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2011.09.13 08:14 |  生活 / くらし  |  Ressar  |  かいぼー  | 推薦数 : 0

haruka`s mail(part3)

考えても考えても、わかりません。とにかく、そのお年よりを助けたい、その現地とこちらの想いはともにひとつも揺らぎませんでした。私は中学の頃から地元の救命士さんと小さな会を立ち上げ、市民に救急法を普及する会を発足させました。彼が代表で、私が副代表。ふたりしか実質いない、小さな会でした。ふたりで講習会に出向いたり、講演をしたり、と活動していました。

そんな彼は10年勤めた消防をやめ、3年前からコスタリカへ青年海外協力隊として派遣されていました。2年契約ですので、今年に帰ってくるものとばかり思っていた私は、とにかく彼に電話で指示を仰ぎたい、そう考え、コスタリカの日本大使館に思い切って電話をしていました。向こうでも日本のこの震災を大変心配していて、彼はすでに日本に帰国しているということを聞きました。すぐに彼の携帯に電話をすると、今宮城のほうで活動しているとのこと。情況を伝え、岩手に誰かいないかと伝えると、これも何かの縁でしょうか。同じ救命の会の会員であった当時は赤十字の隊員だった方が隊長になっておられ、その方が今まさに岩手の釜石で活動拠点していることを教えてくださいました。藁をもすがる思いで、そちらに電話したところ、「生存者がおるんか!わかった、でももう深夜やから、明朝にすぐに救助に向かう」そう約束してくれ、未明そのおじいさんは、無事に助け出すことができました。91歳、心臓病もちで、薬も全部ながされた、でも生きていてくれました。幸いにもおじいさんが使っていた介護用ベッドは流されず、そのままだったので、ここからは福祉隊の出番です。介護ベッドをすばやく分解し、避難所へ運びました。病院で診察を受けましたが、特に異常なく、念のため入院しましたがすぐに避難所に息子さんと戻られました。小さな救出劇でした。私のちからではなく、当時築き上げてきた仲間の存在の連鎖が、大切ないのちを救うことができました。しかし、救えたいのちばかりではありません。救えなかったいのち、救えたはずのいのち。いのちに年齢は関係ありません。子どもだから悲しむ、高齢者だから仕方ない、そう思わないでほしいのです。高齢者さんも「生きたい」と願っています。その想いを奪う権利は、私たちにはありません。だから、91歳というおじいさんを誰も見捨てなかった。ひとりでも多くのいのちを。

いろんな想いをこの震災で経験しました。私が探していたある同業者の死亡も確認されました。彼は最期まで高齢者さんの避難誘導をしていたと聴きました。また、関連法人の職員の大半が津波でいのちを落としました。遺体安置所にも現地員は足を運んだそうです。そこで私の知っている、彼らも知っている、園長(施設長)のご遺体もありました。死亡者リストの中に自分の知っている人が増えていくと、だんだんと書く手がとまり、泣きながら作業していたように思います。ある介護士は、津波で流されながらも、ベッドで寝たきりの高齢者さんを水に浸らないように、片方は運よくどこかの瓦礫にベッドが挟まり、もう一方は女性介護士が一晩、持ち上げ続けたと聞きました。3月の東北はまだ寒い時期。水は氷みたいに冷たかっただろうに、彼女は一晩自身ずぶぬれになりながら、高齢者さんのベッドごと持ち続けたんです。多くの職員は誘導中に津波にのまれました。

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