそ命をかけていました。わたしはずっとその事に違和感を感じ続けていました。早く楽にしてあげればいいのにと。
うれしいことにいつのまにか、患者さんの個人の尊厳を守るという名のもとに命の助からない患者さんには積極的な治療は行わないような風潮になっています。
しかし、いまだにちょっと早めに見切り発車で患者さんを楽にしてあげようとして、殺人罪に問われる医師がいます。微妙な問題を含むので難しい問題ですが、少なくともいくら医療費を膨大に使っても生かすことに関してはどんな医療行為をしようと法的に罪を問われることはありません。臓器移植はその良い例だと思います。続きは来週に書きます。
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